山田玲司のヤングサンデー
山田玲司先生の話はこちらも見て頂けると嬉しいです
「見たり読んだりして泣くという行為について」
山田先生がいろんな数年前から有料コンテンツを配信しているのは知ってたんだけど、追っかける時間が無くて見てなかった。今は少し他の視点も取り入れたい時期なのでオンラインサロンに加入してみました。ゴールドパンサーズという名前なんだけど、アガペイズではないところがすこし先生も大人になったんだな~と思ったw
エヴァ破の考察回
すでにエヴァの考察なんていろんな人が掃いて捨てるほどしてるんだけど、山田先生の破の考察はクリエイター目線で見た考察というのが鋭かった。
複数の視点を重層的に持つ庵野秀明自叙伝(もしくは私小説)という見方。ストーリーとしては破綻してるのでストーリー解説ではなく、シーン毎にこれは何を意味しているかという切り込み方をしていて面白かった。
詳しくは有料のチャンネルを見て欲しいのですが、それを踏まえた上で自分なりに考えてみると、背景をシーン毎に意味が変えて作っていて、切り貼りしながら一つの「商業作品」に仕上げているのかなと思った。
ウルトラマン
【オタクとしての庵野】
綾波=ウルトラマン(オタク原体験)
アスカ=エヴァ(自分が夢見て作れると思った魂を込めたはずの作品)
いつまでたってもエヴァしか作らせてもらえない、本当の本当に好きなウルトラマンを作りたいのに!というのが、アスカは死んでも「綾波だけは助ける!」みたいな気持ちを反映してるのかもしれない。
そう考えると、5号機に取り込まれて出られない綾波について、最近のウルトラマンを良く思ってない、「こんなのウルトラマンじゃない、俺が助ける!」という事でシン・ウルトラマンに進めるのかと思うと面白い。
そして
ゼーレが黙っていませんぜ
【社会人としての庵野】
ゼーレ=製作委員会とかTV局とか
ゲンドウ=宮崎駿(自分から上がってこないと話もしてくれない、下りてきてくれない)
冬月=鈴木敏夫
加治=岡田斗司夫とか山賀とか(偉そうな事言って、後は任せたとか言う人。実際にエヴァに乗って戦わない。)
宮崎駿(ゲンドウ)も苦悩を抱えて戦っていた。鈴木敏夫(冬月)のサポートもありながら、上層部(ゼーレ)を騙すようにしてとりあえずの指令をこなしつつ、自分の魂を込めた作品を作っていた。そう見ると宮崎駿にとってのユイは、高畑勲なのかもしれない。
加治が持ってきたネブカドネザルの鍵ってのは、「創作の原点」だったり「版権的なもの」だったりするのかなとか、そういう見方も出来る。
青年の苦悩
【人間としての庵野】
ユイ=母性
綾波=母のコピー、幻想の女性、初恋の人
アスカ=現実の女性
マリ=安野モヨコ(別の場所で戦ってた仲間)
青年にとっての一番の悩みは女性。そう考えると、マザコン問題としての綾波、使途(機体の中にいる母)に侵食されるアスカとして毒親問題みたいな見方もある。
Qへ
昨日放映されたエヴァQの考察はもうすぐ来ると思うけど、そう考えるとアスカを殺してまで使命を果たし、その14年後の世界。これはどう見るんだろう。TVシリーズの後の世界の庵野さんなのかな、、、そう考えると旧劇2本が13号機で抜いた2本のロンギヌスの槍とかね。
いろんな見方がある
体系的に作品を見るには、考察する人の軸が大事になる。
岡田斗司夫のように大量の記憶をベースに構築する答えと、山田先生のようにクリエイターとして「これを書くって事はこうでしょ」という答えは異なって当たり前。いろんな見方があっていいし、どれが正しいってわけでもない。
ということで、今のところオンラインサロンでは過去回を漁っている毎日です。