なぜ、男性整体師の作ったチラシはクソダサいのか?
ハイ、タイトルで全世界の男性整体師を敵にまわしました(^-^)
結論だけ先にいうと、「ダサいチラシの方が売れる」という内容なので、カチンときてしまった男性整体師さんもちょっと我慢して最後まで読んで頂ければと思います。
ちなみにうちのサロンのチラシも驚きのダサさです。
コーラルピンクとローズピンクが同じ色!?
デザインを勉強していない男性が作ったチラシやポスターは女性から見ると、「う~ん…」と首を傾げてしまうような色合いのものが多い、という話をカラーコーディネーターのクライアントさんとしたことがあります。
デザインを勉強していなくても、女性の場合は感覚的にそれなりに綺麗なものを作る人が多いのですが、男性の場合は、女性視点で見ると「どうしてこうなった」ということが結構あるんですね。
それは男女間の色彩の見分け方の違いによるもののようです。
もちろん視覚的なセンスに優れた男性はたくさんいらっしゃいますが、女性の方が先天的に色を繊細に見分けられる人が多いらしい。
なんでも冷蔵庫のなかった太古の昔には、女性は食べ物の色合いの些細な変化で「食べられる/食べられない」「腐っている/腐っていない」というのを見分けていたからだとか。
赤ちゃんに変なものを食べさせたら大変なので、些細な違いを見分ける能力が発達したといわれています。
以前ある男性が
「口紅の色は全部同じ色に見える。
なぜ女性が口紅の色を選ぶのにそんなに時間がかかるのか理解できない」とおっしゃっておりました。
女性にとって
これらは全部違う色ですよね。
でもその男性にとっては「全部ピンクやん」とのこと。
「黄色味よりの青」とか「青みよりの黄色」とかも見分けるのが難しいようです。
うちの整体の院長(男性)がポスターを作ってた時にどうも色がチグハクなので、
「全体の色彩の黄色みと青みを揃えると統一感がでるよ。
この青をもう少し黄色みに寄せてみるといいかも」
と言ったんですね。
そしたら
「青なのに黄色み????
意味わからん」
と返ってきました。
女性の場合、大体の人が自分の肌はブルーベースかイエローベースか把握している人は多いので、青みと黄色みを揃えるというのは理解できできると思うのですが。
たとえば、ブルベ夏の色彩とイエベ秋の色彩がごっちゃになってたら、なんかまとまりがないじゃないですか。
そういうことです。
あと男性ってやたらと袋文字とか図形に枠線つけたがる人多いよね。
しかも強い色合いで。
確かに袋文字や枠線は見て欲しいところを強調するにはいいんだけど、多用するとダサくなる。
ぶっちゃけダサいチラシの方が集客できる
じゃあ、男性整体師が作ったクソダサいチラシは集客できないのか? といったら、そうでもないのです。
女性が作った上品でお洒落なチラシよりもご予約率が高かったりします。
チラシの価値はお洒落さよりも
という点にあるので、ダサくても男性が作ったチラシの勝ち。
10年くらい前にマスダチラシという美容業界にいる女性なら「マジか…」とちょっと引いてしまうくらいダサいというか、ぶっちゃけ「汚い」チラシが流行ったのですが、まあ、このチラシを使うと爆売れ!
ご予約の数が半端ないのです。
その理由は原色を使った色彩とレイアウトのメリハリにあるようです。
赤!
どーん!
黄色!
どーん!
青!
どーん!
…みたいな。
実際には心理学などを駆使して繊細に構成されているのですが、チラシのインパクトの強さに重きを置いているので、ダサい&下品に見えてしまうのですよね。
ただ、わかりやすい。
とにかく
わ か り や す い
誰がどう見ても「コレ」を伝えたいんだ、というのが一目でわかる。
あとインパクトが凄い。
汚いチラシ、本当にご予約率が凄かった
ちなみにうちの指圧サロンのチラシもマスダチラシをベースにしているのですが、今でも十分に反応率ありますね。
指圧師から
「ポスティングしてる途中で『予約が入ったからサロンに帰って来い』って電話がかかってきて慌てて帰るのが嫌だから、営業時間中はポスティングに行きたくない」
と文句を言われるほど反応率が高いです。
そのチラシは、施術が入っていない隙間時間のポスティングで4,000枚弱配り、185名ものご新規様を連れて来てくれました。
かかった印刷代は16,000円ほどです。
この金額をご新規様185名で割ると、86円。
ご新規の集客コスト、わずか86円というとんでもない数字を叩き出しています。
音と空間認識能力に対しては男性が圧倒
前半部分で男性の色彩感覚をディスってしまったので、視覚的な能力で男性の優れている部分を挙げるとすると、
これは男性の方が圧倒していますね。
うちの甥っ子、3歳か4歳頃から大人が作るような立体パズルを完成させてましたし。
あ、すみません。
甥っ子自慢です(^-^)
「形」と言えば、iPhone3Gの形の可愛さには度肝を抜かれましたよ。
色は白と黒しかなかったんですけどね。
コロンとしてて本当に可愛かった。
復刻版でないかなー。
デザインはクリストファー・ストリンガーという方だそうです。
初代iMacのデザインもこの人。
それから、漫画を読んでも男女の違いがはっきりと出ていると思います。
空間認識能力に関しては私が神と崇めている『AKIRA』の大友克洋先生の空間認識能力はまさに神。
宇宙船などを1つの角度から見ただけで、見えていない部分360度、全て想像で補って描けるそうです。
大友先生に関しては一人二人と数えるのではなく、一柱二柱…と数えるべきだと思っています。
まあ、一人しかいないけど。
あと、視覚以外には「音」に関しては男性の方が敏感な人が多いですねー。
音の鳴った方角を正確に当てられるのは男性だそうです。
音+空間認識能力ですね。
オーディオオタクとか男性ばっかだしね。
音楽を立体的に聴きたい人が多いんですかね。
チラシの価値はお洒落さよりも「集客できるか」にある
伝えたかったことはチラシの価値はお洒落さよりも
「売上につながるか」
「集客できるか」
「ご予約が入るか」
なので、
ご予約の入るチラシを作りましょうね、ということです。
今はそうでもないのですが、ホームページはデザインを重視した業者さんに頼むと、電話番号がちっちゃくてどこにあるかわからないように作られていたんですね。
「あの、もう少し電話番号が目立つようにしてください」と頼むと、「デザインが崩れるから…」と嫌がるような変なプライドを持っているデザイナーさんが結構いらしたような記憶があります。
20年くらい前の話ですが。
電話番号ドーン!というのはお洒落じゃなかったのでしょう。
あと文字が全体的に小さくて薄かったですね。
淡い色の背景に淡い色の文字、色覚テストかよ。
「お客様を集めたい!」
「売上を増やしたい!」
という気持ちが前面に出ると、お洒落じゃなくなる。
零細企業や個人事業主のチラシや広告は、シャネルやディオールのようにお洒落な画像にロゴだけというわけにはいかないのです。
売上を増やしたい零細起業や個人事業主にとっては、ダサくても「お客様を読んでくれるもの」「売上を増やしてくれるもの」が正義ですから。
もちろん、見た目の美しさがお客様を連れてきてくれるのなら、それは正義です。
「何コレ、汚い!」と思わせるほどのインパクト
やっぱりチラシ作成講座などをやっていても「お洒落なチラシ」を作りたいという方のほうが圧倒的に多いのですよね、特に女性は。
最近のエステ系のデザインの傾向としては彩度の低いピンクベージュや淡いブラウンが使われている傾向が強いので、上品過ぎてポストの中に埋もれてしまいます。
そんな中でマスダチラシを初めて見た時の(なんか雑な見た目…つーか、ぶっちゃけ汚ねぇ!)と思わせるインパクト。
多くの選択肢の中から自分の商品やサービスを選んで頂くには、「皆んなと同じではダメなんだな」とマスダチラシで再認識したわけです。
一言でいえば、「差別化」というやつですね。
そういえば、最近YouTubeで「日本一接客の悪い店に行ってみた」という動画をよく目にします。
そのお店はナチュラルに接客態度が悪いわけではなく、「日本一接客が悪い」というコンセプトなのだそうです。
とあるYouTuberが予約したそのお店に入ろうとしたら、店員さんに「勝手に入ってくんな!」と怒鳴られていました。
差別化もここまで来たか、と。
料理は絶賛されていましたが、個人的にはお金払ってまで行きたくないですけどね。
とはいえ、他と違うからこそYouTuber達が面白がって撮影をしに行く、視聴者も面白がって観る、ネット時代の差別化ですね。
男性整体師の作るチラシはダサいという話から、何故か日本一接客の悪い店の話になってしまいましたが、現在サロンの数は増えに増えて、リラクゼーションサロンの数だけでコンビニの倍あるそうです。
「埋もれない」努力、続けていきましょう。
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