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値段が高い時の方が売れる条件

先日書いた『価格が価値を決める世界になった』の続きです。

こんな方にオススメの記事です

・サービスの値段を決める時、つい周囲の「相場」に合わせてしまう
・料金設定を安くしがちで薄利の商売をしている
・「安い方が売れる」という考えが染み込んでいる
・本当は高単価で客層の良いサロンにしたい

前回の記事の内容をざっくり説明しますと、

サービスを決めてから値段をつけるのではなく、値段を決めてからサービスを作った方が上手くいく

ということです。

詳しくはこちらを↓

私がコンサルする際にクライアントさんによくする質問は、

『1回3万円のサービスを作るとしたら、どんなサービスを作りますか?』『1回のサービスでMAXいくらまで頂けますか?』『そのサービスを求めているのはどんな人ですか?』

サービスの金額は、2万円でも3万円でも10万円でもいいのですが、決め方のポイントとしては、

現在の自分からみて少し心理的な抵抗を感じる数字

がベストです。

心理的な抵抗とは

「ちょっと高すぎるんじゃない?」
「集客難しそう」
「お客様が離れちゃうかも」
「やっぱりお金のブロックを感じる」

こんな気持ちになること。

要はコンフォートゾーンを出たところにある高めの料金設定です。

売れる店舗作りに役立つマンガ


さて、本題。

『値段が高い方が売れる』時の条件

今回の参考図書は『ラーメン発見伝』という漫画です(^-^)

漫画かよ!
しかもラーメンの話!

…とあなどるなかれ。

この漫画、ビジネス書としても凄い。

「旨いラーメン」を作るのではなく
「旨い店」を作ることが『プロ』の条件

と、

グルメ系の漫画には珍しく、ラーメンの味だけでなく店舗経営のことについて描かれてるんですね。

ちなみにラーメン発見伝のシリーズは、

『ラーメン発見伝』(全26巻)
『らーめん才遊記』(全11巻)
『らーめん再遊記』(~8巻)

とあります。

面白いし店舗経営の役に立つのでみんな読んでね!!

なんでいきなりラーメン発見伝の話が出たのかというと、風邪ひいて熱出してる間読み返してたから。

やっぱり面白かった(^-^)

で、そのラーメン発見伝の中に世間からは「古い」とみなされて、客足がかなり落ちてしまった老舗ラーメン店を立て直すという話が出てくるんですね。

すぐ近所には格安のラーメン店までできて、そのラーメン屋は閑古鳥が鳴いている感じです。

主人公がそのお店のラーメンを売れるように色々と麺やらスープやらの開発に奮闘するのですが、上手くいかず。

そうこうしているうちに主人公と敵対するラーメン界のカリスマがお店立て直しのテコ入れに加わって、結局そのカリスマにお店立て直しの成功を取られてしまいます。

カリスマの名前はラーメンハゲこと芹沢さんといいます。

カリスマの芹沢さんが立て直した老舗ラーメン店は行列ができるほど大繁盛。

(一体、どんなラーメンを作ったんだ!?)

と、主人公がラーメンを食べてみてびっくり!

変わってないんです。

老舗ラーメン店の親父さんが昔から作っていたラーメンと全く同じ味。

にもかかわらず、リニューアルしたラーメン店は大行列でしかも、

ラーメンの価格は500円から850円へと350円も上がっている!!

一体、
どうして!?!?!?

ラーメンの味も中身も全く一緒、でも値段は350円も高くなっている。

値段が安かった時のお店は閑古鳥が鳴いていた。

さて、どうしてでしょう??

高く売るための仕掛け作り

これはラーメン屋に限らず他の商売でも起き得る現象です。

もちろんエステサロンや整体院でも。

作中で芹沢さんはこんな説明をしていました。

『あるブティックで売れ残った5千円のセーターの値段をつけかえて、2万円にしたら即日売れることもある。価格がその商品の価値を決めることがあるのだ。ただし、そうなるには条件があって◯◯作りが必要だ』

ハイ、その◯◯とは何でしょう?

◯◯を英語(カタカナ)表記すると、◯◯◯◯と4文字になりますね。

↑ヒント

ここで答えを書いても、

「そっかぁ、なるほどねえ!!」

と納得するものの多分その後20分くらいで忘れちゃうと思うので、答えは次回の記事でお伝えしようと思います。

ビジネスセンスを鍛える練習問題だと思って、考えてみてくださいませ。

料理ではなく「情報」にお金を払う人々

ちなみにラーメンハゲ芹沢さんの有名なセリフには

『ヤツら(客)はラーメンを食ってるんじゃない。
「情報」を食ってるんだ!』

というものがあります。

このコマをスマホの待ち受けにしておきたいほどの名言であります。

↑『ラーメン発見伝の芹沢サン』の裏表紙

悪そう(^-^)

これは情報に踊らされて有名店に群がる味のわからない客をバカにして言ったセリフですが、私たちも知らず知らずのうちに商品の価値そのものよりも情報にお金を払っています。

例えば、諸外国と比べると日本人は「ランキング好き」という特徴があり、ランキング1位のものを無条件で価値の高いものだと思う傾向があるんですね。

「みんなが良いと言っている」というものが大好きですので。

これはロバート・チャルディーニ博士の『影響力の武器』に出てくる『社会的証明』にあたります。

なので、お店で「当店の人気メニュー第1位」「今月の売上第1位」などと張り出しておくと、1位のものから売れていきます。

これも「1番人気」「ランキング1位」という商品に付加された『情報』です。

行列のできるラーメン店の行列のできる店舗作り

飲食店などと行列のできるお店に並びたがる傾向もあります。

これも『ラーメン発見伝』のネタなのですが、行列のできるラーメン店はわざと席数を少なくして、外に並ばせる店舗作りをしているとか。

あとは予約が取れずに3ヶ月待ちのレストランなどは、前もって常連客などで予約を8割ほど埋めておいて、残りの2割をご新規に解放して、予約開始後5分で満席になる、などの仕組み作りをしているお店もあります。

なかなか予約が取れない人気店となると、もう値段が少し安いとか高いとか関係なくなるので、高めの料金設定をしやすくなりますね。

サロン系だと数年前のかなり話題になったヘッドマッサージ店『悟空の気持ち』さんも上手く「予約が取れない店作り」をしていたな、と思います。

現在『60万人待ち』とかね。

もうそれだけで行ってみたくなってしまいますね。

迷ったら「値段が高い方」を選ぶ人たち

エステサロンや整体院の経営者の中には「安い方がお客様は喜ぶ」と考えている方は多いです。

でも、実際に世間を見渡してみると、「高いのと安いのがあったら、高い方を選ぶ」という方は一定数いらっしゃるんですね。

割合でいうと、

2割くらいの人が「高い方を選ぶ」
2割くらいの人が「安い方を選ぶ」
残りの6割くらいの人がその時の気分や状況に応じて変わる

といった感じです。

高い方を選ぶ人の心理としては

「高い方が質が良さそう」
「高い方が安心」
「自信があるから値段を高くしている」

と考えるようです。

私もどちらかというと、迷ったら高い方を選ぶ派ですね。

何が言いたいかというと、全ての人が「安い方」を選択するわけではないということ。

「いつも高い方を選ぶ」という人も一定数いると考えると、料金設定がしやすくなると思いますよ。



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