豆本の作り方①準備


はじめに

youtubeでシルバニアの家をリメイクして色々作られている方がいたため、私も何か作ってみたいと思いました。初心者でも簡単に作れそうなミニチュアを探したところ、豆本ならいけそうだなと思い、試してみました。
ただの備忘録です。説明が分からないという方がいれば、返信遅くなるかもしれませんがコメントどうぞ。

以下、素敵にリメイクをしている方のチャンネル。すべてのきっかけです。


表紙を作成

シルバニアは1/12サイズが最適

色々調べると、どうやらシルバニアに適したサイズは全体を通して1/12サイズらしいです。なので既に素材を配信してくださっている方のものを一度プリントアウトして、自分でサイズを測り、デザインツールを使用して表紙を作成してみました。
以下ツイートの4枚目をA4サイズでプリント。印刷時は詳細設定から「既存サイズで印刷」みたいなのを選択し、縮小されていないことを確認しました。


1/12はいくつか

サイズを測った結果、以下の通りです。
 ・本体(灰色)   :高さ21mm×幅36mm
 ・背表紙(濃い灰色):高さ21mm×幅4mm
これはA4サイズの1/12だと思われます。おそらく、文庫本サイズの1/12だと小さすぎたり、文字が潰れたりするので、あえてA4サイズを選んでいるのだと思います。


実際に作成

これをベースに、好きな画像やデザインを組み合わせて作成してみました。
使用ツールはAffinity Designer2です。細かいところにこだわりたかったのでデザインツールを使ってみましたが、PowerPointでも似たようなことができそうです。これをpdfにエクスポートして印刷します。

pdf以外で出力すると「印刷したらなんか違うフォントで出てきた!」という経験があります。軽く調べてみたところ、パソコン側で持っている特殊なフォントがプリンター側に無くて、プリンター側で勝手にフォントを置換して印刷するらしいです(違ったらすみません)。pdfだとそういうことが無いので、特に理由がなければpdfでエクスポートすれば大丈夫でしょう。


表紙作成にあたっての参考文献

以下、参考文献(お借りした資料)になります。
左上の少しサイズが大きいものは、B4版の1/12サイズです(参考文献トップの記事をもとに作成)。本当はA4の1/12サイズのみを作る予定でしたが、サイズが違うことに気づかないまま表紙デザインが完成していました。参考元のデザインの可愛さを表現したくて色々頑張ったので、結局2種類のミニチュア本を作ることにしました。サイズダウンすると潰れちゃうかもなので。


既に存在するデザインを真似ることについて

日本には著作権法という法律があります。これはデザインを作った人(著作者)と、著作者によって作られたデザイン(著作物)の権利を保護するためのものです。
基本的に、既に存在するデザインを著作者の許可なく使ったり、自分が作ったものじゃないのに「自分が作りました」と嘘をつくのは著作権の侵害にあたります。イラスト・写真もダメです。この辺の細かいところはちょっと複雑なので、興味のある方は色んなサイトや判例を参考にしてみてください。もちろん例外もあるので、同時にそちらも参考に。

さて、なぜこんなことを言ったかというと、私が作成した表紙のなかに黒塗りされてるものがありますよね。これは著作者から許諾を得ず、私が勝手にデザインを真似て、完全一致ではないにしろ作成したものだからです。パクリともいえますね。そして自分で作ったものではない、パクリといったものは頒布することが著作権法で禁止されています。頒布とは以下の通りです。

十九 頒布有償であるか又は無償であるかを問わず、複製物を公衆に譲渡し、又は貸与することをいい、映画の著作物又は映画の著作物において複製されている著作物にあつては、これらの著作物を公衆に提示することを目的として当該映画の著作物の複製物を譲渡し、又は貸与することを含むものとする。

著作権法(e-GOV法令検索)より引用

ネットというのものは、デジタルタトゥーという言葉が表すように、このような投稿を一度でも大衆へ流してしまうと、なにも無かったかのように戻すことができません。後戻りができないんです。
著作権法の例外として、私的利用の範囲であれば使っても大丈夫(意訳)というのがありますが、この範囲を決めるのは私ではありません。私は著作権を侵害するつもりは全くありませんが、その考えをこの投稿で示すには、しっかり文字にして表す必要があります。黒塗りにして第三者に使われないように対策する必要があります。そこまでしなくても大丈夫だろう、ということはもちろんあるでしょう。私自身もこんなこと書かなくても問題ないと思っています。しかし白黒ハッキリつけたい性分なので、今回は書いてみました。間違っていたらコメント等で訂正をお願いします。

逆に黒塗りになっていないものは、著作者から使用OKの許可をもらっているものか、著作権が切れたもの(パブリックドメイン)のものになります。

本文を作成

こだわらない人、こだわりたい人向けにそれぞれ書きます。初めに書いておきますが、たぶん思ったのと違います。私も試行錯誤の途中なので、他に良い方法があれば教えてください。

こだわらない人

他の人が配布しているデザインをそのまま印刷しちゃえばOKです。今回なら、はじめに埋め込んだツイートの4枚目の画像を印刷してください。


こだわりたい人

まずページの作り方で本文データ作り方も変わります。ページの作り方とは、ざっくり分けるとジャバラ(山折り谷折りを繰り返すもの)か、一般的な製本方法(両面印刷して一枚ずつカットして背表紙にボンドくっつけて作るやつ)かです。

本文データを作るにあたっては、圧倒的にジャバラのが楽です。ですが私はよりこだわりたかったので、今回ジャバラのものは制作していません。本当にすみません。細かくは書けないですが、表紙を作ったときと同じノリで、上の投稿4枚目を参考にしてpowerpointか何かで作ればきっと大丈夫でしょう。

さて一般的な製本方法に則って制作する場合は、まず、下の記事に添付されているAiファイルを編集すれば一通りできます。ただし、このファイルはB4版の1/12で制作されているため、A4版の1/12に直すには倍率調整をする必要があります。調べてみると、81-82%に縮小するのがベターっぽいです。

しかしこのファイル、問題があります。拡張子が「.ai」、つまりAdobe Illustratorでしか編集できないということです。幸いにも無料トライアルがあったのでそちらを選択して事なきを得ましたが、今後増産したいだとか、A4サイズで作ってみたいという場合、絶対にここで詰むので何とかしたいです。自動化ツールを作れば楽勝なんでしょうけど……どうやって作ったものか……。こういうときのAIですよね。ちょっと考えてみます。進捗あれば投稿しますが期待しないでください。

では作業手順のご案内です。前提として、Adobe Illustratorをインストール済で、すぐに作業ができる状態にしてください。
まず上記ブログから「1. ダウンロード」→「本文なしデータ(レイアウトのみ)Aiデータ」をダウンロードしてください。zip化されているので解凍も忘れず。

ダウンロード後、Adobe Illustratorを開き、解凍したデータのうち「book」を選択。開くと、まず以下警告が出てきます。が、特に問題ないのでOKを選択。

するとこうなります。

右上のページに「ここにテキストを挿入」という場所があるので、ここに挿入したいテキストを青空文庫とかフリーの場所から持ってきてください。だいたい5万数千字で用意された枠すべてを満たせます。あとはこれをpdf保存してA4サイズで両面印刷設定すれば完了です。


終わりに

以上で、この投稿を終わります。次回は『豆本の作り方②印刷から製本まで(仮)』を投稿する予定です。

いいなと思ったら応援しよう!