背中

その日は土曜日。
私はいつもの如く仕事をこなしていた。
バタついたお盆期間中にできなかった仕事を多めに終わらせておくぞ!と意気込んでいた。

午後3時前。
事務作業ばかりだったため睡魔との戦いが始まりかけていたその時だった。
いつぶりだろうか、交流サイトで推しの怒涛の返信大会が始まったのである
返信大会?という人に説明するとXのような感覚でメンバーもファンも文章や画像を自由に投稿できる交流サイトがある。
そしてたまにメンバーがそれに対して返信をくれる事があるのだ。

私の推しは返信速度が鬼である。コメントを読みながら返信の文を打っているはずなのに今回は10分間で23件のコメ返をしていた。
いや、脳の処理速度とフリック入力速度どうなってるんだよw

私は返信を貰えなかったがコメントを残している姿を見ることができた緊張と高揚感で眠気は吹き飛び仕事がとても捗った。
とてもありがたい。

更にその日の夕方セルカが上がった。すこぶるビジュがいい。
「セルカが欲しい」というファンの声に「調子が良かったら載せますね」と返信していたからだろう。欲しいと言ったファン、グッジョブ…!

そして事件が起きたのはさらにその後。
午後6時半頃である。
ちょうど仕事を終え駐車場へ向かっている際に推しが何かを投稿したという1件の通知が来たので開いたのだが、サムネを見た瞬間「え」という声と共にその場に立ち止まった。
懸垂をしている後ろ姿を映した6秒の動画だったのだが上裸なのである。脱いでいるのである。脱いでいるということは上裸なのである(?)
私の推しはガードが硬い。脱いでいるのは見かけたことがない。見たことがない。あまりの衝撃に脳が処理しきれず私は路上でと5分ほど立ち尽くしていた。
なんとか脚を動かし車へ向かったがそのあと30分は車内から動けず支離滅裂な文をXに打ち込んでいた。

人間って衝撃を受けるとほんとうにその場から動くことができなくなるんですね。
身を持って実感しました。
とりあえずスクショしてロック画面にしたんですけど我ながら気持ち悪くて最高ですね。
この背中を見てこれからの人生も強く生きていこうと誓いました。

推しの背中、でっけぇ〜!!

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