せいしょのおはなし for kids 1ーイエスさまは自分がするべきことを知っていたのですー
こんばんは。きょうは、きのうの日曜日、毎週我が家で開いているイエス様を礼拝する集まりで話した、子どもたち向けの聖書のお話を掲載します。よろしかったらお読みください!
―イエス様のエルサレム入城―
イエス様は、30歳の時から3年くらいの間、イスラエルのいろんな町や村に行って、神様のこと、そして天の国のことをみんなに伝えました。そして、困っている人を助けたり、病気の人をお祈りして治してあげたりして大活躍していました。
でも、イエス様はいつも天のおとうさんである神さまとおしゃべりしながら暮らしていたので、自分が人々に神様のことを伝えて活動する時間が、あと少ししかないと知っていました。
たくさんの人たちが、イエス様に会って、助けてもらったり、病気を治してもらったりして、イエス様が大好きになった一方で、イエス様が優しくて力があって、みんなの人気者なので、やきもちを焼いて、「あいつを殺してしまおう」と思っている人たちもたくさんいることも、よく知っておられたんです。実際、心の曲がった人たちがイエスさまを殺そうとしたことは何度もあったんですよ。
何より、イエス様は、「自分が神様のそばを離れてこの世に来たのは、自分がえらくなってみんなにちやほやされたり、敵をやっつけたりするためじゃなくて、天国にある神様の平和を表し、神様の国と永遠の命をみんなにあげるためだ」ということをよくご存じでした。そしてそのためには、いつまでもこの地上にはいられないこと、自分がどんなふうに生き、そして死ぬのかについて、聖書に預言されている通りにならなきゃいけないことを、わかっておられたのです。
そこでイエス様は、イスラエルの人たちが大事にしてきた過越しのお祭りがもうすぐ始まるという時に、わざわざ小さなろばに乗ってエルサレムの都に入ってこられました。すると人々は大喜びして、「ダビデの子にホサナ!主のみ名によって来られる方に」と叫んでイエス様を賛美しました。
実は、イエス様が生まれるよりもずっと前に書かれた旧約聖書のなかに、ゼカリヤ書という預言書があります。ゼカリヤさんは、イエス様が生まれる500年ほど前の預言者でした。
ゼカリヤ9:9
シオンの娘よ、大いに喜べ。エルサレムの娘よ。喜び叫べ。
見よ。あなたの王があなたのところに来られる。
この方は正しい方で、救いを賜わり、柔和で、ろばに乗られる。
それも、雌ろばの子のろばに。(ゼカリヤ書 9:9)
イエス様は、天のお父さんといつもお話しして、いろんなことを詳しく聴いていました。だから、自分が神様の子で、今自分が何をどうやってすればいいのかわかっていて、聖書に書かれているこの預言がちゃんと実現するようにと、お父さんに従って行動しました。
ところでこの過越しのお祭りは、ゼカリヤさんよりももっと大昔、モーセさんとイスラエルの民が、エジプトから脱出したことを記念してお祝いされてきました。それまで1300年ほどの間、ずっとお祝いしてきたんです。それどころか、今でもイスラエルの人たちは、毎年必ずこのお祭りをしているんですよ!イエス様が天に行かれてから2000年以上経ったので、もう3300年くらいの間、ずっと祝い続けてきたことになります。すごいことですよね。
イスラエルの人々が、長い間住んでいたエジプトの国を出ようとした時、エジプトの王様はイスラエルの人たちをエジプトからなかなか出してくれませんでした。イスラエルの人たちを奴隷にして働かせていたからです。でも神さまは、イスラエルの人たちが苦しい目にあっているのをかわいそうに思って、エジプトから脱出できるためにいろいろな方法で助けようとしてくれました。
どんなことをしても、王様がイスラエル人を出さないので、とうとう神さまは、エジプトにいるすべてのもののうち、人間も家畜も、最初の子を滅ぼしてしまうことに決めました。でも、イスラエルの人たちには、「自分のおうちの門の柱とかもいに、1歳の傷のない雄の羊をほふってその血を塗っておきなさい。そうすればそのおうちは通り過ぎて、子どもを滅ぼさないよ」と伝えました。
そこでイスラエルの人たちは、神さまに言われた通り、1歳の子羊をほふって、その血を塗りました。それでイスラエル人のおうちの子どもは、誰も滅ぼされなかったんです。このことがきっかけになって、イスラエルの人たちはみんなでエジプトから出て行けたので、これを忘れないように、毎年お祝いするのが過ぎ越しのお祭りです。
イエス様は、うんと昔のこの出来事が、実は自分のことを表わしていることもよく知っておられました。柱に塗られた子羊の血は、これから十字架の上で流す自分の血のモデルだとわかっておられたのです。
モーセさんの時代、神さまは「何も悪いことをしていない子羊をイスラエルが助かるために身代わりに殺しなさい、その血によってわたしはあなたがたの罪をゆるそう」と決められました。そのように、自分が人びとの身代わりとなって、神様の怒りを過ぎ来させる子羊として、殺されて血を流す必要があることを知っておられたのです。
だから、イエス様は、この過越しのお祭りの時に、わざわざ小さなろばに乗ってエルサレムに入られました。今こそ、自分を神の子、そして王様として、人びとに表さなきゃいけないこと、しかもこの王様は、戦車や馬に乗って力で戦う王様ではなく、優しい、平和を作る王様として、小さなロバに乗ってエルサレムの町に入るべきことを。聖書の預言が成就するために、これは自分がやらなくちゃならないことだと知っておられたのです。
エルサレムでは、みんなが大騒ぎして、そんなイエス様をお迎えしました。イエス様が病気を治したり、たくさんの人にパンや魚を食べさせる奇跡を起こしたりしてくれたので、「こんな人が王様になってくれたらみんな病気も治るし、お腹もすかないし幸せだ~」と思って、期待したのでしょうね。
「この時イエス様のほうはどんな気持ちだったのかなあ」と想像します。「こいつら、何もわかってないなあ」って呆れる気持ちもあったのかもな、とか・・・。でも、もしそうだとしても、イエス様は「今これをすることが天の父さんの心だ。この『わかってない人たち』を愛して、憐れむからこそ、自分がこの地上に来て、みんなを救うために死ぬのだ」とお父さんに同意しておられました。そしてイエス様自身、「わたしが命を捨てることでみんなに愛が伝わり、永遠の命をあげられるなら、そしてその人たちがわたしのように、天のお父さんと周りの人びとを愛するようになるなら、喜んでそうしよう」と思ってくださったんです。
そしてね、イエス様が、捕まえられて殺されるとわかっていながら、わざわざ目立つように姿を現したのは、その時代の人たちだけのためじゃなく、実は私たちのためでもあったんです。私たちもまた「何にもわかってないやつら」なんです。でもイエス様は、何にもわかってないとしても、イエス様を喜び、イエス様を賛美する人たちのことを喜び、愛して、命を捧げてくれました。
実際、私たちもまだまだ天国のことや神様のことをあまりわかっていません。それでも、私たちがイエス様を慕い、イエス様を賛美することをイエス様はすごく喜んでくださいます。そして、私たちが賛美するとき、聖霊が働いて、不思議なことだけど、もっとイエス様のことがわかるようになってきます。だから私たちは、まずはイエス様を喜び、イエス様を賛美して、感謝して、毎日を過ごしていきましょうね。
〈きょうのポイント〉
1.イエス様はいつもお父さんと会話していたので、自分がいつ、何を、どのようにするべきか知っていた。
2.イエス様は、聖書に書かれている自分についての預言をしっかりとにぎって、それが実現するためにお父さんに協力するように行動した。
3.イエス様は、過越しの子羊として、私たちの罪が赦されるように自分をささげて血を流してくださった。
4.イエス様は私たちの賛美を喜んで受け取ってくださるし、私たちが賛美するとき、イエス様ともっと近づくことができる。
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