自分のこと徒然その7-出会いってほんとに人生を変えることがありますー
そう、CDをもらってから半年ほどの後、基本的に夫が単身で参加していた宿泊型のセミナーに、私も一緒に参加する機会があった。そしてそのセミナーに、ピリカたち夫妻も参加していたのだ。全部で40~50人ほどの、二泊三日のセミナーで、参加者ほぼ全員と、なんとなく顔見知り程度にはなれる規模の集まりだった。
プログラムの中には、わりと頻繁に2~4人でのグループワークの時間がある。そして講師は「このセミナーはお一人お一人の自発的な行動を励まします。皆さん、どうぞ積極的に動いてください」と呼びかけていた。そして私は「ピリカさんと友達になるべき」となぜか確信を持っていたので、「自由にこの人、と思う人とグループを組んでください」といったチャンスには、自ら積極的にピリカのところへ歩み寄って「同じグループになりましょう」と声をかけていた。それは自分にとって、とても新しい、そして勇気の要る行動ではあった。
当時の私を知る人々の多くには、私は「誰とでもすぐ仲良くなれる、外交的なタイプの人」と映っていたらしい。けれど、実際の私は「本当に自分が仲よくなりたいと願う相手」に対しては、嫌われること、相手にしてもらえないことへの恐れが強くて、気楽に、あるいは積極的には近づくことができないというのが本当のところだった。
なので、私がピリカに自ら近づく勇気を持てたこと自体が、奇跡と言っていい、特別なことだったと今でも思うのだ。
さて、私の勇気の快挙によって(笑)、それまでいわば一方的に「ファン」であったような私と、ピリカとの関係は、お互いに顔見知りである「知人」の関係に一歩前進する。グループワークでは、聖書の中の一つのストーリーを一緒に読み、そこから与えられたインスピレーションを互いにシェアしたりするのだが、これが私たちお互いにとって「どつぼ」だった。私は彼女から、彼女も私から、シェアされた内容に励まされたりインスピレーションを受けたりして「もっといろんなことを分かち合い、おしゃべりしてみたい」と思わされたのだ。
そういうわけで、セミナー最終日のお別れの時間には、お互いに連絡先を交換し、「またね」と言って別れたのだった。