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【リバース1999考察】ストーム上映説
リバース:1999というゲームについて
良い考察記事を読んだので、触発されて
自分も考察記事を書き散らしていこうと思います。
今回の考察は、主に
ストームとは何なのかについてです。
▼はじめに
◇自己紹介
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この記事を書いたのは2024年11月11日。
ver2.0「疾走れ!ゴールデンシティへ」
の真っ最中です。
筆者はVer1.6「朔日手記」から始めて、
メインはVer1.9「孤独の歌」まで読破済みです。
イベントはウルル運動会だけ復刻待ちで読めてません。
また大陸先行版の情報は一切取り入れてないです。
◇考察の経緯
冒頭でも触れたましたが考察のきっかけは
Jenos氏の書いたこちらの記事でした。
極めて客観的で冷静に分析している考察記事です。
おすすめ。
パウリナの顔が異なる問題から始まり、
かねてより可能性として挙げられていた
「ストームは世界へ並行世界を上書きしている説」
について書かれています。
そして、もしもストームが
既存の世界・既存の時間軸の一部を
強制的に別な世界・別な時間軸に置き換えるもの
かもしれないという推測が正しいのなら、
J達が居た並行世界の1990年のサンフランシスコが
マチルダ達が居る世界のサンフランシスコを
上書きしたと考えられる。
この説は、ほとんど最有力説です。
これにより説明が付くところは多く、
非常に説得力があります。
私も少し前まで上書き説を支持していました。
しかし、作中で挙げられているストームの謎の1つ
「なぜ遡った時代で自分たちと会えないのか?」
について考えている最中に、
別の仮説へと辿り着きました。
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それが「再構築説」です。
▼ストーム「再構築」説
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◇上書き説の疑問
順を追って説明します。
「上書き説」は信憑性の高い仮説ですが、
いくつかの疑問が生まれます。
過去の自分に会えないのはなぜ?
時代が異なるはなぜ?
これらを順に考えていきます。
◇1.過去の自分に会えないのはなぜ?
並行世界がそのまま世界へ被せられているのであれば、
並行世界の自分も移動してくる事態は
十分にあり得そうです。
しかしながら公式からは何度も
「過去の自分に出会った者は存在しない」
と語られます。
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これについては
「並行世界の自分が自分だと思えるほど似ていない」
「同じ世界に同一人物は2人存在できない」
などの仮説が思いつきますが、
正直なところ決め手に欠けます。
◇2.時代が異なるはなぜ?
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ここについては「ストームとはそういうものだ」
と言われれば納得するしかないのですが、
個人的に並行世界(パラレルワールド)とは、
現代と同じ時間軸で進む世界を指すのでは?
と思います。
つまるところ、上書きされた世界は、
別の時間軸の並行世界であるということですが、
その時間のズレは何を意味しているのか?
そこに明確な理由が無いことが少し引っ掛かります。
◇再構築説
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過去の自分に会えないという謎は、言い換えれば
ストームで洗い流されなかった人は
ストーム後の世界に現れない、とも言えます。
つまり、ストーム発生時の状況が、
ストーム後の世界に明確に影響を与えています。
このことから、
既にどこかに存在していた並行世界を持ってきた
というイメージが私の中でスッキリはまらないのです。
そういった面から、
世界はストーム時に一度バラバラに分解され、
その要素から新たに作り直されているのでは?
と考えるに至りました。
これが「再構築説」です。
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人や建物、あらゆるものが分解されて粒子となり、
新しき過去時代へ再構築されていく。
しかしながら財団本部や数学島のような
ストームを免れる土地があり、
その場所にいる者は分解されることがない。
分解されなかった者は、構成要素が存在しないため
新しい世界で再構築されることもない。
これであれば過去の自分に会えないという点を説明することができます。
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◇時代のズレ
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前述の通り、再構築された時代には
本来組み込まれるはずだった要素が
いくつか欠落しています。
財団本部や、数学島、マヌス・ヴェンデッタなどの
ストームで分解されなかった要素が存在するためです。
「新たな過去時代」は、
それらの欠落により細部がズレが発生し、
パラレルワールドめいた差異が
生じているのでは無いでしょうか
◇ストーム症候群
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現象を再構築説として考えなおすと、
ストーム症候群についても
少しだけイメージが付きます。
ストームの影響の中で、徐々に
分解されていく人には何が起きるのか。
それは、同じく分解されていく世界と
"混ざっていく"のではないでしょうか
ストーム症候群は常に、
その時代を象徴するような現象として発現します。
肉体のポップカルチャー化、
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金食いの認識改変、
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絵画化と戦争愛、
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自覚さえなく人々は狂っていきます。
それもすべて体の構成要素が侵されているから
だとすればイメージは付きやすい気もします。
▼「再構築」の再考
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◇再構築説の疑問
再構築説にも説明ができないことがいくつかあります。
それは主に下記の点です。
再構築された人々の記憶
ハインリヒはなぜ顔が違うと言われない?
眠くなってきましたよね。
でもそろそろトンデモ仮説に
足を突っ込みはじめるので。
もう少しだけ、ね。
◇1.再構築された人々の記憶
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再構築説を正とすると、新時代は
ストーム発生時に生まれることになります。
つまるところ、
イゾルデやカカニアは、
9回目のストームと同時に世界に現れ、
Jやマーキュリアは、
10回目のストームと同時に世界に現れた
ということになるのです。
非常に受け入れがたいですが、
再構築説を取るとそういうことになってしまいます。
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そして彼らが語る記憶は
再構築時に作られたものでしか無い。
これもまた、そういうことになります。
しかし冷静に考えて、世界が再構築され
その組み替えを外れた人がいるならば、
その人に関する記憶は最初から
無かったことになるのではないか、
そんな疑問が湧きます。
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なぜJは、再構築されなかったパウリナの記憶を
持たされて生まれてきたのでしょうか?
ここに関する回答は、再構築説にはありません。
◇2.ハインリヒはなぜ顔が違うと言われない?
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何かとネタにされる彼ですが、その出自を追うと
考察から外すことができないことに気づきます。
何せ、彼はストームを3回も超えて
自分の時代にピッタリと戻ってきた、
唯一と言っていい人物だからです。
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しかし彼は周囲の人間に狂人扱いはされつつも
同一人物として扱われています。
再構築時に新ハインリヒが現れなかったのは
これまでの法則と矛盾しませんが、
Jの妹のような「顔が違う」問題に当たっていません。
この理由は本当に分かりません。
何しろ「顔が違う」問題と
ハインリヒが普通に受け入れられてる問題は
ゲーム内の描写だけでもう矛盾しているからです。
再構築時のズレには程度があって
ハインリヒはズレが少ない方だったという
くらいしか理由が思いつきません。
こいつのこと無視しても良いですか?
◇新たな仮説
そんなこんなで再構築説も万能ではありません。
ストームの本質に迫れた気がせず
悶々とした日々を過ごしていた時、
私はある飛躍した仮説に辿り着きました。
それはVer1.9で更新された
タイトル画面を見た時でした。
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よく見ると分かるのですが、
旧タイトルでオシャレな店先だと思っていた風景が
新タイトルで劇場の上のセットだったことが分かります
……そういうこと?
▼ストーム「上映」説
◇上映の機構
はじめに言っておきますが、
ここから先はこじつけの激しい、
ネジの飛んだ仮説です。
あくまで仮説としてお読みください。
リバース:1999というゲームでは
何かと「映画」という要素が強調されています。
メインクエスト画面へ移動するボタンは
映画のチケットを模していますし、
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毎回ストーリーアイコンは映画のポスター風です。
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しかしながら、なぜ映画なのでしょうか。
レトロでモダンな雰囲気にはよく合っていますが、
物語的な必然性は、意外と無かったりします。
でも発想を飛躍させてみれば
ストーム現象と「映画」には共通点があります。
新たな映画が公開されるように、舞台の時代が変わり、
人々は配役を変えるように、再構築された別人となる。
ストームで区切られた時代とは「映画」であり
劇場でフィルムの交換をするように
同じ人物たちの配役を入れ替えて
異なる時代を「上映」させられているとしたら?
それが再構築を発展させた「上映説」です。
まとめると、ストームは世界の構成要素を
組み替えて別時代を「上映」する機構かも
ってことです。
組み替えの結果、人々は新しい配役を与えられ
別の役柄を演じ始める。
しかし再構築という役替えを受け入れない人がいれば、
新時代という「映画」ではその役は欠席となる
(過去の自分には会えない)
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人々の記憶とは配役に与えられた「台本」であり、
欠席者がいれば、歪な劇が上映される。
(Jの記憶にある妹は世界のどこにもいない)
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ストーム前後で顔が違うのは
再構築で少しズレたリメイク映画だから。
(Jは旧配役へ、顔が違うと文句を言う)
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時代が不安定になるとストームが起きるのではなく、
時代の「盛り上がり所」が来たら幕が引かれるだけ。
(マヌスヴェンデッタは話のオチを早めているに過ぎない)
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これらはすべて飛躍によるこじつけです。
しかし、無理やり色んなことに説明を付けたものが
「上映説」というわけです。
◇余談1
同じ人物が違う役を演じると言えば、
ストームに飲まれながら、複数の時代に現れる
ミス・ベスミエルが思い浮かびます。
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彼女こそがストームによって
別人の役を与えられた例なのか、
もしくは彼女は特別で記憶だけを失う存在なのかは、
正直分かりません。
葛天さんが骨相が読めないって言ってたから
やっぱり特別な存在なのかな。
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◇余談2
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ハインリヒもよく分かりません。
前述の通りズレが少なかったので
違和感なく受け入れられたとかでしょうか。
この人はちょっと分かんないです。
ただ彼がマヌス・ヴェンデッタ所属時代に
世界の組み替えを知ったとすれば、
友人たちを演劇名で呼ぶのも何かと
意味深に見えてきます。
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彼の本当の親友であるテオフィルと
この新時代のテオフィルを区別するために
わざと「役名」で呼んでいたのでしょうか
◇残る疑問
世界が、まるで映画のように
上映させられているというのが
ストームの本質であった場合、
問題は誰が台本を書いているのか?です
上位者のような世界の観測者がいて、
そのために演劇をさせられているのか、
もしくは我々がその観測者なのか……
リバースは緻密なSFを書いてくれるのが良い所なので
このような稚拙なメタフィクションは
やらないと思いますが……
何はともあれ、駄文を書き散らして
頭がだいぶ落ち着きました。
今後ともリバースのシナリオを楽しみに
生きていこうと思います。
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