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高丘親王航海記と、占領下の日本で作られたエキゾチックなうつわ

澁澤の本で一番好きなのが『高丘親王航海記』。
生涯膨大に書いてその遺作が一番と言われるのだから、作家としても本望と思ってくれるでしょう?

そして熱帯で極彩色で、暑くて目眩のする場所、エクソティシズムに溢れた場所は、天竺だけではなくて、(ぼくにとってのタイ)チェンマイもそう。

ちなみにいま、第何次かのうつわブームで、日々うつわのことばかり考える。
古伊万里の染付や現代の作家もの、昭和の定番もの、不人気もの、無名なもの。
そしてやっとしっくり来たのがOCCUPIED JAPANのブルーウィロー。

中国の悲恋物語でも英国の窯元の販促プロモーションでもそれは全然良くて、とにかく絵柄世界が今の自分に合う。

17〜18世紀、日本の有田焼に憧れてオランダ〜英国で模倣され、ブルー&ホワイトのシノワズリーが生まれて、明治になって有田からも輸出され始めて、戦争があって占領下の日本で洋食器として作られたエキゾチックな和洋食器。

マンダリンに追われて火をかけられ命を落とした青年と娘が、炎の中から飛び立つダブルフェニックスの顔がもう迦陵頻伽。
日本中国欧州米国を巡ったオリエンタルでエキゾチックな器。

有田で作られ沖縄〜東南アジアで使われた雑器、マカイ茶碗も欲しいけれど、これはもうなかなか手に入らない。
価値を認められたアンティークは残るが、日用の雑器は残らない。

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