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[トレイルログ vol.3] SGR送別トレイル / 高野の切通~六国見山~天園~散在ガ池
鎌倉トレイルを友だちに紹介してみた企画. 記念すべき第一回は、今月末にアメリカは西海岸、サンフランシスコに移住するSGRの送別を兼ねて開催. SGRは学生時代に陸上部に所属していた(主戦場は400mだったはず)ので、過去遺産の走力で走ってくれるだろうと、酔った勢いで誘ったら二つ返事で「行こう」となったのであった.
コース紹介
![](https://assets.st-note.com/img/1662085106579-sBpYeBWuYN.png?width=1200)
銭湯サウナで時々利用させてもらっている、大船駅近くの「ひばり湯」をランニングステーションに、トレイル・ロード合計13kmほどのコースをお喋りしながら、ゆっくり走った(り歩いたり)。
トレイル率は、50~60%といったところであろうか。元々予定していたコースはこちらのサイトに掲載されている、鎌倉側に降りて百八やぐらを十字に交差するコースだったがこちらはSGRと相談しショートカット。
ボブスレーのコースみたいな石切道、蜘蛛の巣地獄の極細道、蹴上と踏面の位置がズレズレの階段、ロープを使って降りる小岩場。
夏の終わりをツクツクボウシの音楽と涼しい風に冷やされながらのトレイルとなった。
この辺では有名?なSTRAVAセグメントがある、散在ガ池の下見も兼ねてトレイルの最後に通過。住宅街に突如現れる森と池は、鎌倉のウォールデン池とでもいえよう静かで現世からは少し距離をおいた空間に見えた。
鎌倉のヘンリー・D・ソローには出会えませんでしたが、小さな掘っ立て小屋(shack)に暮らしている人がいるかもしれない。
池の周辺を探索したい気持ちに後ろ髪を惹かれながらも、散在ガ池を抜けて陰陽の滝へ。最後のチェックポイントで体を清めたあとは、ロードを5キロほどジョグしてゴール。
そんなコース。
SGRのエナジー曲線
SGRとは新卒で入った会社の同期だ。濃いメンツが集まった同期の中でも、酒が入ると一番のエンターテイナーで、傘を持ち出してフレディー・マーキュリーの真似をして店中を沸かせたり、電柱に登って急降下して手から大量出血したり、酒によって鎧が剥がれた彼は一番のオチャラケ者であった。
ただ、酒を帯びていない彼は至って冷静沈着なNEY YORKER(SGRはNY出身)である。
今回も、きっちりYoutubeでトレイルの走り方を予習してきていた。
僕がここ最近で得たトレイルの走り方の知識の要点はすべて抑えていた、さすがのリサーチ能力である。
元陸上部に色々教えてもらおうとランニングフォームや現役時代の練習の話などをしながら最初のロード3km弱を走る。言葉を交わしながら走るのは楽しい。
最初のトレイルであった、高野の切通は短いトレイルで、"切通"の名にふさわしい石を切り裂いた道のような川のようなトレイルであった。
このあたりは、足場が不安定なので集中せざるを得ない。
二人とも湿った岩場に足を取られないように慎重に前に足をすすめる。
短期決戦だったのでトレイルを抜けたときの開放感は、脳にドーパミンをプレゼントしてくれる。緊張と緩和、これぞトレイル。
閑話休題.
さて、本格的なトレイルコース「天園ハイキングコース」に突入する。
細い道の蜘蛛の巣ゾーンの登りがしばらく進む。小枝を右手に強行突破する先頭は僕。後ろのSGRのことよりも前の蜘蛛の巣が最優先である。
蜘蛛の巣を撃退仕切って道が拓けると、ペースを上げて前にグイグイ。
冒険心に火がつき無邪気な子供のように小枝を振り回す。蜘蛛が体にへばりつき声を上げて振り払う。
ここであることに気づく、SGRが少し離れたところにいる!そして、めっちゃしんどそうに下を向いて歩いているではないか!!!
彼の右手首のAppleウォッチは心拍数180を告げていた。爆速。
このままでは完走もできないかもしれない、無邪気な少年を捨てSGRの心拍数が落ちるようにペースを調整する。心拍数140~150で抑えなければ。
そういや、こんなことを思い出した。
中学時代の部活動で皆で足を揃えて走る集団ペース走みたいなトレーニングがあって、キャプテンの僕は先頭を走るわけだが、後ろの人の気持など考えることもなく、カーブを曲がった後とかに一気にペースアップしていくと後ろが着いていくのがめちゃくちゃ辛いらしい。めっちゃ怒られた記憶あるけど、そんな気分になった。ごめんSGR。
休憩をしているとSGRが口を開いた、
「想像の5倍以上きつい!!!心肺機能が…..」
渡米前に心肺機能を高めてロングフライトに備えてほしい。
未来へのクラフトビール
満身創痍だったSGRも銭湯とクラフトビアで少し復活した。
これからどんなことしていこうかと、フルーティーなクラフトビールを飲みながら、あーだこーだ未来を語るのは楽しい。
お互い、自分の登りたい山決めて、一歩ずつ登ってこうな!
社会人数年で酸いも甘いも経験した二人は、自分の創りたいもの、登りたい山の輪郭が少しずつ見えてきたような気がする。
彼とは、今後も未来の話をする仲間でありたいな。今度はSFの大地を走ろう。
GOOD LUCK!!
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