Salesforce認定AIスペシャリスト資格受験準備:レポート編
はじめに
生成AI技術が急速に発展する中、Salesforceは自社のAIソリューションを強化し、それを使いこなせる人材の需要も高まっています。今回は、Salesforce認定AIスペシャリスト資格試験について、その概要から受験対策までレポートします。
資格試験の概要と位置づけ
Salesforce認定AIスペシャリスト資格は、Einstein AIを中心としたSalesforceの生成AI機能を実装・活用するための専門知識を証明する資格です。管理者、開発者、アーキテクトなど、幅広い役割の方々を対象としています。
試験は全60問で構成され、合格ラインは73%と設定されています。この比較的高い合格ラインは、この資格の専門性の高さを示しています。
試験概要
Salesforce 認定 AI スペシャリスト試験では、次の目的に関する受験者の知識とスキルを評価します。
試験の出題範囲は以下の5つの分野に分かれています:
Einstein Trust Layer: 15%
Einstein Trust Layer のセキュリティ、プライバシー、グラウンディング機能を特定する。
Einstein Trust Layer を実装して管理する。
CRM アプリケーションの生成 AI: 17%
指定されたシナリオで、Agentforce for Sales の適切な生成 AI 機能を特定する。
指定されたシナリオで、Agentforce for Service の適切な生成 AI 機能を特定する。
プロンプトビルダー: 37%
指定されたビジネス要件で、プロンプトビルダーを使用する適切な状況を特定する。
プロンプトテンプレートを管理して実行する適切なユーザーロールを特定する。
プロンプトテンプレートの作成に関する考慮事項を特定する。
指定されたシナリオで、適切なグラウンディング手法を特定する。
プロンプトテンプレートを作成して有効にし、実行するプロセスを説明する。
Agentforce ツール: 23%
指定されたビジネス要件で、Agent を使用する適切な状況を特定する。
Agent がどのように機能し、推論エンジンがどのように Agentforce を動かすか説明する。
標準 Agent アクションを活用したり、カスタム Agent アクションを作成したりする。
Agent の利用を管理して監視する。
モデルビルダー: 8%
指定されたビジネス要件で、モデルビルダーを使用する適切な状況を特定する。
標準やカスタムの生成モデルや、Bring Your Own Large Language Model (BYOLLM) 生成モデルを設定する。
試験について
Salesforce 認定 AI スペシャリスト試験の詳細は次のとおりです。
内容: 多肢選択方式の 60 問
試験の所要時間: 105 分
合格点: 73%
受験料: 無償(2025年12月31日まで)
再受験料: 20,000円 (税抜)
* 2024 年 9 月 23 日(太平洋標準時間 PST)に Salesforce 認定 AI スペシャリスト資格試験の価格が変更されました。詳細はこちらから。
受験方法: テストセンターにおける監督下の試験、またはオンライン環境における監督下の試験。試験の日程については、こちらをクリックしてください。
参考資料: 試験中に紙媒体やオンラインの資料を参照することはできません。
前提条件: なし
対象者について
Salesforce 認定資格プログラムの参加者は次のガイドラインに従うことが求められます。
認定資格試験に備えて勉強するときは、Trailhead で入手可能な Salesforce 承認の教材 (認定資格受験ガイド、Trailmix/トレイル、Trailhead Academy のコースなど) を利用する。
Trailblazer Community のコミュニティグループに参加し、一緒に試験勉強する仲間やメンターとなる Trailblazer を見つける。
監督下で実施されるオンライン受験または試験会場での受験のガイドラインを確認して遵守する。
資格の信頼性を損なう行為に気付いたときは、認定資格セキュリティチームに英語でケースを起票する。
効果的な試験対策アプローチ
1. 体系的な学習計画の立案
試験ガイドを詳細に確認し、各分野の重要度に応じた学習時間の配分を行うことが重要です。特に配点の高いプロンプトビルダーとEinstein Copilotについては、重点的な学習が必要です。
2. Trailheadを活用した実践的学習
Salesforceの公式学習プラットフォーム「Trailhead」では、「Einstein AIで生産性を高める」などの専用コンテンツが用意されています。理論だけでなく、Playground環境で実際の操作を体験できる点が大きな特徴です。
3. マルチメディア学習リソースの活用
Salesforce Japanの公式YouTubeチャンネルやヘルプドキュメントを組み合わせることで、より深い理解が得られます。英語のコンテンツについても、翻訳ツールを活用しながら積極的に取り入れることをお勧めします。
推奨トレーニングと参考資料
この試験に備えて、実務経験、トレーニングコースの受講、Trailhead トレイル、この受験ガイドの「試験範囲」セクションに記載されている分野の自主学習を組み合わせて行うことをお勧めします。
試験対策として、次の学習教材に取り組むことを推奨します。
トレイル: Einstein AI で生産性を向上させる
モジュール: Salesforce 認定 AI スペシャリスト試験対策
この試験には次の認定資格が推奨されます (必須ではありません)。
認定資格: 認定 AI アソシエイト資格
Salesforce 認定 AI アソシエイト資格は、初心者から経験者まで、AI の知識を有する方を対象とします。この認定資格では、CRM の AI に適用するデータを倫理的かつ責任をもって取り扱う基礎的なスキルを実証します。
認定資格: Salesforce 認定アドミニストレーター
Salesforce 認定アドミニストレーター資格は、Salesforce の使用経験があり、企業が追加機能をさらに活用できるようにする方法を常に模索している方を対象とします。
認定資格: Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー
Salesforce 認定 Platform アプリケーションビルダー資格は、Salesforce Platform の宣言型カスタマイズ機能を使用して、カスタムアプリケーションを設計、構築、実装するスキルと知識を実証できる方を対象とします。
Salesforce のスキルセットを継続的に向上させたい方は、Trailhead Academy にアクセスして、講義形式のコースに登録してください。
(こんなのあるの初めて知りました)
オンラインのドキュメント、ヒント集、ユーザーガイドを確認する場合は、このガイドの「試験範囲」セクションに記載されているトピックを検索し、そのトピックに関連する情報を学習してください。ドキュメント、ヒント集、ユーザーガイドは Salesforce ヘルプ からもアクセスできます。
試験概要
試験の難易度と受験者の声
AIスペシャリスト試験は、Salesforce認定資格の中でも難易度が高いとされています。受験者からは、以下のような声が多く聞かれます:
Trailheadの内容だけでは不十分で、公式ドキュメントの詳細な理解が必要
実践的な経験がないと理解が難しい設問が多い
細かい設定項目や機能の違いを問う問題が出題される
資格取得のメリットと今後のキャリア
AIスペシャリスト資格は、以下のような価値を提供します:
生成AI時代における専門性の証明
Salesforceエコシステムでの競争力向上
キャリアアップや転職時の強力なアピールポイント
受験のタイミング
2025年12月31日までは初回受験料が無料となっているため、この機会を活用することをお勧めします。ただし、十分な準備なしでの受験は避け、確実に合格できる実力をつけてから受験することが重要。
おわりに
Salesforce認定AIスペシャリスト資格は、急速に発展するAI市場で価値の高い資格です。体系的な学習と実践的な経験を組み合わせることで、確実な合格を目指すことができます。
さあまずはいつものごとくTrailheadからだ!
頑張りましょう!
最後に
決して忘れてはいけない資格更新について、、、!
Salesforce 認定資格の更新
Salesforce の資格を保有する利点の 1 つに、新製品のリリースについて常に最新の情報を入手できることが挙げられます。リリース試験は、優秀な Salesforce 認定エキスパートであるために必要とされる最新の情報を受験者が有することを確認する目的で実施されます。
努力して手に入れた資格を失効しないようご注意ください! 資格を取得した後、期日までにすべての更新要件を満たさないと、資格を失効します。この資格を維持するには、Trailhead で提供されるモジュールを完了する必要があります。