Salesforce認定AIアソシエイト資格試験 2日で合格しました!


Salesforce認定AIアソシエイト資格試験

Salesforce認定 AI アソシエイトの日本語版試験が解禁されました。
2025年12月31日まで無料受験できるということでこれはと思い受験してきました。2日の勉強で合格できたので、試験の内容と対策のポイントについてシェアします。

試験17分で回答を完了し合格しました

まずお伝えしたいことがあります!

Salesforce認定アドミニストレーター資格試験の難易度が「10」だとしたら、AIアソシエイト資格試験の難易度は「5」くらいです!


その理由は:
・問題が全て「3択」であること
・答えの選択は常に「1つ」のみ(AとCを選択するような問題は無い)

どうでしょうか?
アドミンをすでに合格されている方からすると簡単な気がしてきませんか!

試験概要

内容:40 問(※4 択ではなく 3 択
試験時間:70 分
合格点:65 %(26 問以上で合格)
受験料:現在は無料→本来は1万円(税抜き)
再受験:1回のみ無料
前提条件:なし

認定 AI アソシエイト資格試験は、AI の基本と機能、そして CRM に適用されるデータに主眼を置いています。この試験は、あらゆるバックグラウンドを持つ個人を対象としており、AI の専門知識を持つビジネスリーダーや専門家も含め、初心者から経験者まで誰でも受験できます。この資格を取得することで、責任を持って AI とデータを使用するための基本的なスキルを備えていることが証明され、同じ分野でさらに高度な技術認定へ向かう道が拓かれます。

Salesforce 認定 AI アソシエイト試験は、以下の分野の知識、スキル、経験を実証したい方を対象としています

・AI の基礎とさまざまな種類 (予測分析、機械学習、自然言語処理、コンピュータービジョンなど)。

・特に Salesforce やその製品スイートなどの CRM システムにおける Salesforce の信頼済み AI の原則。

・データ品質、データの準備/整理、データガバナンスが AI モデルのトレーニングと微調整において果たす役割。

・プライバシー、バイアス、セキュリティ、コンプライアンスの考慮事項など、データの倫理的かつ責任ある取り扱い。

・AI を活用した改善の機会や潜在的な課題の特定など、ビジネスやさまざまなシナリオを改善するための AI の活用方法について関係者と有意義な話し合いを行える能力。

試験範囲と出題比率

  1. AI の基礎 (17%)

    • AI の基本原理と Salesforce での AI の応用について説明します。

    • 各種 AI の違いとそれぞれの機能について説明します。

  2. CRM での AI の働き (8%)

    • 具体的な CRM AI 機能を特定します。

    • AI を CRM に適用するメリットについて説明します。

  3. AI の倫理上の考慮事項 (39%)

    • AI の倫理的な課題(例:機械学習における人的バイアス、透明性の欠如)について説明します。

    • 与えられたシナリオに Salesforce の信頼済み AI の原則を適用します。

  4. AI のデータ (36%)

    • データ品質の重要性について説明します。

    • データ品質を決める要素/構成成分について説明します。

特徴的なのは、AIの倫理(39%)とデータ品質(36%)で全体の75%を占めていること。AIの基礎知識(17%)やCRMでの活用(8%)はそれほど重視されていません。

試験対策には公式のTrailmixを活用するのがおすすめです!

Trailmixには練習問題もありますが、実際の試験とほぼ同じの問題は特になかったように思えるのでテキストの読み込み重視が良いと思いました。


試験範囲の内容に触れた簡単なレジュメを作成しました

1. AI の基礎(17%)

1.1 AI の主要な概念と定義:

人工知能 (AI): 人間の知能を模倣したコンピューターシステムの能力。
機械学習 (ML): データから学習するアルゴリズム。
深層学習 (Deep Learning): 多層ニューラルネットワークを使用した高度な機械学習手法。
ニューラルネットワーク (Neural Network): 人間の脳の構造を模倣したAIモデル。
自然言語処理 (NLP): コンピュータが人間の言語を理解し、生成する技術。
自然言語理解(NLU): 自然言語の文脈や意図を理解する。
自然言語生成(NLG): 自然言語のテキストを生成する。
アルゴリズム: 問題を解決するためのステップバイステップの手順。
モデル: データから学習したパターンを表現する数学的構造。
トレーニングデータ: AIモデルの学習に使用するデータ。
生成AI: テキスト、画像、音声などの新しいコンテンツを生成できるAI。
予測AI: 過去のデータに基づいて将来を予測するAI。

関連リソース:Trailhead: 人工知能の基礎
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/artificial-intelligence-basics)
Trailhead: 自然言語処理の基本
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/natural-language-processing-basics)
Trailhead: 生成 AI の基本
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/generative-ai-basics)
Salesforce ブログ: AI from A to Z: The Generative AI Glossary for Business Leaders
(https://www.salesforce.com/news/stories/generative-ai-glossary/)
Salesforce ブログ: Salesforce Execs Weigh In: What is Generative AI?
(https://www.salesforce.com/news/stories/what-is-generative-ai/)
Trailhead: データをモデルに変える
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/artificial-intelligence-basics/build-data-into-models)
Trailhead: ニューラルネットワークの必要性を理解する
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/artificial-intelligence-basics/understand-the-need-for-neural-networks)

1.2 各種 AI の違いとそれぞれの機能:

自然言語処理 (NLP): 人間の言語を理解し、生成する技術。
例:テキストの分析、翻訳、チャットボット。
深層学習: 多層ニューラルネットワークを用いた機械学習の一種。
例:画像認識、音声認識、自然言語処理。
生成 AI: 新しいコンテンツを生成するAI。
例:テキスト、画像、音声、動画を生成。
予測 AI: 過去のデータに基づいて将来を予測するAI。
例:売上予測、需要予測、リスク予測。

関連リソース:Trailhead: 自然言語処理の基本
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/natural-language-processing-basics)
Trailhead: 生成 AI の基本
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/generative-ai-basics)
Trailhead: ニューラルネットワークの必要性を理解する
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/artificial-intelligence-basics/understand-the-need-for-neural-networks)

2. CRM での AI の働き (8%)
2.1 具体的な CRM AI 機能を特定する:

Salesforce Einstein: Salesforce Platformに組み込まれたAI機能。
Einstein リードスコアリング: 見込み客の成約可能性を予測する。
Einstein エンゲージメントスコアリング: メールやMobilePushで顧客エンゲージメントの可能性を予測する。
Einstein Bots: カスタマーサービスにおけるチャットボットの作成と管理。
Einstein Recommendation Builder: 顧客の行動に基づいて商品やコンテンツを推薦。
Einstein Vision: 画像認識によるオブジェクトの識別、画像に含まれるテキストの読み取り。
Data Cloud: 顧客データを統合し、リアルタイムでパーソナライズされたエクスペリエンスを構築。
Einstein Language: テキストデータから感情分析や意図を識別する。
Sales GPT: 営業プロセスを強化するAIツール。

関連リソース:Trailhead: Salesforce Data Cloud: クイックルック
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/salesforce-data-cloud-quicklook)
Trailhead: Salesforce Einstein の基本
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/salesforce-einstein-basics)
Trailhead: Einstein と生成 AI: クイックルック
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/einstein-and-generative-ai-a-quicklook)
Trailhead: カスタマーサービスの人工知能
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/service_cloud_ai)
Trailhead: Sales GPT: クイックルック
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/sales-gpt-quicklook)
Salesforce ヘルプ: Einstein エンゲージメントスコアリング
(https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.einstein_engagement_scoring.htm&type=5)
Salesforce ヘルプ: Data Management Best Practice Guide
(https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.data_management_best_practices.htm&type=5)

2.2 AI を CRM に適用するメリットについて説明する:

顧客体験の向上:
パーソナライズされたマーケティングキャンペーン
顧客のニーズに合わせた推奨
迅速かつ効率的な顧客サポート
業務効率の向上:
繰り返しのタスクの自動化
データ入力の削減
プロセスの合理化
意思決定の迅速化:
データに基づく予測とインサイトの提供
意思決定の質を向上させる
売上と収益の向上:
より効果的なマーケティング、営業活動、顧客サービスを通じて売上を増加
顧客ロイヤルティを高める

3. AI の倫理上の考慮事項 (39%)

3.1 AI の倫理的な課題:

バイアス: データやアルゴリズムに偏りが含まれていると、不公平な結果を生み出す可能性がある。
説明責任の欠如: AIの意思決定プロセスが不透明な場合、結果責任を負うのが困難になる可能性がある。
プライバシー侵害: 個人データの収集と使用が倫理的な問題を引き起こす可能性がある。
データの透明性: モデルの構築方法やデータ使用方法について透明性を確保する必要がある。
データの安全性: 個人データが不正アクセスから適切に保護されるようにする必要がある。

関連リソース:Trailhead: 人工知能の責任ある作成
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/responsible-creation-of-artificial-intelligence)
Trailhead: Einstein Discovery を使用した倫理的なモデル開発: クイックルック
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/einstein-discovery-ethical-models)
Salesforce ブログ: Artificial Intelligence: examples of ethical dilemmas
(https://www.techtarget.com/searchenterpriseai/tip/Artificial-intelligence-examples-of-ethical-dilemmas)

3.2 Salesforce の信頼できる AI の原則:

責任: 人権を保護し、データセキュリティを確保する。
説明責任: モデルの意図しない結果を考慮し、その責任を負う。
透明性: モデルの動作とその根拠を明確にする。
エンパワーメント: AIを人々の能力を増強するために活用する。
インクルージョン: すべての人に公平な機会を提供し、差別を助長しない。

関連リソース:Salesforce ブログ: Meet Salesforce’s Trusted AI Principles
(https://www.salesforce.com/news/stories/trusted-ai-principles/)
Trailhead: 人工知能の責任ある作成
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/responsible-creation-of-artificial-intelligence)

4. AI 用のデータ (36%)

4.1 データ品質の重要性:

AIモデルの予測精度と信頼性は、データ品質に大きく依存する。
データの不正確さ、欠損、偏りは、AIモデルの性能を低下させ、不公平な結果や倫理的な問題を引き起こす可能性がある。

4.2 データ品質を構成する要素:

正確性: データが事実に基づき、誤りがないこと。
完全性: 必要なデータがすべて揃っていること。
一貫性: データが同じ形式で一貫して記述されていること。
鮮度: データが最新の状態に保たれていること。
明確性: データが理解しやすい形式で記述されていること。

関連リソース:Trailhead: データ品質
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/data_quality)
Trailhead: 人工知能の基礎
(https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/artificial-intelligence-basics)
External Site: What Is Data Freshness? Definitions, Examples, and Best Practices
(https://www.tableau.com/learn/articles/what-is-data-freshness)
Salesforce ブログ: Dirty Data or Biased Data? Ethical AI Basics for Non Data Scientists
(https://www.salesforce.com/news/stories/dirty-data-or-biased-data/)


※出題傾向として「バイアス」「Salesforce独自の5つの原則」「信頼できる生成AI開発を導く5つのガイドライン」に関する問題が多かった印象がありますので下記に把握しておくべき内容を列記しておきます

バイアス関連

  1. 関連付けバイアス(Association Bias)

    • ステレオタイプに基づくデータラベル付け。

    • 例:オンライン小売での性別に基づくおもちゃの表示。

  2. 確証バイアス(Confirmation Bias)

    • 先入観に基づいたデータラベル付け。

    • 例:オンラインショッピングの推奨が、過去の購買行動に基づきステレオタイプを増幅。

  3. 自動化バイアス(Automation Bias)

    • システムの価値を他者に押し付けること。

    • 例:AI審査の美人コンテストで、トレーニングデータの偏りにより白人ばかりが選ばれる。

    • 例:KodakのShirleyカードにおける肌の色基準。

  4. 社会的バイアス(Societal Bias)

    • 歴史的な偏見が再現されること。

    • 例:赤線引きによる住宅ローンの差別。

    • 例:郵便番号データと人種の相関。

  5. 勝ち抜きバイアス(Survival or Survivorship Bias)

    • 選抜された人々や成功者のみに着目し、除外された人々を見落とすこと。

    • 例:特定の大学出身者の採用実績を評価する際に、採用されなかった人や退職者を考慮しない。

  6. 操作バイアス(Interaction Bias)

    • 人間がAIシステムを操作し、意図的に影響を与えることで生まれるバイアス。

    • 例:チャットボットに意図的に下品な言葉を学習させる。

Salesforce独自の5つの原則

  1. 責任 (Responsible):

    • 人権を尊重し、データセキュリティを保護する。

    • AIの悪用を防ぎ、科学的基準を遵守する。

    • 顧客がAIを責任をもって使用することを期待する。

  2. 説明責任 (Accountable):

    • 顧客、パートナー、社会に対して説明責任を果たす。

    • AIシステムの改善のためにフィードバックを求め、害を軽減するよう努める。

  3. 透明性 (Transparent):

    • AIの意思決定プロセスを説明し、予測や推奨の背後にある理由を理解できるようにする。

    • 顧客がデータとモデルを管理できるようにする。

    • 利用規約とAIの適用範囲について明確に説明する。

  4. エンパワーメント (Empowering):

    • AIを人間の能力を拡張するツールとして活用し、より良い意思決定を支援する。

    • AIアプリケーションを誰もが開発できるような使いやすさを目指す。

    • 無料のAI教育を提供し、AIスキルを習得できるようにする。

  5. 包容性 (Inclusive):

    • AIがすべての人々に利益をもたらすように、多様な視点を反映し、公平性を促進する。

    • モデルを多様なデータセットでテストし、影響を評価する。

    • 差別を助長する恐れのあるバイアスや偏見を排除する。

信頼できる生成AI開発のための5つのガイドライン

  1. 精度・正確性

    • AIの予測は学習データに依存するため、良質なデータが必須。

    • AIの回答は不正確・不確実である可能性を認識する必要がある。

  2. 安全性

    • バイアス、説明可能性、堅牢性を評価し、有害な結果を回避。

    • 個人情報(PII)のプライバシー保護。

    • コード自動転送はSandboxでテストするなど、安全対策を実施。

  3. 誠実性

    • 顧客データはSalesforceの製品ではない。

    • データ収集時に、データの来歴と利用許諾を確認。

  4. エンパワーメント・能力強化

    • AIは人間の能力を強化・簡易化するツールとして活用。

    • コンテンツの真正性理解を助けるツールやリソース提供。

  5. 持続可能性

    • 必ずしも大規模モデルが最適ではない。

    • アルゴリズムの能力と長期的な持続可能性のバランスが重要。


ここまでの内容を読んだだけでももしかすると合格できるかもしれません。

なぜかというと、
試験は選択肢から論理的に絞り込めば正解にたどり着けるレベルで、名称などからある程度あたりがつくかと思います。明らかに違う選択肢を消去法で除外していけば、実践的な知識がなくても正解に辿り着きます。

Salesforce認定AIアソシエイト試験は、現代社会における必須教養とも言えるAIの基礎知識を習得する上で有効な手段で、特に、Salesforce認定アドミニストレーター資格保持者や、AI分野の知識が乏しい人でも、短期間の学習で合格水準に到達可能であるという点は効率的だと言えます。

無料受験期間中に受ければ、お財布にも優しいし、気軽にAIの世界に飛び込めるってのがとても良いと思います。

レジュメや学習ポイントを参考にしていただければ、無駄な労力を発生させず、効率的に知識を習得できると思います!

これから、AIリテラシーが必要不可欠となる時代が近づいてきている(もうすでに来ている?)と個人的には感じています。もしこの記事を読んでくださっているあなたも同じように思われていたら是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか!

私は、Salesforce認定AIスペシャリスト資格試験にも挑戦してみます!

Salesforce関係者の皆様と繋がれると嬉しいです!ぜひこの機会にフォローしていってください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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