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営業がしんどいなと思ったことがあるあなたへ

営業がしんどいと思ったことがありますか?よかったです。私も同じ経験を何度もしたことがあるので仲間です。

1番最初、しんどいなと思ったのは20歳の時でした。空気清浄機の飛び込み営業を炎天下でやっていました。もう15年前です。その後も社内で最速記録で営業成績トップになったり、S1グランプリで優勝できたり、営業で色々な表彰や研修をさせていただく機会もいただいたりしてきましたが、やっぱり「あの時はしんどかったな」「あれはやばかった」という経験はたくさんあります。

ただ営業においては大事なことは「正しい頑張りを続けること」だと、十数年営業をやってやっと気づくことができました。正しい頑張りは気合いと根性だけでなく(一方で、気合いと根性が不要かといえばそうではないと私は思っています)、頑張った努力をちゃんと振り返り、やるべきことを明確にし、あとはしっかりとやり切ることが大切です。

私は10年かかりましたが、今営業に向き合って頑張っている人には10年もかけずに、明日から、今からできるようになって欲しい、そのヒントを伝えたいと思い、今回本を出版させていただくことになりました。

▼営業がしんどい 売れなくて悩む営業が今日からできること
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今日は、「営業がしんどい」の一部をぜひご覧いただきたいと思います。

営業がしんどい。
そう感じるのはどんなときですか?

・飛び込み営業で怒られた
・100件電話をかけたのに、1件もアポイントにつながらない
・話は盛り上がったのに受注がもらえない
・頑張っているけど成長の実感が湧かない

 営業をしていると、「しんどい」と感じる場面は何度もあると思います。焦ること、不安になること、今のままで良いのかと疑問に感じること、営業をしているとさまざまな葛藤と戦うことがあるはずです。SNSなどで営業について相談を受けることも多いですが、「営業がつらいんです」という相談は、詳しく話を聞くと「今売れていない」「成果が出ていない」というケースがほとんどです。結局、「売れない」ということに営業は苦しめられるんですよね。

 私も何度も苦しみ、悩み倒してきました。3週間テレアポでアポがとれず、発狂しそうになって固定電話を3つ壊したこともあります。今振り返ると鬱だったんだろうと思いますが、金縛りになったり、布団から出られなくなったり、どうにか出社しようとしても家から駅までにある坂道を下りられなくなったりした経験もあります。

 今、読んでくださっているあなたも、きっとたくさん悩んでいますよね。そして、「しんどいけど、でもやっぱり結果を出したい」「自分はどう頑張ればいいか知りたい」と、この本を手に取ってくださったのではないかと思います。
             ◆

 はじめまして。株式会社営業ハックの笹田裕嗣と申します。私が代表を務める営業ハックでは、「営業の悩みを0にする」をミッションに掲げ、営業代行や営業研修といった企業の営業支援事業を行なっています。

営業支援会社の社長で、「日本一の営業を決める大会『S1グランプリ』優勝」という肩書きだけを見ると、順風満帆に思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。むしろ何度も挫折してきました。
 初めての営業は、法人向け飛び込み営業のアルバイト。高校までずっと野球部で体育会系の私は、気合と根性でどんどん成約がとれました。そこで自信をつけて次にテレアポバイトに挑戦しましたが、2ヶ月で2アポしか取れずクビ。新卒入社した会社では史上最速でMVPになったものの、社会人3年目には売上0で社内ベンチャーを大失敗させました。転職した会社で最短目標達成を実現しましたが、その後起業したスタートアップは3年で廃業……と紆余曲折だらけです。

             ◆

 営業って大変で、つらいことも多いです。私は営業を楽しめとか、好きになれとは言いません。
 毎月のように営業に関する書籍が生まれ(この本もその1つですが)、あれだけ営業本が本屋にずっと並び続けているにもかかわらず、世の中の営業の悩みはなくなっていません。営業における学びや気づきは書籍に限らず、YouTubeでもSNSでもネットの記事でも、無料でたくさんのコンテンツに触れることができる時代になった今でも、やっぱり多くの営業パーソンは営業で悩んでいるんです。

 だからこそ、弊社のミッションは「営業の悩みを0にする」なのですが、意識しておきたいのは「一時的なテクニック」や「1つ、2つのスキル」じゃ、営業の成果は変えられないということです。

 営業力とは「売れる習慣」を持つことだと私は考えています。安定して売り続けられる営業は、成果を出せる習慣が身についています。あなたが営業に悩んでいるのであれば、トークよりもツールよりも、まずは成果を出すために必要な良い習慣を見つけることと定着させることが大切です。

 あなたが、「頑張っているのに結果につながらない」と悩んでいるのなら、実は頑張るポイントを間違えているのかもしれません。売れる営業は、優先順位を見極め、常に成果につながる行動をしています。
立場を問わず、すべての営業に必要なのは、自分自身をマネジメントする=やるべきことを選定・判断するスキルです。本書では、成果のために「今、何をすべきか」を正しく判断できるようになるためにやるべきことを、6つのマネジメントスキルに分けてお伝えしています。

 また本書では、「何から始めればいいのかわからない」という人のために、「今日やること」を提案しています。順番にやってみたり、とりあえず気楽にやれそうなものを選んでみたり、どんな形でもかまわないので、まず始めてみましょう。振り返りができるスペースを用意しているので、やってみた結果や感じたことをメモすることもできます。
1日1つずつ「売れる習慣」をぜひ試してみてください。そして、あなた自身や自社の方針、扱う商材に合う、成果に合うものをぜひ見つけてください。

 もう一度、この本を読み進める前にお伝えさせてください。営業は「結果が出たら楽しい」です。逆に結果が出ないと楽しみが続かないのが営業です。楽しむために、結果を出せる自分を見つけてください。

②営業成果は習慣が9割
研修やセミナーでよくお伝えしている言葉があります。「営業は習慣が9割」です。
 「○○は□□が9割」という表現は、その分野やテーマにおいて、最も重要なものは何か、結果に大部分のインパクト・影響を与えるものは何かということですが、営業においてそれは「習慣」です。
 反論はあると思います。営業で大事なこと、成果を出すために一番大事なものは何か? と尋ねれば、

・営業はヒアリングが最重要
・営業は最後売り込むんだから、クロージングのスキルが不可欠

など、色々な意見が出てくることでしょう。もちろんそれらも大事なことには変わりありません。

 しかし、一時的に売上を伸ばすことは意外と簡単にできますが、営業としてより重要なのはその成果を継続できるか否かです。この成果の安定性・継続性を高めるためには、「売れる習慣」を身につけていることが最も肝心なのです。

 人との関係性は習慣で決まります。「人は見た目が9割」といわれますが、これは第一印象を決める要素は、視覚情報(目から入ってくる情報)である見た目と、聴覚情報(話し方や声などの耳から入ってくる情報)で9割が構成されるという、メラビアンの法則に基づくものです。話の内容よりも見た目や声や話し方の雰囲気で印象が決まってしまうということを意味しています。

 また、人間は思い込みの生き物なので、第一印象で「この人いいな」と思えば、その人の話す内容は良いものだと思って聞きがちです。逆もまた然りです。

 だからこそ、営業をされている方であれば、第一印象は誰しもが大事にしていると思います。上司や先輩から「第一印象は大事にしろ」「身だしなみを整えろ」と言われた経験がある方も多いと思います。

 私が千葉の田舎っ子だった新卒1年目のとき、最初に上司に言われたことは「メガネをやめろ。ワックスつけろ」でした。実際にメガネを外して営業を始めたら、その日に受注をいただけたのは衝撃でした。本当に見た目って大事なんだと痛感した私の経験です。

 そして習慣の話からなぜ第一印象の話をしたのか。それは、第一印象の9割を占める見た目や声の印象は、まさに習慣の賜物だからです。清潔感は普段から自分の身だしなみに気を配り、自分が周りからどう見えているかをちゃんと認識していれば、相手から好印象を持ってもらうことができます。

 ほとんどの営業パーソンは、良い習慣を身につける意識がなく、一時的なトークや質問の仕方など、「何を話すか」ばかりに意識がいってしまっているのです。

 しかし、お伝えした通り、何を話すかの前に、誰が話すか、見た目や声の印象が9割なのです。見た目や声の印象、話し方で失敗している人は、どんなに良い内容を準備していたとしても、そもそも営業の土俵に上がれていないことがあるのです。

良い習慣を持つことが未来の自分を助ける

 営業は良質な習慣を持っていれば、成果を変えることができます。良い習慣は、身につけるまでには時間がかかります。けれど一度身につけてしまえば、それはあなたにとって当たり前の行動や考え方となり、長きにわたり自分を救ってくれる武器になります。
 今日の成果は過去の積み重ねの産物です。今日めちゃくちゃ頑張ったから受注や売上が爆増するなんてことは、営業では奇跡に近いです。
 例えば、弊社のような営業代行やコンサルティングで、一度のご契約で数百万円を法人に決裁していただくとなると、たとえ相手が社長であったとしても、「初めまして。こんにちは。契約します」とはなりません。
 初回の商談を行ない、相手が他社との比較や社内状況の把握、関係各部署との調整などを行なって、そこからまたいくつか質問や課題が生まれ、それらを解消し、乗り越えて初めて成約につながっていきます。商材にもよりますが、初回の商談から契約締結まで長ければ数ヶ月〜1年かけるものもあります。
 さらに、商談の機会をいただくアポイント獲得活動だって、今日のアポは過去の自分の頑張りやテレアポチームやインサイドセールス部隊の努力の上に生まれていることを忘れてはいけません。アポも受注もこれまでの積み重ねから生まれた結果です。
単価の高い受注も、会社がプロダクト・サービスを作り、会社としての信頼値を高め、そしてあなた自身がお客様との関係をここまで高めてきたからこそ、高いお金を払ってでも御社に、あなたにお願いしたいと言われた結果なのです。

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