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【営業の教科書NO.20】提案力・傾聴力を上げる方法

~今日のポイント~

ポイント1:提案力・傾聴力とは?
提案力とは、相手の課題を解決する方法と相手の納得”感”を作ること
傾聴力とは、相手の考え・思っていることを吐き出させるとともに、話した事の満足”感”を持ってもらうこと

ポイント2:お客様が考えている提案・傾聴とは?
お客様が考えている提案:新しいネタを持ってきてくれること
お客様が考えている傾聴:自分の話をちゃんと聞いてくれる
→求められるのは、自分にとって有益な人と思ってもらえるかどうか

ポイント3:提案力・傾聴力を上げる方法
1.提案力を上げる方法は、提案のフィードバックをお客様からもらうこと
2.提案力を上げるために、自分の提案を体系化すること
3.傾聴力を上げる方法:リアクションのレパートリーを増やす
4.傾聴力を上げるために、仮説を増やすこと
5.提案力・傾聴力を上げるには、語彙を増やすこと
6.とにかく数を増やすこと

~今日の質問~

先日営業が訪問しているお客様(新規・既存どちらも)に対してサービス改良のためのアンケート調査を実施しました。その中の設問に「営業に求めるものは何か」という内容があり、トップ3が1提案力、2傾聴力、3他社事例でした。笹田さんは提案力と傾聴力について具体的にどんなことをすれば身につくと思いますか?よろしければ回答をお願いいたします。

また、提案力と傾聴力についての質問だったのですが、そもそもお客様が考えている営業の提案力と傾聴力って何なんだろうと思っています。 お客様が思っていなかったような提案をする=提案力なのか、コーチングのように質問を投げかけて答えをお客様から引き出していく=傾聴力なのか・・・よろしければそのあたりもお話しいただければ幸いです。

因みに私は最近コーチングのセミナーに行ってきて、これ商談でできたらめっちゃ売れそうだなと思いました(笑)

~ラジオ内容はこちら~

今日頂いた質問は提案力と傾聴力についてですが、営業をやっている多くの人が悩んでいる課題です。提案力と傾聴力はお客さんからも求められています。どうやったら提案力や傾聴力が高められるでしょうか、という質問ですが、ポイントをがっつりまとめているので、お伝えしようと思います。

今回お伝えしていくポイントは、提案力と傾聴力がそもそもなにかという点、お客様が考えている提案力と傾聴力が何なのか、そして3つ目が提案力と傾聴力を上げるためにやるべき6つのことです。

◆ポイント① 提案力・傾聴力とは?

まずは提案力についてですが、相手の課題を解決する方法と相手の納得感を作ることが提案力です。提案=方法やプレゼンみたいなイメージを持たれるケースが多いですが、まずは提案内容として良い提案であることが大事です。もう1個大事なところが相手の納得感です。こちら側の提案に対して相手側がどう思うかもしっかりコントロールできているかがポイントとしてすごく大事なところになります。相手の気持を作ることと相手が求めている事ができる内容を提案する、この2つが提案力で大事なポイントになっています。

傾聴力に関しては相手の言葉に耳を傾けることなので、相手の考えや思っていることを吐き出させることがまず大事です。吐き出させるのも表面的な情報じゃなく、しっかり話してもらえなければ意味がないので、ちゃんと本音で話してもらえているかです。プラスアルファで相手の感情が大事で、話したことの満足感、納得感が作れているかどうかです。提案とか傾聴はどうしても自分にベクトルを向けてできているか、どういうスキルや方法でいくかに意識しがちですが、それをやることによって相手がどう思うかにも意識を持っていってもらわないと、なかなか相手にプレゼンや内容が伝わらない事になってしまいます。まずは自分が何を伝えるか、どう聞くかとあわせて相手がどう感じているかというところを考えられているか、その満足度が高いかどうかが提案力、傾聴力の高さだと私は定義しております。

◆ポイント② お客様が考えている提案・傾聴とは?

ポイントの2つ目、お客さん自身が考えている提案や傾聴は何なのかですが、お客さんの立場からするともっと単純に考えていることが多いです。お客さんの目線で考えている提案は、新しいネタをたくさん持ってきてくれるかということと、お客様の考えている傾聴でいくと自分の話をちゃんと聞いてくれるかです。この点を意識していくと、お客さんは最終的にはお客さんにとって自分は有益な人なのかということしか考えていないので、たくさんネタを持ってきてほしい。ネタは別に実務的な提案だけじゃなくて、プライベートなことでもいいですし、ちょっとした面白い話でもいいですし、常に何か提案を持ってこなくてもちょっと打ち合わせしたら楽しかったなとか、笑顔になれたなというところが聞ければ十分だと思います。

お客様が考えている傾聴についても例として適切ではないかもしれませんが、うちのじいちゃんやばあちゃんは実家に帰るとめちゃくちゃ話すんです。でもわたしはうんうんと話を聞いているだけなんです。けれどじいさん、ばあさんは傾聴していると思っていないと思いますが、ちゃんと話を聞いてくれているから裕嗣に話をしようという気持ちになってくれていると思います。実際の商談も同じだと思います。ちゃんと私の話を聞いてくれているなあと言う気持ちを作れているかどうかがすごく大事なところなので、いい話を持ってこれるかとか、質問のレパートリーがたくさんあるかということより、ちゃんとした姿勢を示すことがすごく大事です。

◆ポイント③ 提案力・傾聴力を上げる方法

ポイント3つ目として提案力や傾聴力を上げる方法ですが、まず提案力を上げる方法については何を話すかよりも相手がどう感じているかをしっかり教えてもらうことがすごく大事だと思っています。提案をしたら実際にお客様はどう思ったのか、を受注するしないは別で、実際にプレゼンを聞いていただいて感想を教えてくださいとちゃんと聞くべきです。感情ベースで面白かったとか、つまらなかったか、興味を持てたか、ここはちょっと心惹かれるポイントだったとか、こういうことをお客さんにちゃんとフィードバックしてもらえるように確認していくべきだと思っています。

わたしはプレゼン終わったあとに、実際にやるかやらないかは別としてこの話を聞いていただいてちょっと心が動いていただけましたか、と話を聞きます。そうすると、うーんとか、めっちゃここが刺さったとか、相手側の反応がわかるのでちゃんとフィードバックをもらう事によって次の解決策が見えてくると思います。

もう1個大切なところは提案力を上げるところで行くと、自分の提案をちゃんと体系化していくというところが大事なポイントの2つ目。要はどういう構造で話をしているかをちゃんと理解しておく必要があります。例えばアイスブレーク、問題の整理、プレゼンみたいな順番で話をしたときに、アイスブレークはそもそもいるのか、細かく何を話したかというところをもちろん考えると思いますが、その前にどういう順番で話しているのか、話の順番や構造をちゃんと整理しておきましょう。提案の内容は何を話すかというところに意識が行きがちですが、どう話すか、どういう順番で話すかのほうが相手にとってはインパクトが大きいです。

話す内容というのは6%しか入ってきていないので、それ以外の部分で聞きやすい状況や環境を作ってあげたほうが提案力を上げるためにはインパクトが大きいと思います。もちろん何を話すか、どう伝えるかも大事ですが、まずはどういう姿勢で相手に聞いてもらうのか、その環境づくりや打ち合わせの場作りを意識してもらうと提案力は一気に跳ね上がると思います。

傾聴力を上げる方法については私が考えている傾聴のポイントは、リアクションのレパートリーを増やすことです。相槌の打ち方や返事の仕方ですが、営業で伝えるべき言葉はいろいろあります。さすがとか、なるほどみたいなポジティブなリアクションのレパートリーをどう増やすか、また、たとえネガティブなときのリアクションでも相手に共感を示すようなリアクションを取れるかどうかがすごく大事なことなので、リアクションのレパートリーを増やすというのが3つ目のポイントになっています。

傾聴力を上げるためには仮説を増やすことも必要です。どう質問するかはどう聞き出すかというところにハードルを置くケースは多いと思いますが、それよりも相手はどんな状況なのかの仮説を持っておくほうが質問も自然と出てくるし、会話が成立しやすくなるので、より良い傾聴、相手が話しやすい環境が作れると思います。このお客さんはこう言う人だろう、とあくまでも仮説ですから押し付けてはいけませんが、ちゃんと仮説を持っておくことが大事になると思います。

5つ目は語彙を増やすことです。同じことを言っていても言葉が違うだけで全然相手の捉え方が変わってくるので、例えば美味しいとうまいだけでも相手の捉え方は全然違います。牛丼食べて美味しいと言うよりもうまいと言ってくれたほうが作り手としてはうれしいというケースもあると思うので、とにかく語彙を増やしましょう。

最後6つ目はとにかく提案や傾聴の機会を増やすしかないので、これは実践の数を増やすことになると思います。

ポイント1,2,3でお伝えさせていただきましたが、提案力、傾聴力は絶対商談では必要な力になるので、その点を意識して商談に臨んでもらえればと思います。

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