欲と商売。ヒトの根源的欲求をビジネスにしたらどうなるか?
「お金持ちになりたい」
「尊敬される人間になりたい」
「美味しいものを食べたい」
「美男美女と関係を持ちたい」
「新しいキャンプギアが欲しい」
「最新のMacが欲しい」
程度に差はあれ、人は何かしらの欲求を抱えています。そして、言ってしまえば商売とは欲求に対して満たす手段を提供して喜んでいただくことです。
つまり、商売を営む私たちは"欲"について知らなければなりません。"欲"を深く理解した人が作る商品・サービスは売れます。
「欲なんかよりも社会貢献」とかなんとか言って、"欲"を直視せずにビジョンだけ、想いだけで事業を作ったらほぼ確実に失敗するでしょう。ごくわずかな成功するパターンはたまたま”欲”と合致しただけ。
"欲"とは起業・経営において切っても切れない関係にあるんです。今回は人間の本質的欲求を利用して繁栄している事業についてのケーススタディを紹介します。
いつものケーススタディのように「こんな事業があるのか、自分も真似してみようかな」という形ではお役に立てないかもしれません。しかし、欲求に対する理解が深まり、あなたの売上を伸ばす、起業を成功させるために一役買ってくれることをお約束します。
欲求と言えば三大欲求、マズローの欲求ピラミッドがあるよね、くらいの知識の人はぜひ読んでみてください。今ある商品・サービスをもっと売るために、新しく作る商品・サービスが爆売れするために。
最も深層にあるヒトの欲求~生存と生殖
ヒトとチンパンジーとが分岐したとされているのは今から約600万年ほど前のこと。現代を生きる私たちの本能(欲求)の奥深くを探っていくと古くは約600万年前から磨き上げられてきた超強力な欲求が見つかります。
それが”生存”と"生殖"。
生き延びて、自分の遺伝子を広めようとする本能です。
この二つがインプットされているからこそ、600万年に渡る時間を超えて人類は存在していますし、世界の総人口は約80億人を超えるまでに至りました。
今現在、人類がこれほど繁栄していることこそがゆるぎない証拠です。
更に切り分けて、商売に活かす
しかし、ヒトの本能の最奥には"生存"と"生殖"がありますよ。なんて言われても事業に役立つ欲求理解とはなりません。あまりにも具体性が低いですからね。
あなたの商売に活かすためにはもう少し具体的なグループに切り分けていく必要があります。ヒトの本質的な欲求を分類する方法についてはいくつかあります。
著名な欲求の分類方法~3大欲求とマズローの欲求5段階説
一番有名なのが食欲・睡眠欲・性欲で分類する三大欲求でしょう。食欲・睡眠欲は生存、性欲が生殖を表していますね。
でも2つから三つになったところでという話。もうちょっと細かく分類していきたいですね。
三大欲求と同じくらい有名なのがマズローの欲求ピラミッド。
生理的欲求
安全の欲求
所属と愛の欲求
尊重の欲求
自己実現の欲求
(自己超越の欲求)
人間の欲求をいくつかの段階に分類し、下位の欲求が満たされると上位の欲求にステップアップしていくと提唱した説。皆さんも一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
非常に分かりやすい説ではありますが、マズローの欲求5段階説は現実には当てはまらないことが分かっています。簡単に言うとマズローが提唱したように5つの欲求を下から順に満たしていくものではなく、それぞれ独立して存在しているのです(あくまでも階層構造が成立しないだけで欲求自体が間違っているわけではない点に注意)。
詳しくはイリノイ大学の心理学者Louis TayとEd Dienerが行った「Needs and subjective well-being around the world」という研究をご覧ください。
ビジネスに応用できる超実用的な分類がコレ
ここまでは著名ではあるけど、いまいち実用的ではない分類方法をお伝えしてきました。
しかしここからはビジネスに応用できるような超実用的な欲求の分類方法についてお伝えしていきます。
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