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ライティング力を底上げする手引書2~駄文を避けるためのチェックリスト

「どうして売れないんだ……」

もうこれで3回目の起業アイデア。どれも言われた通りに小さく検証することから始めている。絶対にいい商品なのにまったく良いリアクションが返ってこない……。


このように頑張って作ったのに売れない経験をしている人は多いはずだ。売れない理由は多岐にわたる。ただ私が思うに、一番多い理由は「魅力的に伝えることができていない」ことだと思う。

「安心・安全・信頼の~~」

「最高の技術力で~~」

「丁寧な対応~~」

みたいなクソコピーで魅力が伝わるわけない。

仮にあなたの商品・サービスが本当に良いモノだったとしても見込み顧客はそのことを買う前に体感できないのだ。

つまり、どんなに最高の商品・サービスでも伝え方を間違えれば売れない

営業やセールスライティングのスキルがない人は事業の検証すらできないのだ。

なぜなら反応が取れなかった理由が「商品・サービスに需要がないから」なのか「伝え方が下手過ぎて魅力が伝わってないから」なのかの区別がつかない。

こんな状況で「小さく検証するぞ!」と言っても徒労に終わる。なんせ、いい商品アイデアを思い付いたとしても、ベースとなる伝え方がクソならそれを確認する術がないからだ。かわいそうに。

今回は、「クソみたいな文章を避けるためのチェックリスト」というテーマで最低限のライティングができるようにするための解説をしていく。

腹落ちさせて、実践してもらえれば伝え方がクソ過ぎて何をやっても売れないという悲劇が起きる可能性はグンと低くなる。そうなれば事業の検証ができるようになってスモビジの成功確率が伸びるだろう。

前回の「ライティング力を底上げする手引書1~あなたが書けない真の理由」と合わせて手元に置いてライティングしてほしい。それだけで上位5%のライティング力は身につく(と思う)(これは個人の感想です)(効果効能には個人差があります)。

駄文やめますか?それとも、人間やめますか

2021年10月から現在まで3年間以上、スモールビジネス大全という定期購読マガジンを継続している。公開している記事だけでも約300記事、文字数は200万文字を軽くこえる。

曲がりなりにもこれだけ文章を販売してきた私は超一流の文筆家とは言えないかもしれないが、「誰かに響く文章を書く人」であることは間違いないだろう。

その立場から言わせてほしい。

「売れる文章が書けるようになりたい」などと思っているかもしれないが、現状はもっと手前のステップに居る。クソみたいな文章を避けるところの段階なのだ。

駄文は売れないどころか読まれない

はっきり言います。駄文、面白くない文章は売れないどころか読まれない。

いくらいいことを書いていても、興味を引けなければ読まれない。性格がいくら良かろうが、外見が不潔なら恋人候補になることすらできないのと同じだ。

そして、読まれなければ魅力を伝えられない。だから売れない。いくらお客様にとって素晴らしい価値を提供する商品だったとしても買い物リストに入ることはないのだ。

まず面白いこと、興味を引くこと。これが大前提。

人生経験のすべてが駄文をつくらせようとしてくる

面白くなければならない、興味を引かなければならない。しかし、あなたがこれまで受けてきた教育、積んできたビジネス経験、そのすべてが駄文をつくらせようとしてくる。

「文末はですます、であるで統一しましょう」

「口語体を混ぜてはいけません」

「要点から伝えましょう」

「尊敬語、謙譲語、丁寧語を使い分けましょう」

「ら抜き言葉はやめましょう」

などなど、全部くだらない文章を作らせようという圧力をかけてくるだろう。

この圧力に抗うのがセールスライティングの第一歩なのだ。

セールスライティングにおいて正しい文章とかない。文語体と口語体は混じっていいし、急にストーリーをぶち込んでもいい。ですます、である、は混合してもいいし、時制も一致させなくてよい。

基本を知っておくのは大事だ、それは間違いない。しかし、常に従わなくても良いのだ。

無駄に堅苦しいビジネスメールのようなセールスコピーを読みたいと思うだろうか?そんな文章を読むのは業務時間だけで十分じゃないか?

いい?まずは「面白い、読みたくなるような文章を書く」この意識を持ってほしい。

ーー大丈夫だ、心配ない。

実際に面白い文章が書けなくても良いんだ。大事なのは、あなたの頭の中にある「ちゃんとした文章を書くべきだ」という思い込みを破壊することだから。

さて、それではいよいよ本編に入っていこう。本編では「売れない文章」、「面白くない文章」、いわゆる駄文によくある特徴を解説していく。

コレは駄文回避チェックリストだと思ってほしい。あなたが実際にライティングをするときは、この駄文の特徴をゼロにすることを当たり前にしてもらいたい。

どの部分も大事なのだが、中でも特に重要な部分を紹介しよう。

  • 端的に伝えるとは抽象化することではない

  • よくある言い訳「文章を書くのが苦手で……」

  • 商品ができたばかりで根拠・具体的な数値・お客様の声がない場合はどうする?

  • メリット(機能)VSベネフィット(結果)という話ではない

  • 使うべき専門用語と使ってはいけない専門用語


駄文のパターン1. 意味"だけ"伝わる文章

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