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生データを分析したら”持たざる者”でもチャンスがあるスモビジのタネを見つけたので共有するって話

私はとても悲しい。

毎月、スモビジ大全購読者限定で「メンバーシップの生データ」を配布しているのにあまり活用されている形跡がなくて悲しい……。

長い付き合いの方はご存じでしょうが、スモビジ大全では”事例”や"生データ"を重要視しています。

というのも、スモールビジネスにおいては「誰も試したことのないアイデア」よりも「高確率で当たることが判明しているアイデア」の方が価値が高いからです。

"持たざる者"はカネ・コネ・スキルなどを持たないから持たざる者なのであって、スモビジを成功させるために余計なコストを払っている余裕はないわけです。

そんな中、”事例”や"生データ"は思いもよらないメリットをもたらしてくれることがあるんです。だからこそ、私はケーススタディや生データが大好き。

しかし、私がいくら「生データはいいぞ」と伝えたところで99%の人にとっては「あっそ」と聞き流してしまうのが現実。それはこの半年くらいで理解しました。

だからといって伝えることを諦めていてはあなたのためにならない。

この有益性に気付いてもらわなければ!と使命感に駆られて記事を書いてます。

今回は二大コンテンツがあります。前半は分析の仮定で見つかった実現可能性の高そうなスモビジのタネ。後半は売上を2.49倍以上に増加させたメンバーシップの価格戦略とその応用方法について。

どちらもかなり有益な内容です。内容をざっくりつかみたい人は目次を見て気になる方から読んでください。

スモビジ大全で配布している生データの内容

スモビジ大全では大体月初、中旬、月末の3点でデータを取得して定期購読している人に配布しています。

例えばこれは4月のデータを配布している記事です。

配布されているデータはCSV形式で、内容は以下の通り

  • title: メンバーシップタイトル

  • member: 会員数

  • message: メンバーシップの説明

  • url: メンバーシップのURL

  • name: メンバーシップのプラン名

  • price: プランの価格

  • description: プランの説明

具体例をだして解説

現状noteでもっともうまくいっているメンバーシップの一つ「後藤達也note」を例に解説すると

title, member, message
  • title: 後藤達也note

  • member: 22,082名

  • message: ■何をするコミュニティか~~

name, price, description
  • name: ベーシックプラン

  • price: 月額500円

  • message: 経済ニュースや投資のキホンをわかりやすく

とまぁこんな感じです。

……分かります!

これだけ見ても何も面白くないですよね?実際、この生データは1点だけを観測しているとなんの示唆も得られません。

せいぜい「このメンバーシップが人気なのか」とかくらいが関の山です。

大事なのは"動き"を見ること

スモビジ大全では毎月、月初・中旬・月末のデータを配っています。

つまり、前月末と月初の会員数を比較することで月次解約率がざっくり分かります。サブスクの命である解約率が丸裸なわけ。

そして、月初から月末の会員数増加を見ることで、急に伸びたメンバーシップやそのジャンルなどを把握することができます。この凄さ分かりますか?

例えば、「急に伸びたメンバーシップ」という情報が得られたとき、なぜ急に伸びたのか?を分析・推測することで、あなたのビジネスへと応用できる貴重な生データが得られるかもしれないんです。

毎月、上位のメンバーシップを見ることで「大体の解約率」、「ジャンルごとの特徴」、「人気になるための条件」のようなものが見えてくるでしょう。

ビジネスに裏ワザほとんどありません。あっても、内輪でしか回りません。持たざる者のところに貴重な情報が回ってくることはないんです。

だからこそ、生きた情報は自分で手に入れる。その覚悟が大事なんです。

その覚悟もなく「副業を始めたい」、「スモビジを作ってみたい」とか言っても、はっきり言って無理ですよ。

有料部分では「生データを活用して本当に小さいマネタイズ方法」なども書いてます。ちゃんと最後まで読んでください。

海外スモビジのケーススタディよりもよっぽど生の情報ですから。

ゼロから始めるメンバーシップ分析

ステップ0. 今回対象とするデータ範囲

スモビジ大全で配布し始めたのは2022年9月から。一番古いデータは2022年07月26日と、結構古くからあるんですが、データが多すぎると混乱のもとになるので2023年1月1日からのデータを分析していくことにします。

データ範囲は2023年1月1日からのデータでいいとして、何から取り掛かるのがいいですかね?パッと思いつくのは「会員数多い順にソートして人気のメンバーシップを眺めること」でしょうか?

それだけでもかなり面白そうですね。やってみましょう。

2023年1月1日時点の上位メンバーシップ

とはいえ、眺めているだけだと味気ないので生データを加工して得られる二次情報なんかがあると良いかもしれません。

というわけで次に、生データを加工することで得られる二次情報を考えていきましょう。

ステップ1. 生データを加工して得られる二次情報を考えてみる

例えば前月末と今月頭の人数を比較することで月次解約率が出せそうです※。

※noteの仕様上、解約が分かるのは月を跨ぐタイミングだけです。そのため、月次解約率を計算する場合、前月末と今月頭の会員数を比較すればOK。

前月末100人、今月頭90人だった場合、$${1-\frac{90}{100}=0.1}$$、つまり月次解約率が10%ということが分かりますからね。

他にも、前月頭と今月頭を比較してどのくらい人数が増減したのか?なども面白いかもしれませんね。急成長しているメンバーシップが見つかるかもしれませんし。

などなど、「こういう定量的なデータが得られそうだな」と考えていくと次の4つは簡単に思いつくでしょう。

  • 解約率(前月末と月初を比較)

  • 前月からの成長率(前月初と月初を比較)

  • 月度内成長率(月初と月末を比較)

  • 概算売上(各プラン×メンバー数で計算)

前月からの成長率と月度内成長率の二つの基準を用意しているのは「その月では凄い会員数が増えたけど解約が多すぎて成長してないメンバーシップ」と「実数として成長しているメンバーシップ」を見分けるためです。

2次情報を追加したらこんな感じに。
2023年1月1日からのデータを分析するために
2022年12月のデータも使用してますが許してください。

【備考】人によってはこんな二次情報を思いつくかも

データを眺めているうちに「人気のメンバーシップジャンルに偏りってあるのだろうか?」とふと疑問に思ってきた人は一定の基準を設けて"ジャンル"という新しい二次情報を追加しても面白いですね。

例えば、messageに登場するワードでジャンル分けをしようと考えたとき次のようなルールに基づいてジャンルタグを追加することもできるでしょう。

  • 小説・最新話・漫画・コミックなどのワードを含む場合は「エンタメ」ジャンル

  • 投資・金融などのワードが登城するのは「投資」ジャンル

  • マーケティング・ビジネス・ニュースは「ビジネス」ジャンル

  • 写真・フォトなどは「写真」ジャンル

  • ナンパ・愛・恋人などは「恋愛」ジャンル

みたいな感じで。ただし、「解約率」などの定量的データではなく定性的なデータになるのでわざわざタグ付けせず、独断と偏見で「これは○○っぽいな」と感じるだけでも十分だと思います。

ジャンル以外に、運営者のSNSフォロワー数などもあると「どこから会員を獲得しているのか?」というチャネル理解が深まります。

とはいえ自動で取得するのは簡単ではないので、気になったメンバーシップについてだけ調べてみるという方針が良いかと思います。

ステップ2. 何が知れたらうれしいか?を考えてみる

生データとそれを加工して得られる二次情報が出そろったところで、「何が知れたら自分にとってうれしいのだろうか?」を考えてみましょう。

ただデータを眺めているだけでひらめきが生まれることもあるのですが、まぁ稀です。自分にとって何が知れたらうれしいのか?それはどうやったら確認できるのか?を考えていきましょう。

例えば「解約率が低いメンバーシップの特徴が知りたい」と考えた場合、二次情報の「月次解約率」に注目して良いモノから見ていくことでインサイトが得られるでしょう。

他にも「会員数が100人を超えるメンバーシップに共通点はあるか?」と考えた場合、memberが100以上のメンバーシップに絞って分析すればよいでしょう。

ほとんどすべての人にとって「解約率を低くする方法」や「会員数を増やす(成長率を高める)方法」、「価格を上げる方法」、「持たざる者でも会員を集める方法」などの情報は有益でしょうから、考えるのがそれほど難しいわけではありません。

ステップ3. 実際にデータを見てみる

ステップ2で考えた「知れたらうれしいこと」に従ってデータを見ていきましょう。

今回は例として、「解約率が低いメンバーシップの特徴が知りたい」と考えた場合にどうするのか?について解説していきます。

解約率を扱うので「月初データを見るとよさそうだ」ということが分かります。2023年1月1日~2023年4月1日までの月初データを集めたシートをピボットテーブルにて分析してみましょう※。

※ピボットテーブルの使い方とかはググってください

「解約率が低い方が嬉しいのは間違いないけど、人数が5人とか10人のデータは役に立ちそうにない。100人以上memberがいるメンバーシップに絞って分析しよう!」

そう考えて、次のようなピボットテーブルを作成しました。

この先、分析に具体的なメンバーシップ名が登場してくるため購読者限定。

分析していく中で「あれ?これって、インフルエンサーじゃなくても、というか持たざる者でも運営できそうじゃね?チャンスありじゃん!」というメンバーシップが判明したり、そこに至るまでの分析のやり方について解説しています。

また、それ以外にも「売上を最低2.49倍に増加させたメンバーシップのプライシング施策とその応用方法」についても解説しています。

結構学びが多いのでぜひ初月無料(次月以降も980円)の定期購読で読んでください。この記事の代金だけでペイできますよ。

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