【考察】KAL三強二弱問題2024-異常事態について考える-
こんにちは、サク来です。
先日前半戦を終えた火の国。
順位は3位ですが、まだまだ逆転優勝の可能性を秘めています。
そんなKALですが、今年は打高の傾向が見られています。
このnote投稿時点現在の首位打者は北九州Pの中田選手(.438)、時点で平間選手(.423)とシーズンの半分を消化したのにも関わらず、4割打者が2名もいます。
彼らを含めは規定打席に到達した3割バッターは17名。
本塁打はモタ選手が15本とリーグ最多記録を更新する勢いで量産しています。
異常なほどまでに打高状態のKALですが、投低状態というわけではなく、むしろ投手も異常な成績が残されつつあります。
現時点の最多勝は大分Bの猿渡選手の11勝。
昨年最多勝の宮澤選手、下川選手が共に10勝だったので、すでに上回っております。
さらに6月には松江選手が完全試合を、7月には北九州P・荒巻選手がノーヒットノーランを達成しており、投高状態と言えます。
投高打高。
矛盾している、存在しない四字熟語状態であるKAL。
なぜこの異常事態が起こっているのでしょうか。
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三強二弱問題
結論から言うと、今のKALは極端な三強二弱状態となっています。
三強は北九州P・大分B・火の国、二弱は宮崎S・佐賀IDのことです。
1.宮崎S
宮崎Sは現在KAL加盟球団において他の3球団全ての借金を背負っている状態です。
今年は開幕3戦目に中島選手がチーム初の完封勝利を達成し、良い滑り出しに見えましたが、その後は最下位に沈み、5月から現在にかけて28連敗。
独立リーグだけでなくアジアにおけるプロ野球連敗記録を更新し続けています。
個人成績を見ても、中島選手はその後勝利を掴めず1勝6敗。
その他の投手陣も中々結果を残せずチーム防御率は8.09。
野手陣もハイアベレージを残す選手はいますが、チーム打率.241、本塁打9本とKALワースト。
さらに6月には金丸監督が退任すると、そこから藤原選手、福田虎選手、笠井選手などチームを去る選手が続出。
ただでさえ苦しいのに状況はさらに悪くなる一方だと言えるでしょう。
2.佐賀ID
今年から準加盟球団としてKALの仲間入りを果たした佐賀ID。
インドネシアやスリランカ国籍など野球途上国の選手が多い分、苦しい戦いが続くことはシーズンが始まる前から予想されていました。
投手・野手ともに大きく崩れており、先日の火の国戦では松江選手の完全試合を許しました。
先日行われたみゆきでの北九州P戦は、相手投手の乱れもあり一時リードする場面もありましたが、結果は敗戦。
コーチも兼任している香月良太選手がロングリリーフを任されるなど、選手個人のレベルの差が現在の成績に繋がっていると言えます。
勝率が低い独立球団について考える
独立において勝率が低い球団は、これまで多くみられてきました。
20シーズンのBCの滋賀Bは勝率.130、茨城APは.125と共に1割台でしたが、滋賀は翌年、茨城は2年後に地区優勝を果たしています。
KAL初年度の大分Bは.281と火の国に圧倒されましたが、現在はKAL2位。
ターム制を導入しているNLB・石川MSは、23シーズンの第3タームは10戦全敗でしたが、現在富山TBを抜いて首位の座に立っています。
勝率が低いと言ってもリーグや取り巻く環境ごとにその定義は様々です。
この年が弱かった、この時期が弱かった・・・。
大体の球団はずっと弱いままではなく、どこかのタイミングで上昇する傾向があります。
大分Bや滋賀Bはその例に当てはまりますね。
現在の宮崎S・佐賀IDは決して良い状態ではありません。
今年、これから盛り返すことはおそらく厳しいでしょうが、オフの動き次第では来年のシーズンで良い成績を残せる可能性があります。
逆に動き方次第では最悪の場合、チーム消滅まで考えられます。
1年で実質消滅したYKSや一気に廃れた琉球BO、先日契約選手の大半がチームを去った淡路島Wのように崖っぷちに立たされる可能性もあります。
特に今年の宮崎Sの動向は注視すべきだと考えております。
シーズン途中の監督解任やその後の複数選手退団、さらには公式が発表した小林開催一部試合無料についても「金がないから興行として開催したくないのではないか」と勘ぐる意見も出てきています。
佐賀IDに関しては初年度ということもあり、またチームの大半が野球途上国の選手で占めているため、このような結果になることはシーズン前から想定できました。
サク来としては来年再来年で本加盟した際に他の球団とどこまで張り合えるほど成長しているのか、楽しみです。
経営面についても、まだ大きく心配する必要はないと感じています。
杞憂だとは思いますが、未来がどうなるのかはわかりません。
チームの存続は成績云々の前に最も大事なことになります。
異常な個人成績
一方でこの問題が解決されないと、今後個人成績にも影響が出てきそうです。
KAL初年度の首位打者・髙山選手が打率.322、2年目の首位打者・妹尾選手(北九州P)が.328でしたが、昨年の首位打者・大河選手は.387とリーグ最高を更新、今年もこのままいけば中田選手がそれを超えるアベレージを残しそうです。
選手間・球団間にレベル差が出てくることは仕方ないことですが、宮崎S参入以降野手の高打率化が顕著にみられています。
特に今年は投手についてもハイペースで白星が量産されており、佐賀IDと試合することによる影響もみられています。
興行の面から見ると、自軍がガンガン打って投手が三振ショーを魅せる試合は楽しいでしょうが、リーグ全体のレベル向上からは離れてしまいます。
果たして来シーズンは何強何弱になるか、はたまた球団数が減ってしまうのか。
とりあえず私は火の国の興行について、少し心配しています。