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韓国観劇旅 2025年2月(웃는남자-笑う男-)

 今回の観劇渡韓、2作品目はこちら。最大の目的はこの웃는남자を観ることと言っても過言ではない…というか正直に言いますと박은태(パク・ウンテ)さんの芝居がどうしてももう一度観てぇのですよ…!という気持ちが大爆発しまして、前回から(私にしては)そんなに間をあけずに渡韓と相成りました。ヲタクの「好き」パワーは怖いですね。知ってた。24年10月に観たキンキーブーツのウンローラが好きすぎました。
 さてこの作品、日本では過去2回、日本版として上演されています。2019年と2022年…2019年はともかく、2022年は完全にコロナ禍ですね。私は日本版を観ていないのでこのnoteを書くにあたって過去キャストの表を確認してみたのですが、ウルシュスが山口さんというのに全力で納得してしまったし、朝夏さんがジョシアナ公爵やってたというのを知り、めっちゃ観たいいいいい!という気持ちになりました。日本でも再演しないかなー。でもまぁ日本でやらなくてもいいのかもなぁ…。東宝の公式サイトであらすじとか一通り見られますので是非。

웃는남자

韓国オリジナルミュージカル、作るのに5年かかったらしいです。原作はヴィクトル・ユーゴーの小説。観劇畑の皆様にとってはおなじみ、レ・ミゼラブルの作者です。ストーリーは結構絶望的というか、私目線だとつらい話に分類されます。でもね、何度も繰り返し再演される作品にはやっぱそれなりに理由があるんですよね。その断片は理解できた気がします。

チケット

実はそこそこ取るのが大変でした。「チケットがとれない」というわけではないんですが、良い席となるとなかなか難しい。今回、웃는남자は2回観る予定だったので各日程、いったん席をおさえました。で、そのあと数日たってから解放された席ないかなーと思ってサイトを覗きにいったところ、片方の日程でセンターブロック7列目というなかなか良いところが出てきまして。即、おさえました。韓国の場合、別の日にみてみたら良い席が空いていたので確保→前にとった席を解放、ができちゃいます。これができるのも、ちょっぴりの手数料でキャンセルがきくシステムだからなんだよーーーねーーー日本の関係各位ーーーーー(なお私が解放した席は、やっぱり別の誰かが取って埋まるのであった)

席割こんな感じです(EMKインスタより画像拝借)最近、某劇場の舞台で18000円近い金額とか見た気がするので、ほぼ日本と同じくらいですかね。でもね、端までS席とか2階席半分S席とか、そういうアレではないのよね。
R席・OP席…170,000ウォン
S席…140,000ウォン
A席…110,000ウォン
B席…80,000ウォン

グレー部分はチケオープン時は保留扱いになっている席

こっちが各社別の配席です。

相変わらず細かい

なおこの公演はチケットの引き取りの際、パスポートが必要でした。パスポートがいる/いらないってどこで線引きされてるんでしょうねぇ…いまだにわからない。
そうそう、今回主役のグウィンプレンをやったうちの一人である규현さんが自身の公演のチケッティング(=チケットを取ること)をやってる動画があったので貼っておきますね。韓国、時々こうやって出演者自身がチケッティング参加してることあります。そしてやはりファンのほうが強いw

キャスト

グウィンプレン役박은태(パク・ウンテ)さんと이석훈(イ・ソクフン)さんの回を観劇。この二人、今回は同じ役なんですがキンキーブーツでローラだった人とチャーリーだった人なんですよ。……いやいやいや、すごいね???全然系統違うけど????いやでも、そんなの楽しみでしかない。ということで以下、ちょっと真面目に書きます。
◆ウンテさんの公演
私が観劇したのは2/21(木)の夜公演でした。思っていた通り、お芝居自体はとてもとても素晴らしかったんですよ。なんか動作もいちいちかわいくて、あの感じって役というよりはご本人の性質的なものなのかな?と思いながら観てました。が…なんか歌になるとですね。高音域があがりきらないな…?とちょっと不思議に思っていました。キンキーブーツでローラやってたのを観た時に高音が出ないとかそういったことは感じなかったので、はてどうしたんだろう?と。そしたらですね、ウンテさんの次の公演が23日だったんですが、キャストチェンジのアナウンスがありました。健康上の理由とのこと。そのあと27日、28日も…。千秋楽に向けてウンテさん出演回が増えることを考えるとちょっと心配です…。健康でいてほしい。ちなみにキャスティング変更はこんな感じでアナウンスされます。クワトロキャストなので、他3人のうちの誰かにチェンジ。キャスト変更に伴うキャンセル(払い戻し)も対応ありです。

※補足:3/2(日)公演からウンテさん戻りました…!

◆ソクフンさんの公演
歌が!!!!とても素晴らしかった…!!!!もうこの一言につきます。迫力のある歌声。私この方の芝居を観るの初めてじゃないのに、観劇後さすがに「うっま!!!」って声に出ちゃいました。感情が声にのって届く人。

その他、記憶に残ったのはやはりジョシアナ公爵役の김소향さん。もうね、芝居もうまけりゃ歌もうまい。あの大きな劇場で「さぁ私の声をきけ!」っていうオーラを出しながら歌いきる方。声の圧で客席を押してくる感じ。かつ、あの大きな大きな劇場で声が天井に刺さる。
今年の動画が見つけられなかったので2022年の同じ役の動画貼っておきます。この緩急、別キャラみたいな歌い方、全てが凄い。はー…良すぎる。

劇場

まずはアクセスの話から。今回の劇場は芸術の殿堂・オペラ劇場でした。地下鉄3号線の南部ターミナル駅を降りて、徒歩5-10分です。そう聞くとたいしたことないように思えますが、駅から劇場まではそこそこ上り坂です。わかりやすさの面から考えると青いルートですが、個人的にはオレンジ色のルートのほうが距離短いしよかったな、という感じです。
※2025年2月時点では4-1/4-2出口は工事中のため利用不可

小高い丘の上にある劇場という感じ

帰りは、終演時間を考えると結構遅くなります。この作品は3時間公演なので、夜公演の場合19:30開演:22:30終演でした(両日ともだいたい10分くらい押してたのでカーテンコール終わると22:40前後)地下鉄で帰る人は終電に要注意です。バスとかもあるみたい。
今回、私は諸々の事情により帰りはタクシー一択でした。終演後にタクシーアプリで手配して来てもらったのですが、リクエストから4-5分くらいで来てくださいました。早。タクシー使う方は渡韓前(または観劇前)にアプリ設定しておいたほうが◎日本もだいぶタクシーアプリ定着してきましたが、いまだに流しをつかまえたらなんとかなるという感覚もあったりするかと思います。でもね、劇場前にきてくれるタクシーは「予約」ばっかりです。そして劇場前の道路は片側5車線の大通りで、車もめっちゃとばしてきます。アプリいれとくの超お勧めします。

で、肝心の劇場なんですが。すごかった…。芝居観ながら「めちゃくちゃ音響がいいんだけどなんで???」と思っていたのですが、それもそのはず。ここの劇場は本来オペラ公演用に設計されているため4階席まできちんと声が届くように設計されているのだそう。むしろマイクを使うミュージカルだとハウリングとかのほうが問題になるんだとか。このへんはこの劇場で作品を担当してきた音響さんたちとかが試行錯誤しながら解消してったんだろうな~と思います。いやほんと、音がめちゃくちゃ気持ちよかった。

あと、オペラ劇場の座席に寄贈者の名前とコメントが書いてありました。初日に入った席にはなかった気がするので、全部じゃなく、ちょっと良い位置の席だけについてるものなのかもしれないんですが…。寄贈者ごとに違ってて、それぞれ良い言葉だな~と思いながら見てました。

あと舞台ね。セットの規模が大きくて「これ、このサイズのセットが入る日本の劇場、無くね…?」と思ってしまいました。いや、ちゃんとサイズ調べたわけではないので直感なのですが…(過去動画見ましたが、韓国版と日本版ではセットも違うみたいですね)カーテンコール撮影OK回の時に観客が撮ったものが感覚的に一番わかりやすいかなーと思うので、リンク貼らせていただきます。前方列でやや引きで撮影してくれる方、珍しいのでありがたい。

グッズ

グッズは、全然列待ちもなく開演前に余裕で買うことができました。グウィンプレンスペシャルパッケージというのが公演の途中から販売されていたんですが、同行者から「4人中3人のスペシャルパッケージ、売り切れって見たよ」という謎情報が。ところが、販売ブースを見る限り売り切れ表示はなし。念のためレジのお兄さんに聞いてみたところ「全員分ある」と。ならば、ということで欲しかったスペシャルパッケージも無事買うことができました!

左上:プログラム 右上:台本 下段:グウィンプレンスペシャルパッケージ
グッズ販売のとこにあったMDリスト やっぱりピンバッジある

保留席のこと

ちらっと書いたのですが、チケット販売時には保留席として開放されていなかったグレー色の席がありました。で、これの解放案内が2/21に出ました。2/25(火)の夜公演、この日はNCTのドヨンさんのマッコン(=千秋楽)ということでチケットが完全完売してたんですね。出た案内を要約するとこんな感じの模様。
・公演当日18時から劇場窓口でのみ購入可能
・いわゆる見切れ席で公演時間のうち20%~50%は見えない可能性あり
・購入後は払い戻し不可
・座席数に限りあり
・ホールのルールにより全席完売の時は公演当日の現地販売のみ許可
・1階が売切れたら2階、2階が売切れたら3階…と販売
・価格は正規の半額(70,000ウォン、55,000ウォン、40,000ウォン)
見切れの売り方として大正解では…?そして公演の何割が見えない可能性がある、とか事前にちゃんと提示してくれるのとても大事だなぁと感じました。その覚悟で劇場に入れますしね。
「公演の一部が見づらい可能性が」みてぇなあやふやな言葉でごまかされ、見切れ席に定価(よくて定価-1000円)を払っている私は一体…という気持ちである。こういうとこもさ、一考の価値ありだと思うんですよ。

写真

芸術の殿堂 同じ敷地内でシラノも上演してました(大通りはさんで反対側から撮影)
入口 おしゃれやんけ
フラッグ 左:ウンテさん 右:ソクフンさん

最後に

なんかいろいろ書いてたら、案の定長くなってしまいました…。正直なところ、ストーリーとしては(個人的には)あまり好きじゃないタイプなんです、これ。でも、音楽、芝居、歌、舞台美術、それぞれがあまりにもよくて、ものすごく胸と脳に刻まれた作品でした。再演があるなら観たいなぁ。

さて次は3作目。韓国初演の、あのディズニーミュージカルです。

★もしよろしければ2024年10月の観劇記録もどうぞ!
キンキーブーツ
スリルミー
ベルサイユのばら


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