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詩『かげろう』

ゆらゆらと招き
近づくと見えない
妖艶な香りのよう

地獄を経て
紫や青に輝き
ゆらゆらと漂う

陽を受けて一瞬
透明にきらめく
小さな命の光

いくつものかげろう

あるかなきかのようで
姿を見せたり消えたり
情熱をひた隠すように
静かに燃え続けている

かげろう
それは新たな訪れ
心に希望を灯す光

明け方の東の空が
ほのかに赤く染まり
闇の終わりを告げる曙光

陽炎かぎろひ 

クロード・モネ『印象、日の出』

はるとのメモ
かげろうもいろいろあるようです。
地面から立ち昇る気流。幼虫は凶暴なアリジゴク、成虫になるとウスバカゲロウ。晴れた日に空中を流れるクモの糸を見ることがあります。糸遊いとゆうといいますが、これもかげろうのことを指すようです。
あるかなきか、どこか儚げなイメージの言葉ですが、語源は明け方東の空に差す光、揺れながら光る火の意味の「かぎろひ」だそうです。

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