詩『あの日の残影』
暮れてゆく空に
星が一つ一つ姿を現し
飛行機が旋回しながら昇ってゆく
灯り始めた明かりが
川の水面に光を落とす
街が光に包まれてゆく
風が通り さざ波が立つ
鳥が飛び立ち 淀みに波紋を広げ
一声鳴いて 空を舞う
そんな風景の中
並んで語り合い
笑い声が響いていたね
時はゆっくりと去ったけど
かけがえのない記憶として
これからもぼくの中に
繰り返し甦るだろう
時間という流れが
対岸と隔てる川のようであっても
すべてを彼方へ押し流そうとしても
忘れない
あの日の残影を
変わらない
あの日の思いは