空手の組手と型の両立
(39)の通う道場はまず基本を第一に
そして、組手と同様同じぐらいの時間を割いて
型の稽古もします。
道場によっては全く型を取り組まないところもあるし
組手が苦手な子は、型を中心に稽古するところもあります。
(39)は組手と同様、型にも力を入れました。
基本をしっかり出来ていないと
型は成り立ちません。
組手と違って、体の動かし方も違うし
何より自分一人で見えない相手と戦う難しい稽古です。
まだ保育園児の(39)にとって初めは退屈な稽古でした。
あくびをしたり、気を抜いたりすると
師範からきついげんこつをもらうこともありました。
目にタップリ涙を溜めながらも、
拳をぎゅっと握って、声を出して頑張りました。
型を始めて、一年ほど経った頃です。
(39)は小学生になりました。
型の試合に挑戦することになりました。
寒い冬の試合でした。
カイロを持って投げたり、隣の子とお喋りしたり
落ち着かないのは目に見えてました。
いざ試合が始まりましたが、全く気持ちが入ってません。
入賞どころか、褒めてあげられる要素がありませんでした。
帰りの道中、両親揃って、怒ったのを覚えています。
でもこれで終わったわけではありません。
始まったばかりです。
健闘賞の賞状を貰って、しょんぼりする(39)に
まだがんばれ!と、言うのが精一杯でした。
小学生の長い闘いが幕を開けました。
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