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vinylという単語(後) 英語勉強中


前編の続き。

タイトルと内容はもはや関係ないと思ってもらいたい。

歌から覚えた英語は他にもたくさんある。
私が自分史上たしか3枚目に買ったCDアルバムが槇原敬之の「SELF PORTRAIT(セルフポートレイト)」だった。※1枚目はZARDの「揺れる想い」、2枚目はチューリップの「恋・恋愛・愛」でした)。

lullaby=子守歌 ほどの結び付きはないが、「高校生の時、失恋直後に買ったあの懐かしい槇原のアルバム『SELF PORTRAIT』は、自画像っていう意味だったんだ……!」というアハ体験を得ることによって、

SELF PORTRAIT=自画像

という記憶が定着した。
そして self portrait が自画像なので、selfを取り除いた普通のportraitは肖像画、というところまで合わせて覚えられる。そしてself portraitという単語を目にするたびに、マッキーの曲、そして当時好きだったフカポンという女の子のことといろんな惨めな体験を思い出し、環七を走る4tトラックの前に身を投げたくなる。
でも、死ねなかった。
なお、表題曲「SELF PORTRAIT」の歌詞には「テレビで見た、ミッドウェイのアルバトロスみたいに誰にも教わらず、僕は飛べないから」という部分があり、その意味は30年経った今でもまったくわかっていない。「どういう意味なんだ……わからねえ……」とまだ悶々としている。

他には、
drive someone crazy=誰かをめちゃくちゃ怒らせる 
は山下久美子の「DRIVE ME CRAZY」(東京大学物語の主題歌)を思い出しながら覚えることができるし、
leave me=ほっといてくれ
はB'zの「Don't Leave Me」を「ドンリ~ブミ~~! 誰も~いなあ~~~い! 僕を、許して~くれるのは~~~キミ~以外にっつとぅーれ~~~~いと!!!」と口ずさみながら記憶に定着させられる。
※にっつとぅーれいと=にIt's too late.

余談だが、「誰もいない、僕を許してくれるのは、キミ以外に」ていうのは文章構造が英語っぽい。There is nobody who allows me except for you.ではないだろうか? そのまんまだ。
これから日本語を英訳する時には、いったん歌謡曲構文に組み替えてから英語にするとやりやすいかもしれない。「I have a pen.」を語順どおり「私は持っているペンを」と日本語に訳すとおかしな感じだが、歌にして「私は♪ 持っている♪ ペン・を!!」みたいに歌うとおかしな感じはしない。はて。

hang in there=がんばれ、くじけるな
も「チャゲアス『YAH YAH YAH』の『ハングィンゼァ~~病まない心で~~♪』は『がんばれ~』っていう意味だったのか!!」とアハ体験できるし、innocent=無罪の、無邪気な
もミスチルの「innocent world」で覚えて、
graduation=卒業 
もSPEEDの「my graduation」で覚えて、
heaven=天国 
も同じく「SPEEDの『Go! Go! Heaven』っていうのは『行け行け天国へ!』っていう意味だったのか~~、怖い……」と覚えた。
go for it!も「がんばれ」だということもドリカムのおかげで覚えられた。

と、いうように、我々晩年を過ごしている長老世代は、長く生きている分、触れてきた娯楽や歌ったヒット曲から英語を学ぶ機会も多かったのである。これがまさに晩年アドバンテージである!

………と、書いてみて思ったけど、よく考えたら、歌なんかでは現代の若者の方が我々よりもずっと英語に触れているかもしれないなぁ。
歌の英語量で勝負したら、昭和のおじさんおばさんは令和のヤングジェネレーションにはとても叶わないかも。
だって「IZ*ONE」をアイゾーンと読んでも、「SixTONES」をシックストーンズと読んでも、「Kis-My-Ft2」をキスマイエフティーツーと読んでも全部間違いなんでしょう……? どう読んだら正解なのかおじさんは想像もつかないけど、今時の若者ならこれをすらすら読めるんでしょう……? 
すごいよ。やっぱり英語力の底上げがすごい。小学校から授業で英語やってる世代は違うわ。悔しい。

私はもういい歳なので、最近の曲もわからなければ今のアイドルも誰が誰だかさっぱりわからない。「AKB? それって1993年の名古屋場所で若貴と巴戦を戦った、曙の略?」ていうレベルで全然興味もない。
でもきっと、そのAKBの歌にも英語がたくさん入っているのでしょう。
たしかフライングゲットとか、ヘビーローテーションとかいう曲があった気がする。それも英語だよね。いいなあ、アイドルソングを聴きながら英語が覚えられて。
AKB48の1番新しい曲は「根も葉もrumor」なので、
rumor=噂 
も学べる。
これは当然「根も葉もない噂」にかけたタイトルなので、AKBファンの若者たちは勉強している意識すらなくrumor=噂を記憶に刷り込めるわけだ。

ちなみに根も葉もrumorでは、センターポジションを岡田奈々が務めている。晩年世代の諸君に注意しておくが、この岡田奈々はあの岡田奈々ではない。こち亀の初期に両さんがアイドルとしてよく名を挙げていた太田裕美・岡田奈々コンビの岡田奈々ではない。そっちではなく、新しい方の岡田奈々だ。「岡田奈々」と聞いてどっちを思い浮かべるかで、若年か晩年かがはっきり分かれる。

さらにAKBでは、2019年に発売されたシングルで「サステナブル」という曲もあった。これは
sustainable=持続可能な 
である。
私は2019年の11月に博多の劇場までAKBグループ総出演の演劇「仁義なき戦い~彼女(おんな)たちの死闘篇~」を見に行ったのだが、その時の最新曲がこのサステナブルであった。
この時期のAKBは非常に紆余曲折があって、まずサステナブルのセンターに選ばれたのが、ほんの数ヶ月前まで研究生だった矢作萌夏。
その大抜擢はサプライズで大改革だったのだが、なんと曲の発売からたった1ヶ月後に矢作萌夏が卒業を発表。
それどころか当初演劇の主演に決まっていた松井珠理奈が、心身の調子を崩して離脱(総選挙での宮脇咲良を巻き込んだゴタゴタを覚えている読者もおられよう)。主演なのにだ!
そこで急遽、2代目総監督の横山由依が主役を演じることになり、その博多の舞台で歌われたサステナブルも、横山由依がセンターになってのパフォーマンスであった。ゆいはんはAKBグループ歴代No.1の努力家なので、こういうピンチの時に抜群の働きを見せてくれるのだ。

このように大きなトラブルがあって誰かが離脱しても、他のメンバーがちゃんと空いた穴をカバーして、ステージは続いて行く。
AKBグループはこうやって仲間同士が助け合って、持続していくのだなあ。AKBはメンバーの強い絆によって、いつまでも持続可能なグループなのだなあ。だから、そんなAKB48の新曲「サステナブル=sustainable」は、「持続可能」という意味なんだ!!

というふうに、ストーリーを作って私はsustainableの意味を記憶できた。
これは忘れない自信がある。わざわざ博多まで行って聴いた曲なのだから。
私はもうこの年なので最近の曲とか、今のアイドルとかも「AKB? それってエジプトから船でヨルダンに向かうと夜遅く到着する国境の町・アカバのこと?」ていうレベルで全然興味もないのだけど、でも英語の勉強だけはがんばろうと思っているので、sustainableの意味を覚えるために私は博多までAKBの演劇を見に行ったのだ。
このやる気、すごいでしょう? なかなか単語ひとつ覚えるためだけに飛行機乗って博多座まで演劇見に行かないよ普通? 我ながらこの英語に対する情熱、あっぱれだと思う。英語の勉強を本格的に始めたのが2020年でAKBの舞台は2019年なので辻褄が合わないけど、そういう細かい話は抜きにしてあっぱれだと思う。

余談だが、同じくAKBの「キスして損しちゃった」という曲には、「一度のキスならセーフ 虫に刺されたようだわ」という歌詞があって、その部分からも私は「ええっ! 今時の女性って、キスされても1回だけなら虫さされ程度にしか感じないの!? セーフなのっ!!? そうか1回ならセーフか……。これはいいことを聞いた。じゃあ女の子と2人でごはんに行ったら、ダメ元で1回はトライしてみるべきだな……」と学ばされて、ものすごくためになった。(※作詞は秋元康)



ということで、本題に戻る。

…………。

なんだっけ本題……。

vinyl couchの、couch=ソファーはわかったけど、vinylとはなんぞや? 
が本題であった。忘れてた。

ということで辞書を引いてみると(今さら?)、

vinyl=ビニール 

であった。

ビニール!!!
そう来たか!! たしかに、vinylはビニールとも読める!!!
でも発音は、ヴァイナイルのよう。

発音がちょっと違ったとしても、英語にビニールという言葉があるのが意外であった。
だって、中学の英語の授業で、「アメリカで買い物をして袋が欲しい時に『ビニール袋をください。ビニールバッグ、プリーズ』と言っても通じませんよ。ビニール袋は、『プラスチックバッグ』と言うんです。Plastic bag please.と言わないと通じません」と教えられたのだ。
だから、私はそれ以来30年間、ビニールを英語で言うとプラスチックだと思っていた。「ビニール」というのは和製英語で、ビニールと言いたい時に英語では代わりにplasticと言わなければいけないと思っていた。
それなのに、まさかビニールという単語が英語でもあろうとは。

しかし「ビニール袋」は英語でなんと言うかというと、やはりPlastic bagが正しいらしい。

ビニール袋=Plastic bag

うーむ。
ビニール袋がPlastic bagだとしたら、ビニールという単語の存在意義はあるのだろうか……? ビニール袋以外にどんな場面でビニールという単語を使うんだ? 
少なくとも私は、日本ではビニール袋を表す時以外にビニールという言葉を使ったことはない気がする。ビニールという言葉はビニール袋を指す時にしか使わないのに、ビニール袋にはビニールという言葉は使わないとしたら、なんのためにビニールという単語があるのだろうか??

いや、まあ、vinyl couchとかで使うのか……。


ということで、vinyl=ビニールという単語が英語にもあったんだ、というちょっとした驚きを表現したいための記事でした。

That's it.



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