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【蓮ノ空感想文】私の好きな———
昔から長期休暇の課題は計画を立てて進めるタイプだったはずなのですが、気づけば最終日締め切りギリギリの滑り込みになっていました。おかしいな。
私が蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブと出会ったのは、2023年11月、ちょうど2ndツアーの日程が発表された日でした。誘われるままにアプリをインストールし、以降蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの活動を夢中で追いかける日々を過ごしています。
思えばこれまでアイドルものに限らず色々なコンテンツを通ってはその都度好きなメンバーが増えてきましたが、振り返ってみると「どういうところが好きなのか」をちゃんと言葉に残したことがないなと思い至り、蓮ノ空感想文という企画参加の機会にかこつけて記録してみようと筆を執っています。
乙宗梢という人物の印象
魅力的なスクールアイドルやユニットが存在する蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの中で私が惹かれたのは、乙宗梢という人物でした。
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彼女から最初に受け取ったのは、髪飾りの赤色の椿の花言葉のように「気取らない優美さ」を持った努力の人、という印象です。
実際に活動記録の1話やアプリ内のプロフィール、自己紹介動画を見たときには、音楽一家の生まれで才能に恵まれながらも目標のために努力を惜しまないところ、自分のやりたいことに対して真摯な姿勢を持っているんだなと思いました。それを特に感じたのは、家族にスクールアイドルをすることを反対されていたという箇所でした。自分のやりたいことを押し通せたとしても、根幹がねじ曲がってしまっては意味がない。だったら気持ちが伝わるまで話せばいいという考え方は、彼女がどれだけスクールアイドル活動に想いを注いでいるかの一端が見えるようで好きです。
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また、後輩である花帆の悩み・わだかまりを、言葉を尽くしながら少しずつ紐解いていく姿がまさに「理想の先輩」として映ったことも覚えています。
活動記録を読み進めるうちに、第一印象からは想像もしていなかった一面を知ることができました。それは決して完璧なものではないですが、彼女自身も日々変化し成長し続けているんだなという感慨深さのもと、私はいっそう彼女に惹かれていきました。
ある時は、先輩一年生として後輩を導こうと戸惑い悩む姿。
またある時は不器用な人間関係や、一人で抱え込んでしまう性質。
撫子祭を前に綴理とすれ違ってしまった梢が、ようやく自分の素直な思いを自覚する場面では、押し込めてしまっていた気持ちの大きさに愕然としました。人間関係においては想像していたよりも不器用なのかもしれない、と感じたのはここが転換点のひとつだったと思います。
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思えば、花帆に対して肝心な一瞬だけ呼称が変わってすぐに戻る、を繰り返していたのも奥手で慎重な”不器用さ”が現れた描写だったのかもしれません。
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「私にはなにもない」
みんな、スクールアイドルで「なにか」を見つけて、輝いている……。
それなのに、私だけ。 私にはなにもない……。
優勝できなければ、私には、何も……!
彼女にとって、ラブライブ!で優勝できなかったということは、夢を叶える機会を逸したということに他ならず、努力や試行錯誤といった過程は「夢を叶えられなかった」という結果に塗りつぶされてしまう。「なにもない」というのは、そういうことだと解釈しました。
夢というのは人を動かす原動力にもなれば、重くのしかかる錘にもなります。それが長い間抱えてきたものであればなおさらのことです。
だからこそ、「なにもない」と思っていた乙宗梢に対し、「あなたにはあたしがいる」と日野下花帆が手を差し伸べた場面が鮮烈に印象に残っています。この瞬間、お互いがお互いの救いであり、「運命の人」であり、そして一緒に夢を叶える唯一無二の相棒になったのだと思います。
次の春には、彼女たちがこれまでの経験や努力を笑顔で肯定できる日が訪れるといいな。
結局のところ何を好きだと思うの?
活動記録を中心に文章を書き連ねてきましたが、これはいわば神の視点から覗き見た物語であり、「スクールアイドル乙宗梢」のファンやいち視聴者が知ることはない不可侵の領域です。だからこそ、好きを考えたときにはスクールアイドルとしての魅力なのか、個人としての魅力なのかという2つの要素に分けられるのではないかと考えています。
スクールアイドルとしての魅力は?と問われると、ステージ上で見せる凛とした姿や透き通るような歌声、ユニット内の仲睦まじさといったプラスのイメージが浮かんできます。
一方で、乙宗梢という個人の魅力は?と問われると不器用な気質、自己肯定感の低さのような弱さをイメージします。これはきっと、活動記録内の大きな転換点に関わってくる(8話や15話)ことが多いというのも理由のひとつだと思いますが、最も大きな理由は別にあります。
それは、私がそんな風に弱さを抱えながらも、立ち向かい力を尽くす人のことが好きということです。尊敬もしています。なぜなら、私自身がそうなりたいと思う姿だからです。先に述べた転換点以降、少しずつ彼女は変わっていったように見えました。本心を語って、想いを共有して。少しずつ自分の事を認めてあげられるようになりつつあって。そうして弱さに向き合う姿が美しく見えるから、その根元にあったマイナスなイメージがまず浮かぶのではないかと推測しています。
「自分の至らなさを人に預けて浸ってんなよ」と言われると返す言葉もございません。
結局のところ、スクールアイドルとしての魅力も乙宗梢という個人としての魅力もどちらも合わせて、私が彼女を応援したい・好きだなと思う理由なのだと、そう思います。
おわりに
改めて自分の考えを書くというのは難しいもので、消化しきれていない部分も多々あります。きっとまだまだ整理できていないこともあると思います。しかしながら、乙宗梢という自分が惹かれた人を見つめなおし、考えることが出来たのは良い機会でした。
104期も幕を開け、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの新たな一年がどのようになっていくのかを楽しみにしつつ、これからも彼女たちを微力ながら応援していけたらと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
乙宗梢の誕生日である6月15日の誕生花はタチアオイ。大きいもので約2mにもなる茎の下部から花を咲かせ、頂部の開花が進むころに梅雨が明けると言われています。空へ向かって次々と花を咲かせていく姿からは、未来や希望といった前向きな印象を感じさせ、ついた花言葉は『大志』。そして、『豊かな実り』。
幼いころから抱いてきた夢に向かって、仲間とともにひたむきに進んでいく彼女のこれからの一年が実り多きものであることを。そして、その夢が現実となることを切に願っています。