行く先

あるとき、学部の飲み会があった

数十人単位の飲み会がおわり21時過ぎから二次会という流れになった


二次会への参加は20人弱だった

太輔もみはなも私も二次会に行く予定でいた

幹事が先にカラオケ店へ行き、交渉をしていた


私たち3人は、カラオケ店の隣のゲームセンターで時間をつぶした


すると、みはなの携帯がなった

あっ!

嬉しそうに画面をみつめるみはな

急いで私たちの元から離れ電話に出た


その様子を太輔も静かに見ていた


戻ってきたみはなは、


ごめん、友達に急遽呼ばれて行くことになった!

二次会には行けないからよろしく言っといて><


と私たちに言い残し、走り去っていった


こんな時間からの突然の友達からの呼び出し

嬉しそうなみはなの表情

私はすぐに察した


みはなからはすぐにメールがきた

ごめん、けんさんから誘われたから行ってくる!!

あとはよろしく♡


けんさんはみはなの好きな人だ。

あとはよろしくと言われても…


太輔はみはなを止めるでもなく、

えっあぁ、そうなんだ、、

といった感じで見送るだけだった


鈍感な太輔でも少しは感づいてきただろう。。


みはなの正直な態度に、また太輔は切ない表情をしていた


カラオケでは周りがロックやらパンクやらで盛り上がる中

太輔と、いろんな話をした


話せば話すほど、太輔はいいやつだった


私の失恋話も聞いてくれていた

太輔は多くを語るわけではないけれど

私の今の孤独感を、

私がしてきた過ちを、

全部聞いてくれて、受け止めてくれた



いろんな話をした後に太輔が


朔も大変だったんだな

でもさ、これから絶対!朔のこと大事にしてくれる人いるよ

自分のこと大事にしな


と言った



私の中で何かが弾けた



みはな、本当に太輔を逃していいのか



みはながいらないなら



太輔は私がもらうよ??





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?