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独白

穴を掘る 深く深く

二度と見つからないように

罪悪感を消し去るように。。。

あれは いつだったか
寒い冬だった。

ちょっとした口論だった
いつもの口喧嘩

それで 終るはずだった

気づけば 自分の手は 真っ赤になっていた。

冷たくなった 妻が
足もとに転がっていた。

不思議な感覚
もう起きてこない妻
顔を歪ませ罵声を浴びせてくることもないだろう。

ため息ひとつ

「掃除しないと」

ボソッと呟く

二階では 子供達が 眠っている

静かに 静かに

我ながら恐ろしく冷静な事に
驚く。

妻だった物を 処分しなければ。

(続く)




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