仮面ライダーW~復活のミュージアム~第3話「帰ってきたS/地獄から帰ってきた男と西からやってきた男とトレジャーハンターPart2」
前回のあらすじ
仮面ライダーWこと左翔太郎と相棒のフィリップの目の前に現れたのはかつてビギンズナイトで消息不明となっていた翔太郎の師匠である仮面ライダースカルこと鳴海荘吉だった。荘吉はビギンズナイトの後に地下深くで仮面ライダーエターナルこと大道克己と出会ったことを聞いた翔太郎とフィリップは衝撃を受けたのだった。そして、荘吉は克己が教えてくれた番人に大切な人物の名前を教えた事により風都に帰ってくることが出来たのだった。一方、そんな話をしている場所にクレイドール・ドーパントこと園咲若菜が現れ、フィリップを連れ去ろうとしたために翔太郎と荘吉が守ろうとしたがそこに駆けつけた西の探偵である服部健二が幼なじみの齋藤飛鳥と共に姿を現した。そして服部は仮面ライダーネオWに変身してクレイドール・ドーパントと戦い、Wとそっくりな戦い方でクレイドール・ドーパントを撤退させることに成功したのだった。そしてその光景をビルの屋上から謎の男が覗いていたのだった。
健二「いや、それにしてもまさか翔太郎の作戦でクレイドールを追い詰めることになるとはな!」
翔太郎「うるせぇよ。それから飛鳥ちゃん連れて遠くにいけ。」
健二「なんでやねん!俺も協力したるってドーパント退治!何が嫌やねん!」
フィリップ「君はクレイドール。園咲若菜を見てなんとも思わなかったのかい?」
健二「何ともって確かになんか変やな…確かミュージアムってお前らが壊滅させたんちゃうかったか?」
翔太郎「ああ、だから俺もフィリップも驚いてんだよ。」
荘吉「俺もだ。まさかミュージアム復活だけじゃなく翔太郎やフィリップ以外でWに変身するやつがいたなんてな。」
健二「俺もビックリやで!まさか死んだ言われてた荘吉さんが生きとったとはな!」
荘吉「君は翔太郎やフィリップとどんな関係性なんだ?」
健二「どんなって言われてもなぁ?」
フィリップ「僕達とは何か共通の事件が起きれば協力する探偵仲間だよね?翔太郎。」
翔太郎「ああ。だが俺は西の探偵であるお前には絶対に負けたくないんだよ!」
健二「俺だってお前にだけは負けたくないねん、翔太郎!」
荘吉「なるほどな。つまりはお前ら2人はライバルって事か。」
フィリップ「まあ、そういう事だね。」
相変わらずの言い合いをする翔太郎と健二の関係性を理解した荘吉は健二に風都に来た本当の目的を尋ねたのだった。
荘吉「それでお前が風都に来たのには何かしら理由があるんだろ?」
健二「ああ、これを見てくれや。ん?その前に飛鳥はどこに行ったんや?」
フィリップ「ああ、飛鳥ちゃんなら亜樹ちゃんとショッピングに行ったよ。」
健二「ほんまか?」
翔太郎「ああ。」
健二「亜樹子ちゃんが一緒なら安心やな。また勝手にあいつ出ていきよったらどないしよか思ったわ。」
荘吉「それで見せたいものってなんだ?」
健二「ああ、そうやった。これを見てくれや。」
そう告げて健二が出したのは1枚の予告状だった。
翔太郎「明日、園崎家が独自に開発していたガイアメモリをいただきに参上する。怪盗D。なんだコイツ、こんな時代に呑気に怪盗ごっこかよ!付き合ってらんねぇな!」
フィリップ「そうとも言えないよ、翔太郎。」
翔太郎「どういう意味だよ、相棒。」
フィリップ「遥か昔から探偵にはライバルがつきものさ。シャーロック・ホームズにはモリアーティ教授、エルキュール・ポアロにはアルセーヌ・ルパン、明智小五郎には怪人二十面相。ここまで話せば僕が何を言いたいか、君なら分かるだろ?翔太郎。」
翔太郎「ああ。つまり最初のモリアーティ教授以外は全て怪盗が絡んでいる。つまりこいつも俺のライバルになるコソ泥…いや、怪盗って訳か。」
健二「なんやと!翔太郎のライバルはこの俺、服部健二だけで十分やねん!勝手に割り込んでくんなや!」
荘吉「いや、君にその怪盗が予告状を送ったのなら…翔太郎と君は奴にとって永遠のライバルかもな。」
健二「永遠のライバル…いい響きやんけ!なあ、翔太郎!」
翔太郎「まあ、そうだな。でも引っかかるのはこの一文だ。」
フィリップ「ああ、それは僕も考えたさ。園崎家が独自に開発していたガイアメモリ…何故この犯人はその存在に気付いていたんだい?」
荘吉「確かに。ミュージアムが独自に開発なら納得できなくもないが…」
健二「こいつの予告状に書いてあるんは園崎家が独自に開発やからな…まさかあの戦いの時から俺らと園崎家を見張っとる奴が居たっちゅう訳や。」
翔太郎「そいつが…怪盗D…ん?怪盗…D…まさか!」
フィリップ「どうしたんだい?翔太郎?」
翔太郎「分かったぜ、相棒!怪盗Dの正体がな!」
フィリップ「本当かい?翔太郎?」
翔太郎「ああ、行ってくる!」
そして予告状を出した怪盗Dの正体に気づいた翔太郎はハードボイルダーに乗って園崎邸の近くにある広場へと辿り着いたのだった。
翔太郎「やっぱりお前だったんだな、怪盗Dは。仮面ライダーディエンド…いや海東大樹!」
大樹「ようやく来たのかい?風都の探偵君。」
翔太郎「怪盗Dなんて適当な名前名乗りやがって!危うく他に怪盗が来たのかと思ったが…俺の知ってる怪盗はお前だけだからな!」
大樹「そうか。やはり気づいていたんだね。」
翔太郎「それで本当に奪ったのか?園崎邸からガイアメモリを。」
大樹「いや、それはまたの機会にするよ。今日はただの挨拶さ。しばらくこの街にお世話になるからね。」
翔太郎「世話になるだと?ふざけんな!お前みたいなコソ泥はお断りだ!」
大樹「コソ泥か。僕はコソ泥ではなくトレジャーハンターさ。だから君の相手は僕じゃなく彼らに頼むことにするよ。」
そして大樹は2枚のカードを取り出した。
『カメンライド!カブキ!』
『カメンライド!イブキ!』
翔太郎「何?ライダーを召喚しただと?」
大樹「ああ。これが僕の力だからね。さて、また会おう。風都の探偵君。」
『アタックライドインビジブル!』
翔太郎「あ、待ちやがれ!ったく…こんな訳わかんねぇ置き土産残しやがって!」
そして仮面ライダー威吹鬼と仮面ライダー歌舞鬼を召喚した大樹はアタックライドインビジブルでその場から姿を消し、翔太郎は驚きを隠せなかった。
翔太郎「仕方ねぇ、行くぜフィリップ!」
フィリップ「ああ、話はだいたい聞いていたからね。他の仮面ライダーとも戦えるなんてゾクゾクするねぇ?」
そして翔太郎は腰にダブルドライバーを装着するとフィリップの腰にもダブルドライバーが現れた。
『サイクロン!』
『ジョーカー!』
翔太郎&フィリップ「『変身!』」
『サイクロンジョーカー!』
W「さあ、お前らの罪を数えろ!」
そして翔太郎とフィリップは仮面ライダーWサイクロンジョーカーに変身して威吹鬼と歌舞鬼の目の前に立ちはだかるのだった。
威吹鬼「覚悟しろ!ハアッ!」
W「危ねぇな…タアッ!」
威吹鬼はWに急接近すると強烈なパンチを繰り出すがそれを回避したWは強烈な回し蹴りで威吹鬼を吹き飛ばした。
威吹鬼「やるな!ハアッ!」
そして威吹鬼は音撃管・烈風による銃撃を放ち、Wはその銃撃を受けた。
W「グハッ!」
威吹鬼「今だ、歌舞鬼!」
歌舞鬼「よし、きた!音叉剣!ハアッ!」
威吹鬼の呼び掛けに応えるかのように背後から現れた歌舞鬼が音叉剣による連続斬撃でWを吹き飛ばした。
W「グハッ!こいつらなめやがって!ウォラッ!タアッ!」
威吹鬼「な、何!ウワーッ!」
歌舞鬼「グハッ!中々やるな!」
Wはサイクロンメモリの力で威吹鬼と歌舞鬼の動きを止めると一気に2発の回し蹴りで2人を吹き飛ばした。
フィリップ『翔太郎、二人一気に倒すのは得策じゃない。慎重に1人ずつ倒していこう!』
W「ああ、分かってる!」
歌舞鬼「何をぶつくさ言ってやがる!ハアッ!」
W「お前のその攻撃…厄介なんだよ!ハアッ!ウォラッ!」
歌舞鬼「グハッ!」
Wは歌舞鬼の音叉剣による斬撃を回避するとパンチとキックの連続攻撃で歌舞鬼を吹き飛ばしたが次の瞬間、桜の花びらを撒き散らして姿を消した。
W「消えた…逃げたのか。」
フィリップ『翔太郎、後ろだ!』
W「何?」
威吹鬼「ハッ!」
歌舞鬼の動きに呆気に取られていたWが正面を向くと威吹鬼が音撃管・烈風の銃撃を放った。
W「グハッ!」
威吹鬼「悪いね。彼は昔から劣勢になると急に消えるんだ。」
W「そうかよ。だが俺達は…このときを待ってたぜ!」
『ルナ!』
『トリガー!』
『ルナトリガー!』
W「これならどうだ!ハアッ!」
Wはルナトリガーに姿を変えてトリガーマグナムによる連続銃撃を威吹鬼に繰り出した。
威吹鬼「やるな、だが!」
威吹鬼は音撃管・烈風に鬼石を装填して銃撃を放ち、Wを吹き飛ばした。
W「グハッ!や、やりやがるな!」
威吹鬼「今度はこれだ!ハアッ!タアッ!」
威吹鬼はパンチとキックの連続攻撃を繰り出したがWはルナの力で受け止めると威吹鬼を絡め取り、地面に叩きつけた。
W「なめやがって!」
威吹鬼「君に鬼石を打ち込んだ目的は…これだ!音撃射疾風一閃!」
そして威吹鬼は立ち上がると必殺技である音撃射疾風一閃を放ち、Wにダメージを与えた。
W「ウワーッ!ハアハア…なんだ、これ…」
フィリップ『来るぞ、翔太郎!』
W「分かってる!」
そしてWは向かって来る威吹鬼にトリガーマグナムによる遠距離射撃を放ち、吹き飛ばした。
W「こいつで終わりだ!」
『トリガー!マキシマムドライブ!』
W「トリガーフルバースト!」
威吹鬼「ウワーッ!」
Wは必殺技であるトリガーフルバーストで威吹鬼を倒すと姿を消した歌舞鬼を探していた。
W「どこだ、さっきのライダー!」
歌舞鬼「音叉剣!ハアッ!」
屋上から舞い降りた歌舞鬼は急降下しながらWを音叉剣で切りつけた。
W「グハッ!」
歌舞鬼「まさか威吹鬼を倒すとはな…だが俺はそう簡単にはいかないぜ!ハアッ!タアッ!」
歌舞鬼は立ち上がったWに対して音叉剣による連続斬撃を放ち、Wは地面を転がるのだった。
フィリップ『翔太郎、ここはヒートメタルで行こう!』
W「ああ、分かった!」
『ヒート!』
『メタル!』
『ヒートメタル!』
Wはヒートメタルに姿を変えてメタルシャフトを手にしながらゆっくりと歌舞鬼に近付いた。
歌舞鬼「ふざけるな!ハアッ!」
W「お前の攻撃は喰らわない!ウォラッ!ハアッ!」
歌舞鬼「グハッ!」
Wは歌舞鬼の音叉剣を受け止めるとメタルシャフトによる連続斬撃で吹き飛ばした。
W「一気に決めてやるぜ!ウォラッ!ハアッ!タアッ!」
立ち上がった歌舞鬼にWは再びメタルシャフトによる連続斬撃を放ち、歌舞鬼を壁に叩きつけた。
W「こいつで決めてやる!」
『メタル!マキシマムドライブ!』
W「メタルブランディング!ハアッ!」
歌舞鬼「ウワーッ!」
Wはヒートメタルの必殺技であるメタルブランディングで歌舞鬼を倒すと変身解除した。
翔太郎「海東大樹…お前の狙いは一体」
そんな事を呟く翔太郎を屋上から大樹は見ていた。
大樹「流石は風都の探偵くんだ。さてと…僕も調べてみるか…NEVERという組織を。」
to be continued…