ダークライダーヒストリー~ゼインの誕生~第2話「白い魔法使いに迫る謎のファントムとゼイン!」
前回のあらすじこの世界に突如として誕生した人工知能ゼイン。全ての善意をラーニングした事によりゼインシステムとして誕生したゼインを仮面ライダージュウガことジョージ・狩崎と仮面ライダーギャレンこと橘朔也が開発した事で誕生したゼインドライバーをとある人物が資格者として受け取った事が明らかになった。そんな中、かつて仮面ライダーセイバーこと神山飛羽真達と激闘を繰り広げ、消滅したはずのメギドであるデザストがこの世界に復活を果たしていた。そして、デザストはこの世界にいるダークライダーと呼ばれる仮面ライダーを探すために行動を開始していた。一方ゼインドライバーの資格者となった桜井侑斗はゼインが悪と判断したデザストを倒すために尾行を開始したが、匂いで相手を判断する力を持っているデザストの前では意味をなさなかった。そしてゼインの意志の元でデザストを倒すと宣言した侑斗は仮面ライダーゼインに変身した。そしてそんなゼインに対抗するためにデザストもまた聖剣ソードライバーと骸骨忍者伝ワンダーライドブックを使って仮面ライダーデザストに変身したのだった。そしてついにぶつかり合うデザストとゼインは黒嵐剣漆黒と徒手空拳の撃ち合いという一進一退の攻防を繰り広げていたのだがデザストの強烈な一撃を受けたゼインの行動が異常をきたし始めたが、逆にそこを好機と考えたデザストの連続攻撃を受けたゼインは絶体絶命のピンチを迎えるのだった。そして、デザストは必殺技であるカラミティ・ストライクを放ち、勝利を確信したのも束の間無傷で立ち上がったゼインがゼインカードを使って放った仮面ライダーセイバーブレイブドラゴンの必殺技である火炎十字斬をくらい、変身解除してしまうのだった。そして、火炎剣烈火を持ったゼインがデザストにトドメを刺そうとした矢先、バリアの魔法を使って助けに現れたのは白い魔法使いこと笛木奏だった。そして白い魔法使いはチェーン、エクスプロージョン、スペシャル、ブリザード、グラビティ、サンダーとゼインに一切反撃をさせない勢いで連続魔法を放ち、最後はキックストライクでゼインを撤退させることに成功したのだった。
デザスト「それであんたも別の世界から来たのか?」
笛木「ああ。俺がいた世界では仮面ライダーウィザード、操真晴人がファントムを倒すために戦っていた。だが、俺は別の目的でウィザードに戦いを挑んでいた。」
デザスト「別の目的?」
笛木「ああ。」
そういうと笛木は懐から1枚の写真を取りだし、デザストに見せたのだった。
デザスト「誰だ?あんたと一緒に写ってる女は。」
笛木「俺の娘だ。名前をコヨミと言う。コヨミは賢者の石を植え付けただけの娘と同じ人形だった。」
デザスト「つまりあんたの娘は?」
笛木「もう死んでいる。俺の魔法でも救えなかった不治の病にかかってな。」
デザスト「なんだと。」
笛木「俺がやっていることは間違っている。そんな事は俺だって知っていたさ。そしてコヨミや操真晴人にも止められた俺は最後に奴と本気で戦い、負けた。そしてグレムリンにトドメを刺されて消えたはずの俺がどうしたものか今もこうしてこの世界に存在しているというわけだ。」
笛木の話を聞いていたデザストは1つの結論に辿り着く事になるのだった。
デザスト「なるほどな。つまり俺もあんたも境遇は似てるって事か。」
笛木「ではお前もライダーに倒された上で復活したのか?」
デザスト「ああ。誰かの声で目を覚ましたんだ。」
笛木「誰かの声?」
デザスト「じゃああの声はあんたには聞こえてないのか。」
笛木「どういう声が聞こえたんだ?」
デザスト「単純な話さ。世界を守るためにダークライダーを集めろ、それから正義を振りかざしながらお前達を倒そうとする敵が現れるってな。」
笛木「なるほど。それがあの仮面ライダーゼインか。」
デザスト「ああ。だがあいつは強すぎる。あんたも気をつけろよ、ゼインはいずれあんたも倒しに来るはずだ。」
そう助言をしたデザストはグラッジデントを肩に担ぎながら笛木に背を向けたのだった。
笛木「待て。お前は何処に行く?まさか逃げるつもりじゃないだろうな?」
デザスト「ハッ。逃げてもいいなら逃げたいさ、何時でもな!だが今回は違う、あんたらみたいな仲間をゼインから匿うためのアジトを探してくるだけだ。じゃあ、またな!」
そう言うとデザストは姿を消したのだった。
笛木「フッ、勝手なやつだ。だがあいつとは気が合いそうだな。」
そしてデザストと別れた笛木は街に向かって歩き始めると訪れたその街で人々の悲鳴を聞くのだった。
笛木「ん?なんだ?」
人々「キャー!助けて!」
ミノタウロス「そうだ、そうだ!もっと叫べ!そして絶望してゲートとしてファントムを生み出せ!」
笛木「あいつはミノタウロス!何故だ、奴はウィザードが倒したはずだろ?」
そして街に辿り着いた笛木はミノタウロスが小さな女の子を狙う姿を目撃したのだった。
女の子「キャー!助けて!」
ミノタウロス「こんな子供でもいい!さっさと絶望しろ!」
笛木「コヨミ!いや、違うな…。だが、させるか!」
『バリア!ナウ!』
ミノタウロス「なんだ、お前は!」
笛木「逃げろ。」
女の子「え?」
笛木「早く逃げろ!」
女の子「うん。ありがとう、おじさん!」
笛木「フッ、おじさんか。」
バリアの魔法を使って女の子を守り抜き、逃がす事に成功した笛木は改めてミノタウロスの前に立ちはだかるのだった。
ミノタウロス「お前が邪魔さえしなければあの子供をゲートにしようと思ったのに!」
笛木「黙っていろ。お前の相手はこの俺だ!」
そう告げた笛木は白い魔法使いドライバーを起動したのだった。
『ドライバーオン!』
『シャバドゥビタッチヘンシン、シャバドゥビタッチヘンシン、シャバドゥビタッチヘンシン』
笛木「変身」
『チェンジ!ナウ!』
ミノタウロス「お前も魔法使いだったのか!だったら倒させてもらう!」
そしてブルアックスを振り回して襲い掛かるがその攻撃を受け止める事に成功した白い魔法使いは連続パンチとキックでミノタウロスを吹き飛ばすことに成功したのだった。
『コネクト!ナウ!』
そして白い魔法使いはハーメルケインで連続斬撃を放つと共にミノタウロスのブルアックスを破壊してしまうのだった。
ミノタウロス「き、貴様!よくも俺の武器を破壊してくれたな!絶対に許さないぞ!」
そう叫んで火球を放ったミノタウロスに対して白い魔法使いはバリアのウィザードリングを発動したのだった。
『バリア!ナウ!』
ミノタウロス「何?」
白い魔法使い「覚えておけ。お前のような相手に俺は構っている暇はないんだ。ゼインを倒さないといけないからな。」
ミノタウロス「ゼイン?誰だそいつは!」
白い魔法使い「お前ごときが知る必要は無い。」
そう告げると白い魔法使いは次なる魔法を使うために新たなウィザードリングを読み込ませたのだった。
『チェーン!ナウ!』
ミノタウロス「な、なんだこれ!う、動けない!」
白い魔法使い「言っただろ?お前に構っている暇はないとな!」
『エクスプロージョン!ナウ!』
ミノタウロス「ウワーッ!ま、待て!待てよ!俺が何したって言うんだよ!」
白い魔法使い「お前はファントムを生み出すためだけに小さな子供をゲートにしようとした。それが許せないだけだ!」
『イエス!スペシャル!アンダースタンド?』
ミノタウロス「ウワーッ!何言ってんだよ、元はお前が俺たちを生み出したんだろうが!思い出したぜ、はっきりとな!」
白い魔法使い「黙れ。」
『イエス!ブリザード!アンダースタンド?』
ミノタウロス「あ、足が凍ってきた!」
白い魔法使い「あの話を出すな。」
『イエス!グラビティ!アンダースタンド?』
ミノタウロス「つ、潰れる!助けてくれよ!」
白い魔法使い「お前を助ける義理はない!」
『イエス!サンダー!アンダースタンド?』
ミノタウロス「ウワーッ!な、なんなんだよ!お前とあの子供、関係ないだろ!」
白い魔法使い「俺はもう二度とサバトを開かないと決めた。だからお前達をこの世界から一匹残らず消し去ってやる!」
『イエス!キックストライク!アンダースタンド?』
白い魔法使い「これで終わりだ!」
ミノタウロス「ウワーッ!」
小さな女の子を狙ったミノタウロスの攻撃に怒りを爆発させた白い魔法使いの魔法の連続コンビネーションからキックストライクをくらったミノタウロスは爆散した。しかし、その背後から桜井侑斗が姿を現した。
白い魔法使い「なんとか勝てたか。」
侑斗「下らないな。悪党が悪党を倒す。誰がそんな結末を望む?」
白い魔法使い「お前だったのか。噂の仮面ライダーゼインの正体は。」
侑斗「だとしたらどうする?俺に降伏するか?」
白い魔法使い「お前じゃなくゼインにだろ?お前、どうやらそいつにかなり支配されてるようだが大丈夫か?」
侑斗「大丈夫?愚問だな。今から俺に消されるくせに俺の心配か?お人好しは他所でやれ!」
そう叫んだ侑斗は腰にゼインドライバーを装着し、プログライズキーを起動した。
『ゼイン!』
侑斗「変身」
『ゼインライズ!ジャスティス!ジャッジメント!セイギ!ゼイン!』
ゼイン「かかって来い!」
白い魔法使い「なめるな!ハアッ!」
そしてハーメルケインの連続攻撃をうけたゼインだったが徒手空拳を使った打撃攻撃で白い魔法使いにダメージを与えたのだった。
ゼイン「どうした?俺には魔法を使わないのか?」
白い魔法使い「調子に乗るな!」
『エクスプロージョン!ナウ!』
ゼイン「無駄だ。」
白い魔法使い「黙れ!」
『イエス!スペシャル!アンダースタンド?』
ゼイン「聞いてるか?無駄だ。」
白い魔法使い「何が無駄なんだよ!」
『イエス!ブリザード!アンダースタンド?』
ゼイン「やって見れば分かること!」
白い魔法使い「調子に乗りやがって!」
『イエス!グラビティ!アンダースタンド?』
ゼイン「ハハハ、ハハハ。」
白い魔法使い「何を笑っている?」
ゼイン「ほら、あと二つだろ。早く使え。そうすれば意味が分かるからな!」
白い魔法使い「なら、お望み通り使ってやる!」
『イエス!サンダー!アンダースタンド?』
ゼイン「効かないと言ってるだろ。早くしろ。」
白い魔法使い「負け惜しみを言い過ぎなんだよ、お前は!これでお前が正しいという話は嘘になるんだ、覚悟しろ!」
『イエス!キックストライク!アンダースタンド?』
白い魔法使い「終わりだ!ハアッ!」
ゼイン「ほら、これが真実だ。お前の魔法は全てラーニングしているんだよ。だから無傷というわけだ。」
白い魔法使い「そ、そんな…馬鹿な…クッ!」
ゼイン「ほら、立てよ。反撃開始といこうじゃないか!ハッ!セイッ!」
ゼインの挑発に乗って同じ魔法を短時間で放った白い魔法使いは魔力が切れて膝を着いてしまった。そして、そこに急接近したゼインは連続パンチとキックを放つのだった。
白い魔法使い「グハッ!す、すまないコヨミ。父さんはもうダメみたいだ。」
ゼイン「さあ、決着と行こうか!」
そして1枚のゼインカードをゼインが取りだした次の瞬間、何処からか炎が放たれると共に白い魔法使いの体を炎が包み込むと白い魔法使いの手にどこか見覚えのあるウィザードリングが姿を現したのだった。
白い魔法使い「操真晴人か。この指輪を俺に使えということか。」
そして右手にフレイムのウィザードリングを装着した白い魔法使いはドライバーに読み込ませたのだった。
『ボルケーノ!ナウ!』
そして、白い魔法使いの白いガウンやオレンジ色の複眼が赤く染まったことにより、この姿は白い魔法使いフレイムスタイルと言うより赤い魔法使いと言った方が良いのかもしれない。
ゼイン「なんだ、その姿は?」
赤い魔法使い「さあな。俺にも分からないが新しい力ということにしておこうか。」
そして、ウィザードのようにハーメルケインを撫でると炎を纏ったハーメルケインであるボルケーノハーメルケインを持ち、そのまま炎を纏わせた状態で連続斬りをゼインに放つとこの前のデザスト同様急に動きが止まるのだった。
ゼイン「チッ、またか!身体が動かない!どうしたんだ?ゼイン!」
赤い魔法使い「なるほど。今が攻めどきと言うことか!ならこいつを使ってやる!」
そう叫ぶと赤い魔法使いはスペシャルのウィザードリングを読み込ませたのだった。
『イエス!スペシャル!アンダースタンド?』
ゼイン「ウワーッ!」
白い魔法使いが使う時とは違い、強烈な炎が放たれたことによりゼインは片膝をついたのだった。
赤い魔法使い「これで決着と行こうか!」
『イエス!キックストライク!アンダースタンド?』
赤い魔法使い「終わりだ!ハアッ!」
ゼイン「ウワーッ!」
そして、炎を纏った強烈なライダーキックをくらったゼインが大爆発を起こしたために勝利を確信した赤い魔法使いはその場から立ち去ろうとした次の瞬間、爆炎から呼び止められたのだった。
ゼイン「待て!お前をここで消してやる!」
赤い魔法使い「何?」
『ウィザード!』
ゼイン「これで終わりだ!」
『執行!ジャスティスオーダー!』
ゼイン「こいつをくらえ!ハアッ!」
赤い魔法使い「ウワーッ!」
そしてウィザードのゼインカードを使い、シュレッダーのように裁断すると共にウィザードの幻影がゼインと一体化を果たし、強化されたストライクウィザードを放つと赤い魔法使いは変身解除すると共に笛木の姿に戻るのだった。
笛木「クソッ、こんなはずでは…」
ゼイン「お前はここで終わりだ。さらばだ、笛木奏!」
そして、笛木に対してウィザーソードガンを振りおろそうとした矢先、謎の不死鳥がゼインを吹き飛ばしたのだった。
?「なんだ、面白いことやってるじゃねぇか、この世界でも戦いがあったとはな!」
笛木「誰だ、お前?」
バハト「まあ、黙って見てろ。俺はお前の助っ人なんだからよ。」
まるで笛木を庇うかのように目の前に立ち塞がったバハトは覇剣ブレードライバーを腰に装着すると共にエターナルフェニックスワンダーライドブックを起動したのだった。
『エターナルフェニックス!』
『かってから伝わる不死鳥の伝説が今、現実となる…』
『抜刀!』
バハト「シーッ。変身!」
『エターナルフェニックス!』
『虚無!漆黒の剣が、無に帰す!』
ファルシオン「さあ、一瞬で決めてやるぜ!」
『必殺黙読!抜刀…!不死鳥無双斬り!』
ファルシオン「ハアッ!」
無銘剣虚無をブレードライバーに戻し、トリガーを1回引いてから抜刀して発動する不死鳥を模した強力な斬撃を放つ不死鳥無双斬りを放ち、それをくらったゼインは地面を転がるのだった。
ゼイン「仕方ない、今日はこの辺にしておいてやる!」
そう告げてゼインは撤退するとファルシオンの変身を解除したバハトは笛木の前に立つのだった。
笛木「お前は味方なのか?」
バハト「当たり前だろ?俺はバハト。不死身の剣士だ!俺も参加するぜ?ゼイン討伐にな!」
こうしてデザストが紡いできたダークライダーの絆はバハトという新たな仲間を手に入れる事が出来た。果たしてこの先、どれだけのダークライダーを味方に出来るのだろうか?
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