ウルトラマンギンガ～10年越しの逆襲～第３話「れなぁがヒカルに嫉妬する日パート１」

前回のあらすじ
ウルトラマンギンガこと礼堂ヒカルが地球で活動を始めて10年が経った。ヒカルは、久しぶりに帰ってきた地球で新たな仕事として今をときめくアイドルである櫻坂46のメンバー、守屋麗奈のマネージャーとして活動していた。そんな中、何故か地球に現れた宇宙怪獣ゼットンや双頭怪獣パンドンといったウルトラ6兄弟にかつて倒されたはずの怪獣を倒すためにウルトラマンギンガとして地球の平和を守るために戦っていた。しかし、そんな中で麗奈にヒカルがウルトラマンギンガであることがバレてしまいそうになったもののヒカルが麗奈についた嘘と同じメンバーである大園玲の協力によってなんとか麗奈を騙すことに成功し、秋元康との約束である担当アイドルにバレた段階でマネージャークビも阻止されたヒカルは、なんとか首の皮一枚繋がったのだった。しかし、地球から遠く離れた怪獣墓場ではウルトラダークキラーが闇の巨人、ダークルギエルを闇のエネルギー波を注入した事で完全復活させてしまうのだった。そして、地球に再びウルトラダークキラーとダークルギエルの最凶タッグによるウルトラマン全滅作戦が始まるカウントダウンが刻一刻と迫っていたのだった。

ヒカル「はあ、絶対麗奈に怒られるの確定じゃないかよ。」
そんな事を呟くヒカル。その言葉にはこんな意味があったのだった。
麗奈「ねぇ、ヒカルさん！」
ヒカル「ん？」
麗奈「ヒカルさん、ヒカルさん！」
ヒカル「ん？」
麗奈「ヒカルさんってば！」
ヒカル「なんだよ！さっきから返事してるだろ！ん？って！」
麗奈「冷たい！😠」
ヒカル「どうしたんだよ、麗奈。そんなに怒りん坊になると折角の可愛い顔が台無しだぜ？」
麗奈「え？やだ、ちょっと可愛いだなんて…照れちゃう！！」
ヒカル「何やってんだよ。それで俺に何の用だ？もうすぐお前を送って帰るんだぞ？」
麗奈「れなは明日おやすみです！」
ヒカル「知ってますよ～。」
麗奈「ヒカルさんは誰の担当ですか？明日限定で！」
ヒカル「明日は、天ちゃんかな。」
麗奈「はあ、終わった。」
ヒカル「なんでだよ！」
麗奈「ヒカルさんはきっと天ちゃんの可愛さにやられて帰りにアイスを食べるんだもん！」
ヒカル「なんだその根拠のない偏見は！」
麗奈「偏見じゃないもん！本当だもん！」
ヒカル「大丈夫だって！絶対にそんなことにはならないから！」
麗奈「本当に？」
ヒカル「ああ、本当だ！だから嫉妬なんかするなよ？」
麗奈「それは保証できません！天ちゃんにデレデレするヒカルさんが想像できるので！」
ヒカル「おいおい。機嫌直してくれよ、麗奈。はい、お詫びのチョコレート！」
麗奈「あ、これ。れなが食べたかったやつじゃん！なんでヒカルさんが知ってるの？」
ヒカル「さあ、なんででしょう？」
麗奈「誰かに聞いたな！白状しなさい！」
ヒカル「玲ちゃんだよ。」
麗奈「早っ！それにぞの、すぐ言わないでよね！」
ヒカル「だって玲ちゃんが言ったんだぜ？れなぁはこのチョコレートが好きだって！だから、ほら食べてくれよ！」
麗奈「いただきまーす！パクっ、ん～、美味しい！キャラメリゼされちゃった。」
ヒカル「(　>д<)､;'.･ ｹﾞﾎｺﾞﾎ」
麗奈「ちょっと咳しないでよ、れなの感想、台無しじゃん！」
ヒカル「感想は分かるけどなんだよ、キャラメリゼされちゃったって！」
麗奈「もう！うるさい、ヒカルさんのバーカ！」
ヒカル「なんだと！」
そんなこんなで大騒ぎをして疲れ果てて迎えた次の日、ヒカルはバイクに乗って天ちゃんを迎えに行くのだった。
ヒカル「いたいた、お待たせ！天ちゃん！」
天「あ、ヒカルさん！今日はよろしくお願いします！」

その瞬間、天ちゃんのいつもとは違うオーラに圧倒されたヒカルは、この子が本当に現役のJKなんだろうかと考えされてしまうのだった。
天「あれ？ヒカルさん？どうかしました、もしかして天ちゃんの顔になにかついてます？」 
ヒカル「あ、いやいや。そういう訳じゃないんだけどさ、天ちゃんって間近で見ると本当に可愛いなと思ってさ！」
天「ちょっと恥ずかしいですよ！こんなことがれなぁに伝わったらまずいですって！」
ヒカル「まあ、そうなんだけどさ。」
天「あれ？そういえば今日ってなんの仕事か分かってます？」
ヒカル「おいおい、マネージャーをなめるなよ！今日は雑誌の撮影とこち星の収録だな。」
天「こち星か。ヒカルさん、知ってます？井上って妄想が上手なんですよ？滑舌があんなに悪いのに！」
ヒカル「滑舌をいじるのをやめなさい。まあ、確かに俺も何回か聞いた時はその回だったな、まあ井上が勝手に暴走してる時もあったけど。」
天「そうなんですよってやばい！撮影に遅れちゃいます！」
ヒカル「よし、乗って！一気に飛ばすよ！」
天「はい！」
途中脱線してしまった箇所もあったが天ちゃんと立ち話をした後、大急ぎで撮影現場に送り届けたヒカルは、ご好意にあやかって撮影を見学していた。
ヒカル「それにしてもあそこで撮影してるのがついさっきまで俺のバイクの後ろでキャッキャしてた子とは思えないな。」
ヒカルが見つめる先ではさっきとはまた別のモデルとしての顔を見せた天ちゃんにヒカルはまたもやこの子は本当に現役のJKなんだろうかと思うのだった。そして、時は流れあっという間に撮影は終了した。
天「ヒカルさん、お疲れ様です！」
ヒカル「天ちゃん、お疲れ様！可愛かったよ！」
天「あ、ありがとうございます！そうだ、ヒカルさん。アイス食べていきません？」
ヒカル「あ、アイス？」
天「はい！アイスです！」
その時、ヒカルの脳裏には昨日の帰りに麗奈から言われたあの言葉を思い出したのだった。
回想
麗奈「ヒカルさんはきっと天ちゃんの可愛さにやられて帰りにアイスを食べるんだもん！」

ヒカル「いや、アイスはちょっと無理かな？ほら、こち星もあるしさ。カフェでお茶なら良いんだけど。」
天「嫌です！絶対に嫌！天ちゃんはヒカルさんとアイスが食べたいんです！」
ヒカル「困ったな。どうしたらいいんだろう…」
天「近くにサーティーワンがあるんです！」
ヒカル「いや、いくらなんでもアイドルがサーティワンでアイスを食べるのは見つかったらまずいだろ？」
天「お願い…ひかるが勧めてくれたピカチュウのパチパチアイスが食べたいの…お願い！」
目を潤ませながらヒカルの肩を掴んで語りかける天ちゃんの顔を見てヒカルはまたもやこの子は本当に現役JKなんだろうかと思うのだった。
ヒカル「分かった、分かったから食べに行こう。ただし、テイクアウトして外で食べるからな！」
天「やったー！」
そして、天ちゃんと買ったアイスを外で食べていると秋元先生から連絡が入るのだった。
秋元「もしもし、ヒカルくんか？」
ヒカル「どうしました、秋元先生？」
秋元「いますぐ山﨑を連れて遠くに逃げるんだ！」
ヒカル「どうしてです？こち星の収録がこれからあるんですよ！」
秋元「先程私から連絡してこち星の収録時間をずらしてもらった。」
ヒカル「何故です？」
秋元「今から数分後に怪獣が君たちの近くに現れる！」
ヒカル「なんですって？」
秋元「だから山﨑を連れて遠くに逃げろと言ったんだ！ちなみにギンガに変身するなら物陰に隠れてくれよ。」
ヒカル「了解です！」
そして、通話が終わったスマホを見たヒカルはキョトンとしている天ちゃんに事情を話したのだった。
天「え？怪獣がここに？井上は？」
ヒカル「井上はスタッフが避難させてるから大丈夫だって。とりあえず俺達も広い所まで逃げよう！」
天「はい！」
そして、天ちゃんを後ろに乗せてバイクを走り始めてもうすぐ広い所に出れると思った次の瞬間、目の前にあの怪獣が姿を現したのだった。

ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
ヒカル「ベムスターだと？」
天「キャー！」
そして、ベムスターはヒカルと天ちゃんに向かってベムスタービームを放つもののヒカルはバイクを加速させてベムスターの足元から抜け出すことに成功したのだった。
ヒカル「危なかった。天ちゃん、ここで待ってて！俺はみんなを遠くに逃がしてくるから！」
天「はい！」
そして、ヒカルは天ちゃんを物陰に隠したことを後々公開することになりながら人々を避難させていた。
？「あれって天ちゃんとれなぁのマネージャーだよな？」
？「あれはベムスター。何故あいつがここに！」
そして、全ての人々を避難させたヒカルが聞いたのは天ちゃんの悲鳴だった。
天「キャー！ヒカルさん、早く来て！怪獣に食べられちゃう！ヒカルさん！」
ヒカル「天ちゃん！ベムスター、いつの間にあそこにいたんだ！やめろ、天ちゃんに手を出すな！」
そして、急いで天ちゃんの元に向かったヒカルが見たのは、ベムスターの嘴に追いかけられていた天ちゃんだった。そして、走りながら懐からギンガスパークを取り出したヒカルは、ギンガのスパークドールズをウルトライブしたのだった。
『ウルトラーイブ！ウルトラマンギンガ！』
ヒカル「ギンガァァァァ！！」

ギンガ「行くぜ、ベムスター！」
そして、ベムスターの体に格闘攻撃を叩き込んだギンガだったが、何故かベムスターの羽根に伏せがれてしまいうまく攻撃できなかったのだった。
ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
ギンガ「やめろ！クソっ、しつこいんだよ！」
そして、低空飛行で近付いてきたベムスターの嘴攻撃に苦戦していたギンガの傍では天ちゃんがヒカルを探していたのだった。
天「ヒカルさん、ヒカルさん！どこに行っちゃったの…？」
？「こんなとこで何やってんだ、天ちゃん。」
そこに現れたのは天ちゃんを含めた櫻坂46のメンバーが最も信頼しているあの人だった。

天「土田さん！ウワーン！😭」
土田「おいおい、どうした？天ちゃん、泣いてないで話してくれなきゃ分かんないよ？」
天「あのね。天ちゃんの代わりにヒカルさんがマネージャーとして着いてきてくれたの。」
土田「ヒカルさんってあれだろ？れなぁのマネージャーさんだろ？」
天「うん。それで今日は代理でずっと付き合ってくれたのにさっき、あの怪獣が現れてから行方不明になってその後にあのウルトラマンが出てきたの。」
土田「マネージャーさんが行方不明になってウルトラマンが現れた。あのウルトラマンはギンガか！」
天「ギンガ？土田さん、知ってるんですか？」
土田「まあな。でも、れなぁのマネージャーが消えたということはまさかギンガの正体は…ってそれはないか！」
そんな事を土田さんと天ちゃんが話している間もギンガとベムスターは互角の戦いを繰り広げていたのだった。
ギンガ「もうお前の嘴は見切った！」
ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
そう叫んだギンガはベムスターの嘴を華麗にかわすと目にも止まらぬスピードでパンチとキックを叩き込むと共にギンガのクリスタルを黄色く発光させてギンガサンダーボルトの体勢に入ったのだった。
ギンガ「食らえ、ギンガサンダーボルト！」
ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
そして、ぎんがそして、ギンガサンダーボルトとベムスタービームはお互いに全力を出したものの全て相殺してしまうのだった。そんな中、ベムスターはギンガの後ろにいた天ちゃんと土田さんにベムスタービームを放つのだった。
天「私たちを」
土田「狙ってきたぞ！」
ギンガ「まずい！やめろ！」
そして、なんとか天ちゃんと土田さんの目の前に立ち塞がったギンガは背中にベムスタービームを食らうのだった。
天「ギンガ！」
土田「まずいぞ、もう1発来るぞ！」
ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
ギンガ「させるか！」
そして、もう一度放たれたベムスタービームを自らを盾にするかのように立ち塞がったギンガが食らうのだった。そして、片膝を着くと共にギンガのカラータイマーが点滅したのだった。
ギンガ「ハア、ハア。まずいな。」
？「そんなものじゃないだろ、ギンガ！」

土田「あ、あなたは？」
天「ちょっと隊員さん！危ないよ！逃げて！」
土田「あの人がいたら大丈夫だよ、天ちゃん！」
秀樹「ああ、あとは俺に任せておけ！」
天「え？」
そんな事を話していると謎の青年、郷秀樹が空に手をかざすと眩い光に包まれて姿を消したのだった。

ジャック「食らえ、流星キック！」
そして、ベムスターが嘴をギンガに突き刺そうとした次の瞬間、空から流星キックを食らわせるために急降下してきたのは伝説のウルトラ6兄弟の1人、ウルトラマンジャックだった。
土田「ウルトラマンジャック。彼が来れば形成は逆転だ！」
天「本当に？」
土田「ああ！」
そんな土田さんの言う通りにウルトラマンジャックはパンチとキックでギンガの代わりにベムスターにダメージを与えていくのだった。
ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
そして、嘴を突き刺そうとしたベムスターにジャックは次の技を発動したのだった。
ジャック「ウルトラスラッシュ！」
そして、八つ裂き光輪を食らったベムスターが倒れると共にギンガもゆっくりと立ち上がるのだった。
ギンガ「ジャックさん、一緒に決めましょう！」
ジャック「ああ！」
ベムスター「キュワッ！キュワッ！」
ジャック「スペシウム光線！」
ギンガ「ギンガクロスシュート！」
そして、ベムスタービームとギンガクロスシュート、スペシウム光線の撃ち合いになったが押し返されて2人の必殺技を食らったベムスターは爆散したのだった。
ギンガ「ジャックさん、助かりました！」
ジャック「困った時はお互い様だ！ギンガ、また会おう！」
ギンガ「シュワッチ！」
ジャック「デュワッ！」
そして、固い握手をかわしたギンガとジャックは空に姿を消したのだった。
ヒカル「ごめんな、天ちゃん。あれ？土田さん？」
土田「ダメだぞ、マネージャーがアイドルを1人にしたら。」
天「本当だよ！」
そして、何故かこの3人で帰ることになりここでまた様々な天ちゃんの表情にやられたヒカルの事を土田さんにバレてしまうのだった。そんな中、束の間の平穏を破るかのようにこの地球にウルトラマンAのライバルであるあの怪獣が迫っていることをヒカルはまだ知らなかった。