仮面ライダーオーズ~未来のコアメダル~第1話「未来から来たアンクとポセイドンと新たなグリード前編」
映司「アンク、今頃未来で何やってるのかな?あっちの世界でもアイス、食べれてるのかな?」
比奈「もう、映司君!いつまでも黄昏てないで手伝ってよ!」
映司「あ、ごめん。今すぐ手伝うよ比奈ちゃん。」
比奈「それで、何に黄昏てたの?映司君。」
映司「いや、未来のアンクはあっちの世界でもミハル君と一緒にアイスを食べてるのかな?ってね。」
比奈「確かに。アンク、どうしてるんだろうね?あ、ごめん!アンクって未来のアンクだよね!」
映司「大丈夫だよ、比奈ちゃん。俺とあいつの『いつかの未来』はきっと近いはずだからさ。」
クスクシエに居候しながら手伝いをしていた仮面ライダーオーズこと火野映司は、800年の眠りから覚めた怪物、グリードと様々なコアメダルの力を駆使しながら全てのグリードを倒した。しかし、その犠牲として自らのヒビが入っていたタカのコアメダルを映司に使わせ、恐竜グリードを倒させた映司の相棒であるグリード、アンクは消滅してしまった。そして、ヒビが入って半分に割れたタカのコアメダルをポケットに入れていた映司は、最後の戦いから数ヵ月が経ったある日、未来からやってきた仮面ライダーポセイドンとの戦いで半分に割れたコアメダルがポケットにあるにも関わらず、いきなり目の前に現れたアンクと共に再びタッグを結成してポセイドンを倒すも、突如として現れたワームホールの中に姿を消したため、映司はアンクが未来からやってきたと推測すると共に泉比奈とアンクが復活する『いつかの未来』が近付いていることに少しだけ安心していた。一方、そんな中未来の世界ではとんでもないことが起きていたのだった。
アンク「おい、ミハル!しっかりしろ!やはりポセイドンのコアメダルを使うのはダメだったんじゃないか?」
ミハル「大丈夫だよ、アンク。これは俺が望んだ事なんだから。」
アンク「なんとか鴻上の野郎からコアメダルとポセイドンドライバーを奪い取ることは出来たが、お前が保険で持っていたアクアドライバーはどうするんだよ?」
ミハル「それは俺が持っているコアメダルを奪われた時に考えようよ、アンク。」
未来の世界にワームホールで帰ったアンクは、仮面ライダーアクアこと港ミハルと共に新たな戦いに備えていたのだが、そのミハルが何故かかつて自我を失うほどの暴走を与えてしまったポセイドンのコアメダルの力を再び使うことをアンクに話し、鴻上ファウンデーションからコアメダルとポセイドンドライバーを盗み出した瞬間、水辺に潜んでいた謎の人物からの攻撃に合い、なんとか物陰に隠れることに成功したのだった。
ボルグ「お前らに俺から逃げる術はないぞ、アンク!それから港ミハル!お前らが盗んだそのコアメダルさえあれば俺は完全体になれるのだからな!」
アンク「海のグリード、ボルグ!やはりここまで追い付いてきたか!」
ミハル「アンク、さっきのコアメダルを俺に!」
アンク「お前まさか、あいつと戦う気か!」
ミハル「時間稼ぎは俺がする!アンクはワームホールを開ける場所を探してくれ!」
アンク「なんだと?」
ミハル「過去に戻って力を借りるんだろ、映司さんの力を!」
アンク「お前、そこまで把握していたのか?」
ミハル「へへ、まあね!だから急いで、アンク!」
アンク「分かった!無茶はするなよ、ミハル!」
ミハルはアンクが過去に戻って以前のように火野映司から力を借りようとしていたことをしっていたのだった。そのために自らが時間稼ぎをすることによってアンクがワームホールを開けるようにするために仮面ライダーポセイドンとしてボルグと戦う道を選ぶのだった。
ミハル「ボルグ、俺が相手だ!」
ボルグ「ほう、ポセイドンの力と鏡写しである俺と戦うわけか!」
ミハル「ああ!」
そして、ミハルは腰にサメとクジラ、オオカミウオのコアメダルを装填したポセイドンドライバーを装着した。
ミハル「変身!」
『サメ!クジラ!オオカミウオ!』
ポセイドン「一気に行くぞ!」
ボルグ「来るなら来い!」
そして、遂にポセイドンとボルグの一騎討ちが始まるのだった。
アンク「どこだ。前に開いたワームホールの場所は!ん?ここか!ハッ!」
そして、アンクがワームホールを以前開いた場所を思い出し手をかざすとセルメダルと共にワームホールが開き始めたのだった。
アンク「よし!あとはあいつを呼ぶだけだ!」
そして、アンクは背中から羽根を出現させてミハルがボルグと対峙していたあの場所に向かうのだった。
アンク「ミハル!」
そして、現場に辿り着いたアンクが見たのはほぼ互角に戦い合うポセイドンとボルグの姿だった。だが、アンクはそれを見て一瞬で理解したのだった。少しずつポセイドンが劣勢に陥っていたことを。
ポセイドン「ハッ!」
ボルグ「分かるか。貴様がサメの力を使おうとオオカミウオの力を使おうとクジラの力を使おうと貴様と俺が持つコアメダルの枚数には雲泥の差があることをな!」
ポセイドン「そ、そんなことは分かっているさ!お前が俺に倍の力で相殺しようともな!」
そして、ポセイドンはディーペストハープーンによる斬撃攻撃を繰り出すと、ボルグを少しだけ追い詰めることに成功したのだった。すると、3枚のコアメダルが光るのを見たアンクは、ミハルにアドバイスをするのだった。
アンク「ミハル!ドライバーを回せ!」
ポセイドン「分かった!」
『スキャニングチャージ!』
ポセイドン「食らえ!」
今まで1度も使われることのなかった必殺技、ディープスパウダーを食らったボルグは無傷に等しい姿で立っていた。そして、いきなり両手を地面にかざすと地割れと共に海流が流れ込んできたのだった。
ボルグ「終わりだ!」
ポセイドン「させるか!」
海流を止めるためにディーペストハープーンを地面に突き刺すも、その海流に巻き込まれてアンクもろとも吹き飛ばされたが、運良くワームホールの場所まで飛ばされたことから変身解除したミハルと共にワームホールの前に立つのだった。
アンク「行くぞ、ミハル!」
ミハル「ああ!」
ボルグ「逃がすか!」
アンク「またな、ボルグ!」
そう告げると共にアンクはミハルを抱えてワームホールに飛び込むのだった。だが、この時2人は知らなかった。閉まりきらなかったワームホールの中にボルグが飛び込んでいたことを。