夢見るそれいゆ 251
「ひ、ひな?彼氏を親に紹介するのって、そんなにすぐじゃなくても良いんだぞ?」
パパは、國吉先輩を会わせたいという私の言葉に、激しく動揺した。
「…ひなちゃんは、私達に安心してほしいのよね。」
ママは私の意図に気付いてくれたようだ。
「私ね、ちなっちゃんの事件でパパやママに心配かけたでしょう?
だから、男の人と付き合うなら、そういう心配をかけなくないの。」
私はパパの目を真っ直ぐに見つめた。
「…何だか急にひなが大人になっちまった気がするなあ。」
パパは深くため息をついた。そして、ママの方に目を遣った。ママは微笑みながら、頷いた。
「分かった。ひなの彼氏…連れて来ていいぞ。どんなチャラい男でも、俺は受け止める。」
「パパ、國吉先輩は全然チャラくないよ。むしろ、ストイックだよ。」
私はパパの思い込みに苦笑いした。
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