hydrangea ─dream─ 中編
私はあおいお姉ちゃんの家から、市立の中学に通うことになっている。あおいお姉ちゃんは、私の腹違いの姉だ。
「ナゴシ。今日ダディーと話したんだけど、ダディーも挨拶しに一緒に日本に来るって。ナゴシにも会ってみたいって言ってたよ!」
「ん?紫陽、お父さんに俺のこと何て説明したんだ?」
「恋人だよ?他に何て説明するの?」
「……」
ナゴシは黙ってしまった。
「ナゴシ、もしかしてダディーに会いたくないの?」
「紫陽、娘の彼氏がこんなオジサンだって知ったら、お父さんショックじゃないかな。」
ナゴシの声は沈んでいる。
「ダイジョウブだよ!ナゴシ、38歳に見えないし。」
「それはそれで、頼りなくて心配なんじゃ…」
「ナゴシ!!私は他の誰でもない君をダディーに会わせたいんだよ!」
私はつい怒鳴ってしまった。
「…ごめん。」
気まずい雰囲気になってしまった。
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