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夢見るそれいゆ 245

「今のあいつからは想像出来ないかもしれませんが、昔は姪の更紗と同じぐらい活発だったんです。
だけど、母親が亡くなってから感情が麻痺していた時期がしばらく続いて…」
國光さんの表情が曇った。

「更紗先輩から聞きました。
その頃の國吉先輩、『壊れた』って…『そのまま死んでしまうんじゃないか』って言っていました。」

「ああ、姪が言うことは大袈裟ではなく本当のことです。
実際、食事を摂らずに病院に何回も運ばれました。」

國吉先輩は夏越クンに似ていると思った。
夏越クンも紫陽が消えた後、食事が喉を通らずに、アパートの部屋で倒れていたと、パパから聞いた。

「私も父親として、どうしていいか分からずに、ある日怒りが爆発してしまいました…
『いい加減にしろ!お前が元気にならないと、よしのが悲しむんだ〜!』って。
母親よしのの名前を聞いて、ようやくあいつは涙をボロボロ流したんです。」

朔は私の膝から降りると、國光さんの方に歩み寄った。
國光さんは朔の背中を優しく撫でた。

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さくらゆき
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