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#香水

【コラボショートショート】あなたが悲しそうな顔で微笑うから

【コラボショートショート】あなたが悲しそうな顔で微笑うから

このショートショートは、may_citrusさん原作「澪標」最終回の後、「もしも実咲さんが夫である航さんのつけている香水の意味に気づいていたら?」というお話です。

私が強迫性障害の治療をしていた頃。

強迫症状が落ち着いている時に入った、夫である航くんの寝室で、黄緑色の香水を見つけた。夫は香水が好きで何種類か持っていたが、会社につけていく、サムライのアクアクルーズよりも特別に扱っているようだった

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【コラボ小説】ただよふ(「澪標」より) プロローグ

【コラボ小説】ただよふ(「澪標」より) プロローグ

この小説は、may_citrusさんの小説「澪標」を、海宝課長の視点から私の想像で書いたものです。

あなたが北関東事業所に異動してしばらく経った頃、本社にいる僕のもとに青天の霹靂の情報が舞い込んできた。

それは大学の弓道部時代からの友人、志津からもたらされた。

「航、鈴木が寿退社だってよ。」
「…志津課長、仕事中は海宝と呼べと…って、え?鈴木さんが?」

鈴木澪。僕が愛した運命の女性。
双極

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【コラボ小説】新しい航海 (「澪標」番外編 「東雲の幻」より)

【コラボ小説】新しい航海 (「澪標」番外編 「東雲の幻」より)

この小説は、may_citrusさんの小説「澪標」番外編「東雲の幻」の続きを、私の想像で書いたものです。

あなたと別れ、試験運営を請け負う会社の北関東事業所に異動して少し経った頃。
私は休暇をとり、ひとり曇天の日本海に立っていた。

私は鞄から香水「サムライ アクアクルーズ」の瓶を取り出して、虚空にミストをゆっくり、何度も何度も噴射した。

プッシュボタンを押す度に、はじめて会った時から互いに惹

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