PTAの季節

さく6 It's happy Wednesday.

皆さん、春です。PTA委員決めの季節がやってきました。
あの憂鬱な時間が、再びやって来つつあるのです。

去年の四月、私は既に委員を一年勤め、校内では委員になる必要は、ほぼ無い状態でした。
にもかかわらず、委員の押し付け合いが始まりそうになったその時、手を挙げてしまったのです。あの押し付け合いの時間が、大嫌いです。

息子の通っている学校のPTA委員のルールで、児童ひとりにつき、委員一回、みたいなことがあります。うちは児童ひとりなんですが、はずみで二回になりましたが、委員長、副委員長は何人児童が居ても免除とか。つまり、子どもの多いお母さんほど委員をやるべき立場にあります。そんなわけで赤ちゃん背負ってるお母さんが委員ということにもなり、公平なルールとはいえ、あまり納得ができません。

しかもちょうど、母が亡くなって1ヶ月が過ぎ、亡くなるまでの何ヶ月か介護に毎日通っていた私は、やらなくてはならない事が突然無くなってしまい、このまま引きこもり主婦になってしまうのではないかと、自分でも危惧していた時期だったのです。必要とされる事を探していました。

渡りに舟とばかりに、手を挙げてしまい、更にくじ引きで委員長になってしまいました。環境委員会の委員長です。物資のリサイクルを通して品物を分別し、ベルマークを集める仕事です。いかにも大変そうです。興味はあったものの、委員長にまでなるつもりは全くありませんでした。

しかし、私はここで母の言葉を思い出しました。母は病気がちだった為、PTAへの参加は全くできなかったのですが、ボランティアなのだから必要とされる仕事として、丈夫だったらやりたかった、機会があればおまえもやりなさいと言っていたのです。それならば、去年の分は母の分、今年の分は自分の分と思えばいいかなと考えました。大袈裟ですが、私の人生にPTAの季節がやって来たのです。

そんなわけで始める覚悟をしたわけですが、わからないことばかりで分厚いファイルをドカンと一冊渡され、もちろん説明も受けたのですが、あまりに引き継ぎ事項が多くて、ちんぷんかんぷんになってしまいました。

しかも、委員長と副委員長以外は二巡目の可能性が、もはや無いという理屈で、非協力的な方がお二人ほど、、しかも、協力すると見せかけておいての裏切りでした。もう一年近く経っているのですが、まだまだ許せません。副委員長とふたり、ずっとずっと悪口を言っていました。なんかもう楽しい。

五月からがっつり活動をしているのは、環境委員会だけで、手紙の作成、印刷、配布もがんがんやっているのに、合同委員会は七月に初めて行われるという矛盾も味わいました。手紙の作成方法について、今明かされるんですか? はぁ? 副委員長という同志がいてくれて、本当に助かりました。

多岐にわたる仕事の全貌が見えてきたのは、夏休み頃でした。環境だけ五月からやってると思っていましたが、前年度以前は実は四月からやっていた事を知ったり、市役所に書類を提出する必要があったり、ベルマークの方が他のリサイクルより金額が大きかったり。

テトラパックの回収をすると、どうしてもただの紙パックを集めざるを得ないので仕方ないのですが、ついででビンや缶、古新聞を集める事で、リサイクル業者に持って行ってもらう事も可能になっているので、ほんとに仕方なく仕事を増やしている感じでした。

集まったお金で、学校で使うものが買えます。ベルマークというのは、ほんとに素晴らしいシステムです。ベルマーク預金に見合う学校の備品などをカタログの中から選び、発注します。すると、その分の何割かが被災地や僻地の学校への募金に繋がるのです。

環境委員という性格上、備品を選ぶことはできないことになっていて、私は非常に助かりました。この上に、そんなに責任重大な役目はやりたくありません。

副委員長さんには本当に助けてもらって、ようやく三月で委員長の仕事を終えることができました。倉庫の区分をはっきりさせたり、ファイルをわかりやすく整頓して、把握しやすいようにしたり、それなりにできたんじゃないかと思います。

後はまた委員決めと総会と引き継ぎがあります。五月の初回は前年度の委員長が手伝ってくれたので、私たちも手伝いたいと思ってます。そんなわけで全然終わってないわけですが、一応、自分の名前が出てしまう仕事は終わりなのでした。

一年間勤めて良かったことは、不用品回収日には外で児童たちを待ち、分別作業するのですが、その時全部が晴れたこと。私が晴れ女であることを考えると、委員たちが天気の事ではとても喜んでくれていて、嬉しかったです。
それにベルマークについて詳しくなれた事。
それから、何よりも副委員長さんと仲良くなれた事です。

今後、もしかしたらPTAは無くなっていく可能性があります。隣の学校などは、一年に一度だけ、登下校の見回りを課されるだけで、他に活動などは無いそうです。全校生徒の家庭数で登校日を割り、一年に一度だけ当番が回ってくる。素晴らしい制度だと思います。
環境委員会も息子の通っている学校から、無くなってしまうかもしれません。それは構わないとして、ベルマークだけは続いてもらえたらなと思います。本当にベルマークだけでいいので。

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