GDPのアホらしさ:商品に定価などない。どうとでも言える。
石油や鉄鋼には国際相場があるので、その生産額には意味がある。しかし、ほとんど全ての商品は売買当事者が合意すれば、どんな価格にでもなる。
特にサービスの価格は非常に曖昧だ。
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例を上げましょう。
私がK氏に資産運用のコンサルをします。報酬は100兆円で契約します。
K氏はたまたま画家だったので、私は彼の絵を100兆円で買います。
何の問題もない売買です。そして、これだけで日本のGDPは200兆円も増えます。
どうですか。実にバカバカしいでしょう?
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本来、GDPとは農業・工業国が、石油、金、鉄鋼、トウモロコシなどの国際相場が存在する商品を、売買(特に貿易)することを想定した指標なのです。
サービス業主体の経済、しかも内需主体の経済では、ほとんど役に立ちません。
そして、典型的な先進国の経済は、7割がサービス業、7割が内需です。
GDPは古い指標で、もはや役に立ちません。
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だから中国や韓国が「我々は経済大国でGDPが〇〇USドル」とか言っても、彼らがそう言っているだけです。どうとでも言える。都合のいい数字を言うでしょう。
しばしば中国の経済成長は幻想だと言われますが、これがその理由です。
また、日本のGDPの増減に一喜一憂しても意味がない理由もこれです。経済産業省の官僚のサジ加減、統計の処理でどうとでもなる数字です。「名目〇〇」とか「補正△△」とか、好きなようにいじれます。
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今日現在、意味のある経済指標は、おそらく外貨準備高だけだと思います。そして、中韓の外貨準備高は激減している。経済大国と呼ぶのはいかがなものかと思いますね。