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皆保険制度の落とし穴。病気なのに治療を受けず払うだけの人がいる!
私のスタンスですが、私は皆保険制度に懐疑的です。反対とは言わないけれど、上手く利用しないと大損をする。あるいは大損をしている人がいます。
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まず、大前提として日本の医療費は別に安くはない。病気になってから払う金額が少ないだけで、「前払い」をしています。健康保険のことです。典型的には収入の15%ぐらいを前払いしている。
これは生涯を通じると、3000万~4000万円ぐらいにもなる。それでも安くてありがたいと思いますか?
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さて、落とし穴の一つが「自己負担額」です。基本は3割負担。でもギリギリの生活をしている人は、その3割を払えない。だから治療を受けられません。
「金を払わない。治療は受けない」なら筋は通ります。でも7割は保険料として前払いしているのです。取られるだけです。実に理不尽。
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もう一つの例。若い人は医療を使わない。使うのは老人です。一説によると、1人の人間が使う医療費の大半が、人生最後の10年ぐらいに集中するらしい。たぶん本当でしょう。
糖尿病、誤嚥性肺炎、心臓・血管系の病気、鬱など慢性疾患(or準ずるもの)は、圧倒的に高齢者に多い。そして容易に予測できると思いますが、多くの医療費は慢性疾患によるものです。
それでも、ほとんどの人が同じシナリオをたどるならば、公平です。しかし、これは平均寿命まで生きる人の話なのですね^^;
現実には、それよりずっと手前で死ぬ人が大勢いる。端的には独身者だ。私は何度も書いていますが、独身男性の平均寿命はわずか66歳です。
慢性疾患の治療を受ける前に死ぬ。治療費よりも払う方が相当に多いのです。
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ケーススタディとして、私は独身男性で通院歴はありますが、入院経験は無し。慢性疾患もありません。扶養家族もいないので、今までの医療費はたかがしれています。
そして健康状態を鑑みると60代半ばで死ぬでしょう。介護者がいないので、慢性疾患を抱えて長生きするシナリオは考えにくい。
でも健康保険料は、今までに2千万円以上は払っている。その大半は捨てる事になります。
この事例では健康保険は大損です。
しかも、予想外の早死にで損をするなら納得ですが、私は何十年も前に結婚しないと決めているので、早死にすると予測可能だったのに医療費(≑保険料)を払い続けていたのです。
大失敗です^^;