パナ騙される。「AI企業ブルーヨンダー」を7000億円で買収
東芝が怪しげな原発メーカー(WH)を買収して破綻したのに、何も学んでいないのか。これだけ巨額のババを引いたら、たぶんパナソニックも東芝と同じ運命をたどるだろう。
「AI」が幻想に過ぎないことは、まともな投資家はとっくに気付いている。GoogleもAppleもさじを投げて、すでにこの分野へはほとんど投資していない。いまだに「AIはすごい」と宣伝はしている。しかし注ぎ込んでいる金額は微々たるものだ。
ロボット分野の最先端にいる、業界大一人者であるMITのブルックス教授はとっくに「無理だ」と判断している。米陸軍がアフガニスタンの最前線で使っている「爆弾処理ロボット」は彼の設計なのだが、「AI」など使っていないのだ。あれはただの遠隔操縦で、人間が操作しないと移動もできない。
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そして「ブルーヨンダー」は「AIを使って物流を効率アップさせる」ことを売りにした企業だ。たぶん株式時価総額は大きいのだろう(注1)。世の中には、いまだに「AIバブル」に騙されている「素人投資家」が大量にいるからだ(注2)。
注1:時価総額を調べようとしたのだが、ブルーヨンダーは無名過ぎて報道がない^^; たぶんNASDAQに上場しているだろうから、そこから調べられると思うけど、面倒くさくなってやめた(笑)
注2:その証拠にテスラがappleを抜いて、時価総額で一位になった。あの企業はイーロンマスクの夢物語だけで成立している。彼が「次のソフトウェアアップデートで自動運転が可能になる」と言っている一方で、開発幹部が「無茶だ」と次々に辞めていっている。言うまでもないが、自動運転は「AI」が実用化するのが大前提だ。しかし、今でも「AI」は掃除すらろくにできない。つまりルンバのことだ。「自動運転」は高速道路を走るのがやっと。しかも雨だと使えないし、車線変更すらできない。つまり日産のProPilotが限界なのだ。
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本質的な問題は、日本の経営者は無能だと言うことだ。欧米の経営者の能力は、日本の水準よりはるかに高い。日本の大企業、特に製造業は、メガバンクと経済産業省、財務省に守られてきた(注3)。
だから欧米の良くも悪くも「賢い」経営者には太刀打ちできない。いいように操られてババを引かされる。あるいは買い取った子会社を支配できない。パナソニックは、バブル時代にも米MCAを7000億円も払って買収したのに、管理しきれなくて、巨額の損失を出したあげくに手放した。
また、同じことをやっている。アホだ。
注3:だから経営能力とは無関係に「お上に従う人」が出世している。そもそも「技術部門の生え抜き」がメーカーの経営をやるのはおかしいのだ。経営者の能力は、技術者に必要な能力とは全く異なる。本田宗一郎は「技術がわかる経営者」だから成功したのであり、その逆ではない。