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130 伊藤さんに借りそして??

伊藤さんはらびちゃんを連れて端の席に行った
私達は手前の席で黙って見てみないふりをしていた

……
沈黙が続く

伊藤さんは最初おどおどしているらびちゃんに淡々と優しく話をしていた

あまり内容は聞こえない

ある程度話が終わったかと思ったら

らびちゃんが急に泣き出した

ワタシ「大丈夫かな…?」

すると、伊藤さんが急に*バァン*とテーブルを強く叩いた

…びっくりしたぁ

らびちゃんは泣くのをやめ放心している
らび「どうしてもですか…」
伊藤「オマエに関してだけだ
特に可愛がっているさくらの店だ

オマエ逃げ癖ついているみたいやから今から一緒に家まで行く
簡単な荷物だけでいい。来い」

らびちゃんはうろたえながら伊藤さんに着いていった


【その後
らびちゃんは沖縄で伊藤さんグループの風俗店で働いていると聞いた】

イマに戻ります

どんな演技内容かはよく分からなかったが……
ワタシは伊藤さんに借りを作ってしまった

りょう君には先払いで未収分伊藤さんから渡されていた

ワタシは色々と申し訳なくて伊藤さんに電話する

伊藤「はい」
ワタシ「ごめんなさいごめんなさい
申し訳ないです!」

伊藤さんはフフッと笑い
「さくら?ごめんなさいじゃなくてありがとうだろ?」

ワタシは慌てて「あっありがとうございます!」と言った

ワタシのお父さんも言葉にはとても厳しかったが……

伊藤さんは闇金であって悪い人やのに
ワタシは伊藤さんを信用していた

伊藤「さくら?ちょっと提案があるんだが」

??
伊藤「そろそろ身体しんどいんじゃないのか?
今から話す事はさくらが良いと思ったらでの話やから軽く聞いてくれ」

ワタシ「…伊藤さん?今何処?」
伊藤「んっ?どうした?」

後ろのBGMが……多分あそこだ

ワタシ「ちょっと待ってて下さいね」

ワタシは店長とレイ君に一言言ってから足早に店を出た

カランカラン

そういう人ら御用達のBarだ

伊藤さんは目を見開いてびっくりしていた

ワタシは急いだので暑い
伊藤さんは「さくら!走ったのか?
大丈夫か?お腹は?」

ワタシは何だか笑ってしまい

伊藤さんの顔を両手で挟んだ


伊藤「え 何 ちょっ」
伊藤さんは困惑している

ワタシはニコニコ笑いながら
「伊藤さん、身体冷たそうやから
さくらが温めているんだよ」

伊藤さんは顔が熱くなってきている

不思議な空間が流れる

伊藤さんははっとなりマスターにドリンク(いちごジュース)を頼んだ

伊藤「……お前は不思議な女やな」
意味が分からなかったが
ワタシは気持ちがとても嬉しかったので心配事も何とかなるような気がして…
ハニカミながらジュースをストローで飲む

ふと、伊藤さんを見たら

いつもの仏頂面ではなくて

頬杖ついてワタシを見ながら微笑んでいた

*レアな伊藤さんの顔見ちゃったかも*

ワタシは急に恥ずかしくなり内容を聞こうとしたら

カランカラン

龍星が現れた

伊藤さんもびっくりしている

龍星「さくら、迎えにきた」

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