38 ワタシが病む時
ワタシはあの小さなマンションに帰った
喉が痛い
手も震える
頭がガンガンする
大量の札束をそこら辺に投げつける
「お風呂に浸かろう…」
鏡で見たワタシの顔はヤバかった
よく、こんなんで人前に出れたものだ
髪の毛もアイロンしてないからバサバサだ
携帯が鳴る
龍星だ…
ワタシは龍星に本当に何でもしてもらっている
ワタシ「はい…」
龍星「さくら?家行っていい?」
ワタシは軽く返事をする
い〜よぉ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ピンポーン
ワタシ「鍵かけてない。空いてる」
龍星が入ってきた
龍星「鍵は閉めなあかんやろ?」
ワタシ「…うん」
龍星はワタシのおかしさに気付いたようだ
龍星「大丈夫か?」
ワタシ「うん。大丈夫大丈夫〜」
そう言いながらフラフラとお風呂場に行く
龍星は言う
「病んでるやん…。しょうがなかったんだよ今回は。まさか、さくらがあんな感じになるなんて思わなかったけど…」
ワタシは病んでいるのだろうか
龍星は、プリンやらお茶やらを大量に買ってきてくれていた
ワタシ「龍星は優しいね…」
龍星「好きな女以外にはしないよ」
ワタシ「…ありがとう」
頭がズキズキする
吐きそうだ
ワタシの目の前がかすんでくる
龍星が何か言ってる
ワタシは起きたら病院に居た
伊織さんと龍星が *あっ起きた*と言っている
ワタシは3ヶ月間の間で15キロも痩せてしまっていた
医者は言う「栄養失調ですね」と。
ワタシは点滴に繋がれていてあまり動けない
伊織さんが突然言った
「さくらちゃん、今の家引き払って?新しく借りたる。それか俺の家でもいいよ」
龍星は「伊織の家はダメ。さくらが何をしたいのかまだよく分からないけど、俺の家来て?キタからは遠くなっちゃうけど…」
ワタシ「アハハ大丈夫だよぉ〜」
伊織さんがため息をつきながら言った
「さくらちゃんな?あんまり男に頼った事無いやろ。」
ワタシは黙る
ワタシはおかしいのか?
……………
ワタシ「じゃあ伊織さんにお家借りてもらいます」
龍星は「俺、毎日遊びに行くけど」
伊織「龍星〜お前本当にどうしちゃったんだよ」
伊織さんに以前色々龍星の話を聞いていた
*必ず誰かしら女が2.3人居る
*ウザい事言ってきたらすぐ切る
*プライベートは明かさない(彼女でも)
*会う頻度は仕事優先の為1週間に1回あればいい
まだまだあったが龍星は相当のチャラ男ってやつだった
伊織さんがびっくりするのも分かる
でも、伊織さんは「やっぱや〜めた!」
と、言い伊織さんの家に住まわす事になった
龍星は無理無理言ってたけど
ワタシはどうでも良かった
何処に居ても良かった
龍星「さくら!伊織の言葉に騙されんなよ?
っつか毎日行くけど!」
ワタシは笑いながらウンウンと頷く
これからワタシは新しいお仕事探しと
何故か伊織さんと一緒に住むという訳の分からない生活が始まる
続く
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