二歩目
あれから数日、私はまたもや悩んでいた。
書く書くと意気込んだものの、一体何を書こうって。
いや、書きたいことはたくさんある。
元々私はメモ魔だから、iPhoneのメモ帳には短い日記のようなものから、いつかどこかに書きたいネタ、抽象的な空想ネタ、読書の感想などが断片的にみっちり詰まっている。
けれどもそれらの切れ端をチョイスし、ある程度ボリュームのある文字数の、
かつ人様に読んでいただくような文章にするには?
一体noteの先輩クリエイターの皆さんはどのように記事を書いていらっしゃるのだろう。
キーボードを打ちさえすればそれは文字になり文章となる。
でもその文章を、一体どんな中身のある内容にするのだろう。
田中泰延さん著「読みたいことを、書けばいい。」によると、
「自分がまずおもしろがれるものを書けばいいとした上で、それが世の中に公開された時点で、あくまで結果として社会の役に立つのか、今までになかったものなのかがジャッジされる」とある。
でもこれはあくまで自分の書いた文章でお金をもらっている人の場合。
私はまだそこに行き着いてさえいないのだから、やはり好きに書けばいいのだ。
と、遠回りして文字数を稼いだところで、本題に入る。
以下はこれから文章を書きたい素人の私なりの、書くことについての考察だ。
何を書くか
巷に溢れるSNSやnoteやブログなど、世に数多ある発信の場所。
「書きたい私」は、どこに何を書こう。
一つ思うのだが、私は、もし書くなら誰にも嘘をつかず、胸の内にある本当の言葉を外に出したい。思ってもいない偽りのことを書いたり、承認集めを目的としたり、自分を大きく見せるような投稿をしたくない。
きっとそんなことをしても、私の書きたい欲は満たされないから。
だからと言って思いついた時に思いついたことを好きに呟く「ひと言ツイート」の垂れ流しのようには発信したくない。皆そうだと思うが、そんなを事していたら一日中呟いても足りないくらい、押し寄せる思考の大波には追いつけない。
なにもツイートの類が悪いと言いたいのではない。誰かのほんの一言の呟きが世界を変える事だってあるかもしれない。でもここで私が述べたいのは、いま本当に自分がしたいことはそれではない、ということ。
やっぱり私は言葉を、というより頭の中の思考を、ちゃんと文章にしたいと思った。
書きまとめる事で、頭の中を整理できると思った。
現にiPhoneのメモ帳に前述のようないろんな思考を書き出して、書いた文字を自分で読み、下書きの段階で頭の中を整理している。
思考の反芻だ。
そして反芻して再び得た自分の言葉たちを、公に表現することで誰かにそれを拾ってもらいたいんだと思う。そうでなければひとり部屋で日記でもつけていればいいのだから。
そして言葉を拾ってくれた人の心の中で何かしらの化学反応が起きてくれたら嬉しい。
一方で私の方も、書き手と直接言葉は交わさなくても、誰かの書いた文章に励まされたり、考えさせられたりして刺激をもらっている。
そしてそれはいつしか私の思考の中に組み込まれ、その後の活動、ひいては人生にも影響を及ぼしていく。
過去の読書から得た経験からも確信していることだが、文字の力はとても大きいと信じている。
どこに書くか
ではどこに書くか、書くための場所は?
代表的なSNS、インスタグラムではあえて長文を読みたい人はさほどいないように思う。ほとんどのユーザーがスマホアプリからの閲覧である故、小さな画面をスクロールしながら長文を読むのは経験上難儀だろうと推察する。
投稿できる文字数の上限も2,200字だ。
それにインスタはなんと言ってもやはり写真がものを言うSNSだろう。
以前は気持ちの向くまま、長文を書いて投稿してしまうこともあったが、現在は閲覧者のことも考えて、(また単に時間がないのもあって)短文にとどめている。
ここは私にとっても写真を表現する場であることは間違いない。
旧ツイッター「X」については、私は現在アカウントを作っていないため却下。
それにアカウントを作ったとしても、一度に投稿できる文字数は極端に少なめだ。
ブログについては、やったことのない私にとってはなんだかハードルが高いように思えた。また広告などが多く煩わしく感じる故、自分自身も積極的には見ないものを他人に見てもらうのはなんだか気が引ける。
noteはどうだろうか。
今更なにを。
そもそもこれからnoteで書いていくことを決意したから、この記事を書いているんじゃいかと言われればそれまでなのだが、改めてnoteが素晴らしいと思う点を述べたいがためにこの記事を書いているのだ、これまでの時間を返せと言わずどうか大人しく最後まで読んでいただきたい。
本当に今さらだが、今後書いていく場所として私が他でもないnoteを選んだ理由はいくつかある。
まずは何もしなくとも当たり前のように文字数をカウントしてくれる基本の機能が素晴らしいこと。
そして目次の作成や他記事の引用、ヘッダーの画像の設定などが驚くほど簡単にできて、かつ読みやすいこと。すなわちwebで閲覧する記事としてとても見応えのあるものが作れるということ。
ここでならやりたかった文章の公開も本格的にできるし、下手だけれど描くことが好きなイラストや写真の発表の場にもなる。
つまり私が興味を持つクリエイティブなこと全てを一度に表現できる場となるのだ。
それらを一度にかつ手軽に叶えられる場所は、他にはなかなかない。
毎日書くのがいいか
書くことは筋トレみたいなものだ、とどこかで読んだ記憶がある。
毎日トレーニングを重ねてこそ鍛えられる筋肉、すなわち書く力。
無論毎日書くのがいいだろう。
でも書いたものを公開するとなると、多少なりとも責任が伴うことだと思う。
故に何度も文章を見直したり、そもそも書くために何かを徹底して調べることもあるかと思う。それにはある程度の時間が必要だ。
日々の生活をこなす中で、毎日記事を発信できるならそれに越したことはないが、まず取り組むにあたって、継続が苦手な自分のためにハードルを上げることは避けたい。
故に毎日一文字でも書くことを宣言するが、毎日投稿はしない。(できない泣)
でも慣れてきたら毎日記事を公開してより人の目に触れる機会を増やすのもいいかもしれない。
おわりに
さて私はやっと二本足で立った。
前回の記事ではいかに私が何者でもないかを述べながら、仮のクリエイター名でなんともトホホな一歩を踏み出した。
依然としてクリエイター名は仮のまま、本記事がその二歩目だ。
まるで生まれたての子鹿のような格好で立っている情けない私を(おそらく)暖かい眼差しで見守ってくださり読者様には感謝しかない。
誠にありがとうございます。
書きながら色々試して自分なりの小さな答えをたくさん見つけていきたい。
それにしても嬉しい、ようやく二歩目を踏み出せた。
これから私はおそらく転んだりつまづいたりもしながら、二足歩行を始めるのだ。