2020.12.22 校長室
校長室に入ったことはあるだろうか。
僕は今日、人生2度目の客人として、入室した。
小中学生の時、校長室と聞くとだれかお偉い人が来る部屋、こんな言い方も曖昧でうまく表現できないのだが、とにかく無縁な部屋だと思っていた。
来年から、僕は大学院に進学し、同時に講師(非常勤)を勤める。
とある県の県庁所在地がある市、そう、大都会、の少し外れにある中学校である。
本日は顔合わせとの事で、その学校へ出向いたのだ。
想像の3倍、いや3分の1の大きさの校舎。そして想像の3倍の優しい校長にもてなされて、校長室に呼ばれた。
先日、小学校へ出前授業に行ったときにも校長室に入った。
恐らく、僕の経験上、日本の小中学校の校長室のソファーは極上品なのだろう。フワフワで座り心地は最高なのだが、それと裏腹に緊張、強張ってしまう。
顔合わせの後、勿論だが雇用の話になった。
夢が壊されるようだが、“教師”も仕事なのだ。
もっと情けない表現をする。講師はパートタイマーである。
また、夢が壊される。
“教師”は資格がないとできない職。時給が、驚くくらい高い。パートタイマーなのに、ボーナスが出る。
あの野球部の顧問だった、社会の先生と体育の先生、生徒会でアホほど一部の生徒を贔屓していた美術の先生。
あの人たちも、僕と同様に校長室に呼ばれ、契約のハンコを押していたのか。
2020.12.22
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