第4話 サイパンからメディアとの付き合い方を考えてみた
やはり、書くという行為は過去にあったことを消化する方法のひとつみたいですね。
あんなに残念な思い出が、受け手(自分)が求めているものとのわずかな差が生み出したものだと分かった瞬間、見事に消化した。そして、昇華した。
なので、今日も懲りずに書く。
コロナ禍も2年目に入り、どーしたもんかと模索する毎日の中、なんとかサイパンを好きでいてくれるゲストの皆様とのつながりを維持していこうとSNSやFacebookグループに力をいれるが、マンネリ化や疲弊していく感覚は避けられない現実だった。
やはり、変わりばえのしない生活は魅力的にみえるわけもないのだ。
そんな中、1通のメールが来た。
「Youtubeチャンネルの動画を番組で使わせてもらえませんか?」
ヒラムシの交尾の動画
使いたいという動画は、前にも某テレビ局で雑に使われたヒラムシの交尾の様子を撮影したもの。
このヒラムシの交尾の動画は、もともとある日のダイビングブログに動画を載せたいという目的のためにYouTubeにアップしました。
たしか、最初は「ヒラムシの交尾」みたいな普通のタイトルだったと思います。
ブログにリンクを貼って、そもそもの使用目的は終了したわけなんですが、たまたまこの動画を観た人がコメント欄に
「ヒラムシのペニスフェンシングとか闘う交尾とかにしたら、きっとアクセス数あがりますよww」
みたいなことを書いてくれた人がいて、ワタシは「これいいよ!」という言われると、とりあえず法に触れるものでなければ一度やってみたいタイプなので、そのまんま採用してみました。
変えてはみたのですが、そもそもこのチャンネルはあくまでブログ用の動画置き場で、ブログのプラットフォーム側に、短い動画だったら簡単に載せられるようなシステムが登場したので、ずっと放置しておりました。
ブログ自体はダイビング日記みたいなもので、想定読者はダイビングに参加してくれた人、その人の知っている人、うちのリピーターさん、サイパンが好きな人、サイパンに遊びに行こうかなと思っている人くらいなので、そこからYouTubeの動画に飛んだとしても、再生回数なんて3ケタ行くか行かないかくらいのもの。
なので、Youtubeチャンネルを持っていたこと自体もすっかり忘れていたころに何かのきっかけで再び見てみると、なんと再生回数は5万回を超えていた。
コメントを見る限り、Twitterかなんかでバズったらしく、ある一定の界隈にはかなり刺さるタイトルと生態だったようで、お祭り状態だった。
たぶん、この流れで最初に動画提供した某テレビ局の番組制作会社からオファーが来たと思われる。その時のお話はこちら。
再び、この動画を見つけてくれた今回の制作会社の担当者さんからのメールからは、なぜか前回と違った好印象が添付されてきていた。
添付されている印象ファイル
今回の担当者Mさん。
メールに好印象ファイルを添付できる人のようです。
もちろん、これは比喩で実際にファイルが何かついていたわけではなく、うけとった文章の行間からにじみ出るような好印象を与える何か。
前回の制作会社の担当者さんからのメールの内容は覚えてないけど、なんだか東京の雑居ビルの暗いオフィスからやせ形でひょろっと背の高い男性がカチカチ打っているイメージファイルが添付されている気がした。(これはあくまでワタシのイメージなので、ご本人様や関係各所を貶める目的ではありません)
今回の担当者Mさんのメールからは、都心の明るいオフィスで天気の良い午前中に、150cm台くらいのパステルカラーがよく似合う柔和な女性が、真摯な姿勢で丁寧にメールを打っているイメージファイルが添付されていたのです。
すべて完全にワタシの受けたイメージを言語化しただけで、実在の人物や会社を確認したわけではなくて、メールの文章の言葉選び、言葉づかい、リズム、テンポなどなど、筆跡すらわからないe-mailでこうも人間性が伝わってくるのかと驚いたという話です。
顔が思い浮かぶ相手とのメッセージのやり取りが大半を占める中、全く知らない相手からのメッセージは、受信側の感度も上がるのかな。
まぁ、これが正解かどうかを確認するすべはないんだけれど、初回の担当者さんとのお仕事は、第一印象どおりの残念な結果になったワケで、今回の担当者Mさんとのお仕事もワタシの第一印象どおりの結果になるかどうかもかなり楽しみでした。
これで、残念な結果になったらワタシの見る目がなかったということ。
担当者Mさんには、以前に映像提供をして非常に残念な思いをしたことを正直に話し、映像提供をするにあたりに2つのお願いをしました。
・紛らわしくない形でクレジット(SAKURA MARINE)を表示していただくこと。
・サイパンの海ということがわかるようにしていただくこと。
今回の映像提供の1番の目的は、Youtubeチャンネル登録者数を伸ばすことでもなく、Twitterのフォロワー数を伸ばすことでもなく、SAKURA MARINEが有名になることでもなく、ただただ1年半も入国制限をしているサイパンなのに、まだサイパンを好きでいてくれて応援してくれているゲストの皆様と何か盛り上がる話題が欲しかったのです。
サイパンがメディアに登場することを喜んでくれる人たちと一緒に喜びたかったので、初回のように残念な取り扱いをされてしまうわけにはいかなかった。
大切に思っているものを他人に雑に扱われるところを見るというのは、心に受けるダメージ大ですから。
次回は、印象ファイルの正体にワタシなりに迫ってみます。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございます。今日もハートマークをポチっと押して、サイパンおみくじをひいていってくださいませ。