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サイパン 珊瑚の産卵観察プロジェクト2021 第34話 今年の調査ダイブ完了です!
こんばんは。
珊瑚の産卵観察プロジェクトのAKARIです。
とうとう、珊瑚の産卵観察プロジェクト2021の予定していたすべての調査ダイブを終了いたしました!パチパチパチパチ。
総括についてはまた別記事でまとめてお伝えいたします。
今日は8月28日~30日の3日間のラウラウビーチでの調査ダイブの様子をお伝えしますね。
今回のタイトル画像は、S2クラブの中丸店長の作品です。バンドル(サンゴの卵)になんとエビちゃんが乗っています。バンドルライダーです。毎回、すごい写真を撮られます。
8月28日(第一夜)
メンバーはこちらです。
ビーチについて、いそいそと準備をしていると・・・。
突然の突風。
一瞬でまるで台風のようなお天気になってびっくり。なんだから、イヤな感じはしたのですが、とりあえずエントリー。
すると・・・・。
シーーーーーーーン。
漆黒の海一面に広がる静寂。
完全に閉店ガラガラ状態で、去年の9月の下弦の月の前日に「もしかしたら・・・」としつこく調査に行った夜を彷彿させる静かな静かな海でした。
静かな海の対義語は、うるさい海ではなく、賑やかな海です。
もちろん、海だから特別に何か音がするわけではなく、サンゴの産卵が見られる日は決まって、プランクトンがたくさんいて賑わっているのです。
もう珊瑚プロジェクトファンの方にはおなじみの太平洋パロロや、1年以上「うんこ虫」というまさしく汚名を着せられていたフサゴカイ。その他、甲殻類の子供と思われるものなど、いろいろな生命体がエントリーした途端に我々のライトに反応して、うぇーーーいってなってるんです。
しかし、今回の初日はそれがほぼなく・・・。時々、チラッと、ピロっと、フラッと流れてくるプランクトンが、まさに数えられそうなくらいしかいなかった。
いつものようにサンゴたちのポリプと呼ばれるバンドル(卵)が出てくるところを覗くと、どこもピッチリ閉まっておりまして、こりゃダメだねとしか言いようのない状態。
しかし、産まないということを知るということも大切!
しかもこの日は「産まないだろう」という予測も立てていたんです。
Yumiko姐さんの仮説:下弦の月の前日に中潮になるときは、サンゴの産卵はある。下弦の月の前日に小潮になるときは産卵はない。4月は、小潮だったから産まなかった。5月からはずっと中潮だった。そして、今回は小潮になるから、3日間とも産卵は見られないだろう。
なるほど、なるほど。去年からずっとサンゴの産卵日報担当しているYumiko姐さんの仮説だもん。めっちゃ信用性がたかいねぇ!!
初日に、静かな海を体験した我々は、その中でも一番熱いと思われる8月29日(下弦の月の前日)に産卵がなかったら、8月30日はみんなで水中ピラミッドとかしちゃおうかぁ~なんて、ふざけながら初日は終了しました。
8月29日(第2夜)
メンバーは、第一夜のYumiko姐さんがHGDのマユキちゃんに変わりましたが、人数は同じ。
Yumiko姐さんの仮説によると、今日は小潮。ということは、サンゴの産卵はないはず。
天気は初日と違って、穏やかに晴れ渡っておりました。晴れてると言っても夜なので、満天の星空です。
今日もシーンとした夜の海のダイビングをする気満々で、エントリー口へ歩き始めると・・・。
あれ??生臭くない??
そうなんです。サンゴのバンドル(卵)は独特の生臭さがあって、とくにラウラウビーチだと、波打ち際から歩き始めたあたりでプワンと匂うことがある。
半信半疑のままエントリーすると、初日とは打って変わって、プランクトンで賑わう海中。
まさか・・・まさかねぇ・・・と思いながら、エントリーロープを終わってすぐの水深5mほどの棚の上でメイダイブの松尾さんがキクメコモンサンゴのバンドルセットを発見!!
うおぉぉぉぉ!!!
湧き上がる一同。周りを見渡すと、ほとんどのキクメコモンサンゴでバンドルセットされてるし!!
ただ、この状態から長いと30分から40分は産卵に至らないので、他の種類も捜索。
すると、巨大バンドルでおなじみのトゲキクメイシ属の近種のバンドルセットをS2クラブの中丸店長が発見して、
その近くで、こんなサンゴもバンドルセット。
そうこうしているうちにセルフィッシュの野々垣くんから激しく呼び鈴。
1つのポリプから、ポロポロポロっと大量にバンドルを出す様子を観察できて、うぉぉぉぉ!!感動!
そのうちに、さっきの巨大バンドルとか、大量のキクメコモンサンゴのバンドルとか、そこら中がバンドルだらけになり、水面にスリックと呼ばれるバンドルの集合体(そこでバンドルが割れて精子と卵子が受精します。いわばサンゴの出会いの場)が形成されたころには小さいクラゲだらけに!!
これは・・・この小さいクラゲもバンドルに集まる習性があるのかも!!プランクトンがたくさんいるとサンゴの産卵があるかもしれないと同じようにこのクラゲも何か因果関係があるのかもしれない!とAKARIの仮説が浮かび上がりました。
そして、それと同時にYumiko姐さんの仮説は、崩れ落ちた夜にもなったのでした。
8月30日(ラストナイト)
前日の予想外の満塁場外ホームランのようなナイトダイビングに、否が応でも期待は高まります。
メンバーはこちら!
なんと、今年最大人数13名様!
意気揚々と乗り込んでいきましたが、エントリーした瞬間・・・。
シーーーーーーーン。(再び)
漆黒の海一面に広がる静寂。(再び)
はい。この日もサンゴのポリプはピッチリと閉まっておりました。
ちなみに、前日にぶち上げたAKARIの仮説「バンドルとクラゲの因果関係があるかも!」ですが、この3日目も同じ場所に無数のクラゲベイビーがいまして、スリックが形成されたところにクラゲが集まってきたと思ったのですが、たまたまクラゲがいたところにスリックが形成されただけのようです。
見事にAKARIの仮説も崩れ落ちましたとさ。
というわけで、予定されていた今年最後の調査ダイブは無事終了いたしました。ご協力いただきましたサポーターの皆様、地元ダイバーの皆様、JAMのDr.ライザとケルシーに大変感謝しております。
今後のサイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクトの活動は、今年の調査ダイブを振り返る楽しい企画をいろいろ考えております。
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楽しかった2021年調査をみんなで一緒に振り返っていきましょう♪
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