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海の中でクリスマスソングを奏でたかったのでやってみた。

水は空気中の4倍のスピードで音を伝えます。

ダイバーであれば、常識ともいえるこの事実。遠くを走るボートも、まるで頭上を走り抜けているかのようにエンジン音が耳に響くし、他のダイバーを呼ぶためにタンクを金属で打ち付ける音も、実際は良く聞こえすぎるので結局、誰がどこで呼んでいるのかすらわからなくなることもある。


海の中で聴こえる音は、自分や他のダイバーの呼吸音、タンクをたたく音や呼び鈴の音。そして自然の音といえば、テッポウエビがハサミをぱちぱち鳴らしている音、ブダイが珊瑚をかじる音、スズメダイやモンガラが出す警戒音、マダラトビエイも何かしら音を発しているし、有名なところではクジラやイルカの鳴き声は歌声のようでドーパミンが脳内に大発生するのが体感できるようでもある。

これらの音は、実際には聴こえるダイバーとそうでないダイバーがいる。ワタシはどちらかというと聴こえる方だと思う。ダイビング中でも雨が降り始めたことが音でわかる。
サーーーッと海中全体に広がる雨音が結構好きだったりもする。(ダイビング終了時には、止んでますようにと祈りながら)

音が伝わりやすいということで、普通に会話が成立することもあります。特に聴こえるダイバーさんとは会話が成立しやすい。

ということで、水中で歌をうたう動画を前に作った。

意外と聴こえるでしょう?

その続きとして、今年のクリスマスに向けてクリスマスソングをご機嫌に海の中で演奏してお届けしたい!と思い立って、やってみた。

結果は、思っていたのとは全然違っていた。

多少ブクブクは混ざるだろうが、その中にも音程があってかろうじてクリスマスソングには聴こえるだろうと思っていた。

そうか、なるほどリコーダーの音の鳴る構造がそもそも管を通る空気が振動して鳴っているというところが原因なのかー。

なるほど、このおもちゃのラッパは普通に鳴ってるもんね。


このラッパは、吹き込み口のところに音がなる部品がついている。

とにかく、音が鳴る部分に継続的に空気がないと伝わる音自体が発生しないということか。だから、発声はすることができるってわけか。


では、打楽器だったらイケるだろう。そもそもタンクを叩いて音を出したり、鈴の音も聴こえるのだから。


と、選んだのがでんでん太鼓とタンバリン。


これも、やっぱり思ってたのとは違った。叩いて出る音は空気がなくても発生して伝わるけど、打楽器も陸上で進化してきたもの。そもそも音が出る仕組みに、水中では働かない力が必要だったのです。

つまり、でんでん太鼓を打ち付ける球も遠心力があって初めてぶつかる仕組みだし、タンバリンは重力や遠心力であの金属部分がぶつかり合う仕組みだったのです。

結果として、今年の海の中からメリークリスマスプロジェクトは失敗に終わった訳ですが。失敗は成功の母(あれ?父だっけ?)とはよく言ったもので、できないを知れたという喜びが残りました。

来年こそ、海の中からクリスマスソングをお届けするぞ!


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サイパンのダイビングガイドAKARI(SAKURAMARINE)
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