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パリ3区 「コニャック・ジェイ美術館」

先日コニャック・ジェイ美術館(Musée Cognacq-Jay)に行ってきました。

「表象の帝国、ブーシェからグルーズまで」展が7月18日まであったのです。

このコニャック・ジェイ美術館の創始者は、エルネスト・コニャックです。

エルネスト・コニャックは、あのデパート、サマリテーヌの創始者なのです。

美術館とデパートの組み合わせはピンときませんが、働いて美術品を収集していった人なのです。とても興味深い人物像ですよね。

現在パリ市所有の美術館のコニャック・ジェイ美術館はこじんまりとした私邸の「ドノン館」にあり、創始者エルネスト・コニャックとその妻マリー・ルイーズ・ジェイのコレクションを展示しています。

美術館はマレ地区にあり、マレには、この他にカルナヴァレ美術館とピカソ美術館、ポンピドー現代美術館もあります。

フランスでは毎月第一日曜日が、入館料が無料ですが(ルーブル美術館は土曜日で、美術館により無料日は違います)、特別展があると、無料日でも無料にならないなどもあります。

ところが特別展があると有料になるところもありますが、このコニャック・ジェイ美術館は常設展の部分は通年無料です。

無料でも、エレガントな美術館です。


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パリ6区にある「サマリテーヌ」デパートはいまだ顕在です。

当初はデパートに隣接する建物に美術館を創設し、美術品がコレクションされていたのですが、コニャック・ジェイが亡くなりパリ市に遺贈されることになったのです。



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作品の多くは、18世紀の美術品、マイセン磁器、タペストリー、家具の名品などを所蔵・展示しています。

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エルネスト・コニャックは、小さい時には恵まれていなかったものの、ポン・ヌフというセーヌ川にかかる橋で行商人として身を立てるようになり成功したのです。

コニャックさんと奥さんのマリー・ルイーズ・ジェイさんは、精力的に働き、美術品の購入もして、同時代の芸術家の作品も、また18世紀美術に関心をもつようになり、コレクションを収集していったのでした。

【お二人の像↓】

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サマリテーヌのデパートは、働いて少しずつ大きくしていったのです。

それで、かつて売り子をしていたマリー・ルイーズ・ジェイさんと結婚をして、デパートとして、「何でも揃うサマリテーヌ」となったということです。当時の有名なキャッチコピーでした。

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絵画ではフラゴナール、ブーシェ、モーリスなどのロココを代表する画家達の作品が見られます。

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ワトー、グルーズ、フラゴナールなど同時代の画家の美術品も。
国内外のコレクション約100点余りの絵画、デッサン、版画作品も。
ブシェはルイ15世のお抱え絵師であり、愛の画家と呼ばれていました。

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中はシックで、エレガントな空間です。

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ジョルジュ・ジャコブの「ポーランド式」のベッド↓があります。

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天蓋があり、見事な装飾でかつてヴェルサイユ宮殿で王家が用いていたものらしいです。

館内の階段の手すりなど、デザインが綺麗です。

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今回の特別展は、「 L'Empire des sens, de Boucher à Greuze」

「表象の帝国、ブーシェからグルーズまで」でした。

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中庭もあり、カフェになっています。

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美術館全体には天井にも細分渡って、デザインがされています。

フラゴナールの彩色デッサンもあり、お色気系の情景や、華やかな色恋沙汰の一端を垣間見ることができます。

一部のコレクションには、浮世絵のコマを彷彿させるものもありました。

そのへんの好みもあると思いますが、美術館自体は一見の価値がある美術館です。

【コニャック・ジェイ美術館 Musée Cognacq-Jay, 】

住所  8 Rue Elzévir, 75003 Paris

サイト https://www.museecognacqjay.paris.fr/

美術館へはサンポール駅からも近く、標識がでています。↓


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マレ地区の散歩には、サンポール駅で降りると、30分以内でいけるところが多くあります。シシリア王通りも面白いです。

パイエンヌ通りはコニャック・ジェイ美術館の裏側が見えます。この辺りもいいです。

散歩が楽しい時期です。

無料で美術館を開放するフランスの文化度が高いのは嬉しいです。

この今のマレ地区の美観は、元文化省大臣だった、ジャック・ラングに負うところが多いのです。


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