妬まれる身にもなってくれ!と、本当は大声で叫びたい。
私は他人に対して嫉妬の感情を抱いたことはほとんどない。
そんなことを言うと「はぁー!出た出た!恵まれた人間のお言葉だよ!(ケッ!)」という非難で画面がいっぱいになりそうだけどちょっと待ってほしい。
私の場合の他人に嫉妬しない理由は自分が特別恵まれていたからというわけではなくて、
反対にあまり恵まれた環境に育たなかったことと、
他人から妬まれることのしんどさを思春期あたりから身をもって体験してきたというむしろ嫌なこと二大巨頭によって形成されている。
その二つが大きすぎて、嫉妬する心を無理やり押し込んでしまったという方が正しいかもしれない。
まず最初の「恵まれた環境に育たなかった」というのは主に自分の家族関係のことなのだけど、私の家庭環境については前回のnoteでちらりと書いたから気になる人は読んでみてほしい。
恵まれていないからこそ他人が羨ましいのでは?と思う人もいると思う。
思えば私も最初の頃はそうやって周りの友達やら、クラスメイトと自分を比べて羨ましがったり、落ち込んだりしていた経験もある。
だけどある時から自分が反対に他人に嫉妬されるという現象が起こるようになった。
それを最初に感じたのは多分高校生くらいの頃で、学外の活動で何かのワークで発表した時に高評価を得て喜んでいた私に別のチームの子が言ったのだ。
「まあ、神山さんは顔がいいもんね。」
そのワークは数人のチームになって各々が調べたことを発表して、うまくできたチームにそれぞれ票を入れて順位を競うような仕組みだったのだが、単純に発表者の私の顔面に票が入ったのだとその子は言いたいらしかった。
あなたがうまくいくのは恵まれた容姿のお陰。
これは就活の時も同じだった。
激戦の中面接を7回もして勝ち取った内定。
学校でやっている面接の練習は確かにまともに利用していなかったが、自分なりにかなり企業研究して、その企業の商材も買って、たくさん努力した。
が、「神山さんはかわいいからねー、面接官に気に入られたんじゃない?羨ましいわぁ」
当時そのことを報告した時の知人からのこの言葉はいまだに忘れることができない。
それ以外にも知らない間にあまり関わっていない人に嫌われたり、変な噂を流されたり、仲良しだと思っていた子に「男取られた」と陰口を言われていたり、(取ってはいない)嫌な経験もたくさんした。
でも言えなかった。
そんな経験すら誰かから見れば嫌味になると思ったから。
正直今もこんなこと書いて「こいつ!自虐風自慢してやがるな?!」と思われるのではないかと内心ドキドキしている。
だけど、言います!!!
あのね、私からしたらね、
「お母さんと温泉行ってきたんだ〜」
も自慢だわ!
「何かあったら実家帰ればなんとかなるね」
も自慢だわ!!
普通の母親がいること、安心できる実家という場所があること。
それは私にとっては絶対的に手に入らない「羨ましいもの」で、「妬ましいもの」だからだ。
「じゃあ私はブスだし実家もクソでーす(挙手)」
こんな人もいるでしょう。
けど、それ言い出したら不幸自慢大会や。
私が言いたいことはそういうことじゃないんだよね。
私が言いたいことはただひとつ。
「あなたが今不幸なのは、あなたが持っていないものを持っているあの子のせいではないよ。」
です!
「ん?どういうこと?」
と思った人のためにもう少し。
要するに妬みって簡単にいうと「ズルい!」ってことだよね。
子供達がよく言うよね。
「Bちゃんばかりズルい!」って。
これはなにを言っているのかと言うと、
「Bちゃんは何の努力もしていないのに不当に評価を得ている、そんなBちゃんが存在するせいで私は本来もらえるはずだった評価を得られない。それは不公平だ!」
ということだと思う。
要はBちゃんのせいで自分が過小評価されていると感じてしまうのだ。
私はこんなに頑張っているのに、ちょっと顔がかわいいからって何の努力もしないで横取りしやがってヨォ!みたいなこと。
ここの「ちょっと顔がかわいいから」ってところは、「家がお金持ちだから」にも置き換わるし、「頭がいいから」にも置き換わる。
要するに一般的に「良い」とされていて、嫉妬の対象になり得そうなことならなんてもいいわけである。
「あっそ!でも、実際得することだってあるでしょうが!」
そうですね。
確かにそういうこともあるでしょう。
し、そう思ってしまうこと自体は否定しません。
だって私も思うもん。
「私だって両親から愛されて育ちたかった!大人になってからも親のことで胃が痛くなることもなく、遺産とかもらえる人羨ましい〜〜(絶叫)」って。
けど、ね。
それ、持っている人に悪口の形でぶつけたところで何か変わるかね?
親に恵まれてすくすく育った子に何度悪態ついても私の親は良い親にならないように、美人にいくら悪態ついても貶めても、そう言っている人は美人にはならないんだよね。絶対。
だからやめよ。って、思った。
自分も人に嫉妬とか、妬みとか、無駄にぶつけるのだけは絶対やめよって。
だって人を妬んで悪口言っている時って、実は言われている子よりも言っている人が一番しんどいはずだもの。
本当はこんなことくだらないって分かっていて、でも言っちゃう自分が本当にどうしようもなく思えて、ますます嫌いになって、それは絶対苦しくて辛いはずだもの。
まあーーーー!
でもね、そうは言っても時々そういう気持ちが顔を出すこともある。
それ自体を否定するのは絶対自分がしんどくなるので(経験談)、そういう時はもう、丸ごとその気持ちを言ってしまうことをおすすめしたい。
「私いまあの子に嫉妬しちゃってる!そんな自分がすごく嫌だ〜!」と。
嫉妬しているあの子に攻撃の形で放出するんじゃなくて、その時の感情そのまま吐き出すのです。
なんなら本人に言っちゃってもいいと思う。
「私あなたが羨ましい!正直ちょっと妬ましい。でもそんなふうに思っちゃう自分が良くないことも分かっているから、なんとかしたいなって思ってんのよ。だから態度とか変な時あったらごめん!あなたが悪いわけじゃないからね!」
と。
まあ、これは相手との関係性にもよるけどね。
なので職場の後輩とか遠い関係の人に言ったら流石に驚かれるから、そんな時は本人ではなくて自分の身近な人に言えば良いのです。
それは一見素っ頓狂な方法にも思えるかもしれないけれど、羨ましいからって陰口叩いたり貶めたりするよりもよっぽど健全で、自分も自分を傷つけないで済む良い方法だと私は思っている。
それに、他人から見ても嫉妬から人を攻撃したり悪口言ってる奴よりも「私あの子に嫉妬しちゃったよぅ」と正直に言っている奴の方が人間らしくてなんか愛らしい。
だから結構おすすめです。
ちなみに私は定期的にこれを彼氏に言っています。
あなたの家族が羨ましいよ〜って。笑
今まで無理やり押さえ込んだ嫉妬の心がチラリとでも出てくる時は、抑えないであえて出すようにしているのです。
抑えまくると絶対反動が来るから。
彼氏は困った顔もするけど、うんうんって聞いてくれています。
いや、さすがに人に言うのは怖いっす!!
と、思うでしょ。
でも、仲良しの友達でも恋人でも、本当にあなたを大切に思う人ならそんなことで嫌いになったりしないから大丈夫。
むしろそれで離れる人なら無理に追いかけなくてよろしい。
「でも、どうしても身近な人には言えないよ‥。」
そんな人はここに書いてもいいよ。
私は絶対否定しないし、こんな記事を最後まで読んでくれている人たちもきっとそうだと思うから。
と、つらつら書いていたらなんだか長くなりました。
けど言いたいことちゃんと書けているか分からない。
この件については思うことがたくさんあるからまた形を変えて書くかも。
いや、書かないかも。笑
ともあれいつも以上にまとまりのないこのnoteを最後まで読んでくれてありがとう。
嫉妬されがちな人も、嫉妬しちゃう人も、両方な人も少しでも気持ちが軽くなりますように。