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勉強するのは何のため?「中学生の勉強法(石田勝紀著)」
さくらからくさ(@kainoika5)です。
学生時代、勉強をすることがつらくなり、いったい「勉強は何のためにしているのだろう」と疑問に思ったことはありませんか。実は、何も考えず学生時代を過ごしていた私はそんなことを考えたことがありません。
「勉強の意味とは?」、「勉強は何のためなのか?」という、ともすれば哲学的な問いについて、様々な著書で考察され解釈をされていることをまとめていきたいと思います。そもそも、学生の段階でこのような哲学的な疑問を持てるという事は、とても素晴らしいことではないでしょうか。
この問いについて今回は、石田勝紀さんの著書「中学生の勉強法」より紹介いたします。
中学生向けに書かている著書であり、中学生の視点で困っていることなど、非常にわかりやすく、中学生のお子さんを持つ大人の方にも大変お勧めの1冊となっています。
「中学生の勉強法」の概要紹介
・ 勉強方法を知る前に大事な『5つの重大法則』
・ 『上位5%の生徒がやっている勉強法』
・ 『石田式・問題集』の使い方
・ 中学生のQ&A
石田勝紀さんは20歳で学習塾を創業し学生の学力や成績を上げることに多くの実績を上げてこられただけに、本質的で実践的な内容が書かれております。
今回のテーマである「勉強するのは何のため?」に関連する内容はこの書著の最後にQ&Aがあり、この中の質問の回答から紹介です。
1.勉強をすることは意味がある!
まず、学校での「勉強に意味がある」という理由は次の根拠によります。
(1)主要教科5科目(英数国社理)を中心とする科目の勉強は、世界中で行われている。
(2)しかも、近代教育がはじまってから150年以上のこの主要教科5科目の勉強は続けられてきている。
(3)上記 (1)、(2)が無駄なことであれば、150年も続いていないはずである。これまで続けられている理由は「意味があること」だからである。
このように「意味がある」ことであるにもかかわらず、その意味が説明されず、面白くない方法で勉強をしているので、「勉強は意味がない」ように見えてしまっているのです。
2.勉強の意味は「考え方のトレーニング」?!
勉強の意味は「考え方(頭の使い方)のトレーニングである。」
国語的、数学的、理科的、音楽的など、教科によって頭脳の使っている場所は異なるため、さまざまな教科をすることで頭脳が活性化する。
社会に出たときに、職場で使われる頭脳の使い方は学校で学んでいた”ある考え方”であったりする。
つまり重要なのは「知識」でなく「考え方」である!
3.考え方の例:数学や理科の場合
中学生の数学では2次式の因数分解を行う。この問題では、複雑な2次式を、単純な1次式の積に分解する。ここでは、「複雑な形(現象)」は「単純な形(原因)」によって成り立っているという思考法を学ぶ。
理科ではものごとを調べる際に「仮説を立てて、検証をする」思考を学ぶ。科学の分野以外でも「ものごとに対し仮説を立てて、検証する」ということは普通の生活でも役に立つ思考である。
まとめ
今回の著書では、従来から行われている学校教育の勉強内容は「意味がある」からこそ続けられており、知識を学ぶことではなく、「考え方」を学ぶことに意義があると述べられておりました。
確かにインターネットなどIT技術が目まぐるしく進歩している現在、知識については検索すれば簡単に答えが得られるし、単純な考え方については人間が人工知能(AI)の足元にも及ばない状況です。
学校教育で基礎の「考え方」を身に付け、予測できない将来、目の前に起きる変化に対して、自分の頭で考えながら臨機応変に対応できる思考力が生きる力につながるのではないでしょうか。
「考え方」が重要とはいえ、学力や成績も学生にとっては進路には大事な要素でありますので、具体的に「どうすれば学力や成績を伸ばしていくことが出来るのか?」ということに関するヒントになる情報がたくさん掲載されておりますので、是非、本書を読むことをおすすめします!
以上です。ありがとうございました。では、また!