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男性の眼差しに怯えずのびのび自己を表現できるように

年明け早々から小忙しく過ごしていますが、仕事が盛況というよりかは、ロマンシングサガ2を進めるのが忙しく、仕事に支障が出ております。
当然ながら、仕事の納期をずらすわけにはいきませんので、最もしわ寄せを食らっているのは、note・はてぶの更新。いやはや、なんとかギリギリ週一投稿はキープしたいものです。

年始にトランス女性(出生時に男性に割り当てられたが、現在は女性として生活する人)と食事にいきました。
東京で知り合った人なのですが、偶然にも同じ中学出身だったことから意気投合、二人で色々お話をさせていただいたわけです。

新しくできた道の話や、山の上の学校までチャリで行ってたなど、ひとしきり地元トークに華を咲かせた後、その方がふとつぶやいた。
「成人して仕事してから性別移行したから、私、男性との距離感が近いみたいなんですよね。男の人も30歳前後から分別があるはずだし、そんな女性の距離近いとその気があるって誤解させちゃうみたいで。自分が男性から男性としか見られたことがなかったので、その感覚がなかなか慣れないんですよね」

私にもとてもわかる感覚だ。気を抜くと自分が男性として認識されていることを忘れて、距離感に妙な違和感を覚えることがある。
男性は警戒されることなく仲良くなれる一方、女性は仲良くなるまでに妙に時間がかかる。失礼なことをしたかと反省し始めてようやく、ああ、男性だと思われてるのかと気付き、話し方や態度の距離感を異性のそれに微調整する。

自認が男性か女性云々以前に相手から求められる距離感にあわせて微調整する感じだ。イメージとしては同じ男性相手でも、上司かクライアントか同僚かで求められる態度や距離感が違うを想像してもらえると分かりやすいだろう。

性別にもそれがあるのだが、服装や治療の進行具合、私の場合はどのように紹介されるかで相手が私の性別をどう判断するか毎回異なる。(妻や嫁と紹介されればどんな外見でも女性だ)

彼女の話を聞いて、私は思わず「そんな大学1年生みたいな」と繰り返してしまった。

感覚はわかるものの、女性から男性に認識されるほうが遥かに安全だからだ。

また、別に彼女を子供扱いしたいわけでもない。女子大学生は数々の性被害、痛い目を経験しながら、男の人との距離感を学習させられるからだ。

以前、元AV女優で漫画家の峰なゆかさんがX(旧ツイッター)で、強引な性交渉を男性に迫られて無理やりやられるのなんて「普通」といった強烈な皮肉を込めた女子大生たちの日常を描いた漫画を公開していた。

結構前なので、そのポストをうまく探せないのだが、いかに女性たちが成長の途上で性被害を受けつつも、なかったことにしないとやっていかないかを切実に描いていた。

出生時に男性として生まれたおかげで、男性に対して強い嫌悪感や恐怖感を抱かず生きられていたのに…彼女もまた他の女性と同じように結局怖い経験をしなければならないのかもしれないと思うと、とても悲しい気持ちになってしまった。

当たり前だが怖いことをしてくる男性ばかりではない。女性の距離感が近くとも、勘違いすることなく、男女分け隔てなくフラットに接することができる男性だって少なくないわけだ。

私は女性としての人生をうまく謳歌することができなかったので、正直わからないことは多い。けれど、彼女には、男性の眼差しに左右されることなく、少しでものびのびと生きてもらいたい。彼女に限らず、すべての若い女性に対してそう思う。

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