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日記・古いオタクが考えるカップうどんのアニメ広告
操作を誤って削除してしまった…。新しく記事を作成し直し。
カップうどんのCMが炎上しているらしい。
詳しくは知らないのだが…すけべ過ぎるとの噂らしい。
視聴してみたが…エロいっちゃエロいが、今時のアニメの女性表現のそれと言った感じだ。長くなったので、目次を入れておく。
第一印象は炎上?…だけど分かるよ
ただ、炎上する気持ちも大変よくわかる。
なんかずっと、はぁはぁ?はふはふ?みたいな声がしてて気持ち悪かったからだ。
気が散るなーと思い、ミュートした。
あれがもしテレビで流れてきたら、ちょっと耐えられなくて少なくともザッピングはしてしまったんじゃないかな。
おそらくはASMRに慣れてる人向けなのだろう。ターゲット層でない人に偶然届いてしまった不運なのではないだろうか。としか思えなかった。
しかし見た後、色々考えてみた。(厳密に言えば特に考えてもいないのだが…)
最近のアニメキャラはエロ過ぎないか?
冒頭で女性キャラクターを今時の女性表現と書いたが、最近のアニメの女性キャラクターってもうなんか、妙にエロ過ぎないか?と思う。
特に今私は、ガンダムの最新映画、ジークアクスを(今更)見に行くために、ファーストガンダムを一気見している。
劇画タッチのせいもあって全然女性キャラクターがエロくない。エロい云々どころか話も絵も分かりづらくて、何度も挫折して、ようやく宇宙にたどり着いたら、途端におもしろくなって、楽しく視聴しているわけだ。
今のアニメに比べると昔のアニメってやつは、本当に、マニア向けだなぁとしみじみ感じる。
逆に今のアニメは大衆的過ぎる。そしてエロすぎる。
女性を性的に表現することが当たり前のことになり過ぎてて、(日本の)アニメ作品から離れて久々に見ると、あまりのエロさに面食らってしまうほどだ。
エロくてけしからんとかじゃなくて、apexとかのキャラデザいいよねーみたいなノリで見ると「女性のキャラクター」が「人間の女性」っていうか、「エロい何か」って感じがして面食らう。
モビルスーツに搭乗する女の子のおっぱいがバインバイン揺れる描写とか、戦士として、人間として成長する過程を味わえる登場人物も、幼女みたいな発声で幼女みたいな所作をしたりとか、もう気が散ってしょうがない。
そういうのに比べれば、うどん食ってるのか喘いでるのかよくわかんない声ってだけだから、アニメ見慣れてる人からしたら全くエロくないだろう。
食いながらあんなに息漏れます?
声、というのでなんかもやっとしたことが一点ある。
誰かのポストで女はあんなふうにうどん食わないって呟いてたのを見て、まぁ、誰も現実の女があんなふうに喘ぎながら飯を食わないのは多分わかってるよね、とは思うが…多分炎上したのは、現実の食い物だったからじゃないだろうか。
現実にあんなに息漏らして食べようと余ったら、あれ、結構汚い食べ方してるようにしか思えなかったんじゃないかな。
見たことはないのだが、食戟のソーマみたいにエロとグルメの融合みたいな完全ファンタジーな食品だったら、眉は顰められても文句は出なかったのかなと。
企業は可哀想だけど、オタク的には必要なことに思える
ファーストガンダムの分かりにくさと壮大な物語の背景を掴んだ後の壮絶な面白さとメッセージの深みを鑑みるに、昔のアニメは壮大な物語をライトに楽しめるニッチな趣味だったはずだ。
それが今のアニメはめちゃくちゃストーリーがわかりやすいし、絵も実写顔負けのコマ数で動く素晴らしい作品だらけだ。
大衆化の良い面の一方、もともと特殊性癖の受け皿みたいな面も相まって、アニメは大衆が求める様々なエロの受け皿になっている気がしてならない。
それこそ、企業が広告に起用するほどの影響を持っているわけだ。広告ともなれば、受取手は老若男女に渡るわけで、アニメ文化圏の普通の美少女の文脈に面食らう人だっているわけだ。
やっぱり、律することは必要ではなかろうか。あまりにも先鋭化したり、金払いのいいファンの方ばかり向いていては、また先鋭化する趣味の世界に縮小しかねない。
カップ麺の会社は不運というかとばっちりな気がする(ドン狐さんがokで今回がダメなのは、おかしいと私は感じるから)。
声を上げてもらえたことには、肯定的に受け止めたい。
あ、男性バージョンもあるそうですが、全然流れてこないので見てないです。
追記①より分かりやすい古いアニオタの分析
スレッズ見てたら、我が意を得たりと言ったポストを発見。
スレッズは埋め込みができないみたいなので、全文引用する。
現在の日本における商業アニメのスタンダードはだいたい80年代なかごろから90年代の後半にかけて特定の層にウケていた美少女エロマンガやらエロゲーやら、それらと客層をおなじくするOVAやらの攻めた表現が「アニメだいすき!」とかテレ東の夕方のアニメとかでちょっとずつテレビでも見られるようになってきて、そういう超オタクっぽいやつが深夜アニメの定着とともにだんだん「普通」の表現になってきて、2000年代の頭ぐらいだろうか、それぐらいになるといわゆる三大少年誌にもその手の絵柄のマンガが普通に載るようになったり、大学生の話題の中に美少女キャラの下着とかがいやーんするアニメがふつうに出るようになったりして、ビデオ屋でエロいOVAを買ったりエロゲー雑誌にCGを投稿したり女児アニメのエロ同人誌を描いたりしてたネイティブの俺らなんかは、なんつうの? 共感的羞恥? ちがうな、まあなんかそういうのが一般化したときにすごく居心地の悪さを感じていたという類いのものであって、お前ら新海誠とかもともとどういう仕事してたのか知ってんの? という感じであるし、そういう絵がキモいと言われたらそれはそうでしょうよと思うわけ。
これを呟いたのは近現代美術史と挿絵史の研究者、松下哲也氏。世代的にも近いこともあるが、その漠然とした時代の流れを言葉にできるのはさすがとしか言いようがない。
追記②分かりやすいアニオタ+女性の分析
私は、女性(この広告の主なターゲット層ではない他者)からの眼差しは今後のアニメ産業を考える上で大事な視点ではという、古いアニオタ的な考え方で書いたが、アニオタ+女性の視点で書かれいてわかりやすいこの記事も貼っておく。
この記事に対し「女性だけど、こういう食べ方してます」という少々ピントがズレた反論しているリプも見かけたが、そういう人もいるだろうが、そもそもそんな話をしているわけじゃないのは、私の日記を読んでくれた人なら分かってもらえるのではないだろうか。